前営業日トピックス
東京市場では、序盤にドル円・クロス円は小動きの展開となったものの、仲値通過後には円売りが優勢となったことでドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は一時134.73まで上昇た。その後、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は一段の上昇となり、ドル/円は3/15以来、ユーロ/円は2022年10/21以来の高値を更新した。ただ、上昇一服後は利益確定の動きなども入り、上値の重い動きとなった。
米国市場では、欧州市場の流れを受けて、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後は、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利の上昇に合わせてドル買いが優勢となり、ドル/円は134.86まで上昇した。一方、ユーロはECBの利上げ継続が意識され、欧州時間に対円で一時148.40まで上昇、2022年10/21以来の高値を付ける場面もあった。
米株式市場では、FRBの金融引き締めが長期化するとの観測が根強いことや、米企業の四半期決算発表で一部が予想を下回ったことから、今後本格化する決算発表での業績悪化を懸念した売りが先行し、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、その後は買い戻しから下げ幅を縮小する動きとなった。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、前日比161ドル安まで下落した。その後、一時18ドル安まで下げ幅を縮小したものの、79.62ドル安(-0.23%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、終盤にプラス圏を回復し、12157.23ポイント安(+0.03%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から限定的な動きとなった。その後、プラスに転じた日経平均株価が再び下落に転じ、一時127円安まで下落したことから、ドル・クロス円は上値の重い動きとなった。ただ、下げ一服後は円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は、序盤の安値133.95から134.39まで上昇した。
(2)午後に入ると再び小動きとなり、ドル/円は狭いレンジ内の動きとなった。日本の株式市場の引け後に時間外取引で米長期金利が上昇したことからドル円・クロス円は一段の上昇となり、ドル/円は一時134.73まで上昇した。欧州時間では、引き続き堅調な動きとなり、米長期金利が急速に上昇したことから、ドル/円は一時135.14まで上昇して3/15以来の高値を更新した。しかし、その後は利益確定の動きに押されて軟調な動きとなった。一方、ユーロはECBの利上げ継続が意識され、対円で一時148.40まで上昇、2022年10/21以来の高値を付けた。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。ただ、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利の上昇に合わせてドル買いとなり、ドル/円は序盤の安値134.29から134.86まで値を戻した。一方、欧州通貨や資源国通貨は、序盤対ドルで堅調な動きとなったものの、ドル/円の下落に連れて軟調な動きとなったものの、その後は値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
本日の米国市場では、 新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀景況指数、中古住宅販売件数など主要な経済指標の発表が予定されており、結果が注目されている。冴えない結果となる場合には、利上げペースの早期終了と年内の利下げへの思惑からドルの下振れとなる可能性が考えられる。一方、良好な結果となった場合は、ドルの上振れも考えられるが、5月のFOMCでの0.25%の利上げを88%織り込んでおり、すでに利上げを織り込んで上昇していることから、上昇余地は小さいと考えられる。ポイントは、前日の高値の135.14と考えられるが、米長期金利の指標となる米10年債利回りが昨晩1ヵ月ぶりの高水準となる3.63%まで上昇したが、ここを上抜けてさらに上昇する動きとなる場合には、ドルの一段の上昇も考えられる。
4/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数(4/14までの週)
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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24.0万件 | 23.9万件 |
前回は市場予想を上回り、3週間ぶりに増加に転じた。今年の1月以降増加傾向となっており、利上げ継続の影響で労働市場の軟化傾向が示された。また、求人件数の減少が目立っていることもあり、申請件数への影響を懸念する声もある。今回は、小幅増加が予想されており、引き続き労働市場の軟化が示されると見られている。 | ||||
23:00 | 米国 |
3月中古住宅販売件数
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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450万件 | 458万件 |
前回は市場予想を上回り、13ヵ月ぶりの上昇で2010年10月以来の低水準となった前月の結果から改善した。今回は、住宅ローン金利が低下していることもあり、一部では増加が予想されているものの、在庫不足も懸念されており、前月からの減少が見込まれている。 |