前営業日トピックス
東京市場では、序盤に370円超下落した日経平均株価がプラス圏まで持ち直したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、午後には株価が再び下落に転じて600円超下落したことや、米長期金利の低下が続いたことから、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。ただ、下げ一服後は値を戻す動きとなり、米金利が持ち直したことや、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、ドルは序盤から底固い動きとなったものの、その後は米長期金利が低下に転じたことや、米経済指標が冴えない結果となったことから、ドルは主要通貨に対して下落した。一方、対ドルで上昇したことや、欧米の株価上昇を受けてリスク選好の動きから、欧州通貨や資源国通貨は堅調な動きとなった。
米株式市場では、FRBが9月に利下げを開始するとの見方が引き続き材料視され、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、米長期金利が低下したことも支援材料となり、特に金利動向に敏感なナスダックは上げ幅を拡大した。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前週末比247ドル高まで上昇した。その後、上げ幅を縮小する場面もあったが、終盤に再び堅調な動きとなり、236.77ドル高(+0.58%)で終了。一方、ナスダックは245.05ポイント高(+1.39%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けの東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。さらに、日経平均株価が前週末比379円安まで下落したものの、その後プラス圏を回復する動きとなったことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ドル/円は、序盤の147.69から148.05まで下落したものの、上昇一服後は再び株価がマイナス圏まで下落したことや、時間外取引で米金利が低下したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなり、ドル/円は147.32まで下落した。
(2)午後に入り、日経平均株価が下げ幅を拡大して一時744円安まで下落したことや、米長期金利の低下が続いたことから、ドル円・クロス円は一段の下落となり、ドル/円は145.19まで下落した。下げ一服後は底固い動きとなり、欧州時間には米長期金利が持ち直したことや、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、低下していた米長期金利が持ち直したことから、ドルは序盤から底固い動きとなった。しかし、その後は米長期金利が低下に転じたことや、7月の米景気先行指数が市場予想の-0.4%を下回る-0.6%となり、5ヵ月連続のマイナスとなったことから、ドルは主要通貨に対して下落した。一方、対ドルで上昇したことや、欧米の株価上昇を受けてリスク選好の動きから、欧州通貨や資源国通貨はドルや円に対して堅調な動きとなった。特に、ユーロは対ドルで昨年12/25以来の高値を付ける一方、ドルインデックスは一時101.90と1/2以来の低水準を付ける場面もあった。
本日のトピックス
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、ジャクソンホールシンポジウムでの主要中銀総裁の講演での発言や、日銀総裁の議会証言を控えて様子見ムードも強まり、限定的な動きが予想されている。
9月のFOMCでは、利下げ開始が予想されているものの、ここにきて利下げ幅に注目が集まっており、0.25%か0.50%の利下げかヒントが示されると見られており、パウエルFRB議長の発言が注目されている。ただ、思惑が交錯して米金利に動きが出ており、金利の動きに左右される展開が続いていることから、金利動向に注目したい。ただ、ドル/円は今後の日米の金利差縮小への思惑もあり、上値は限定的と見られている。