前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から大幅下落となったものの、序盤からドル買い・円売りが優勢となった。さらに、日銀金融政策決定会合の結果発表で政策の維持が発表されたことを受けて、発表直後は円売りが加速したものの、その後は急速な下落となるなど乱高下となった。ただ、主要国の中銀との金融政策の違いが意識され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、米長期金利が上昇したことや、ミネアポリス連銀総裁が次回会合で0.75%の利上げを支持する可能性と発言したことを受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、一時135.43まで上昇したものの、6/15に付けた1998年10月以来約24年ぶりの高値135.60には届かなかった。その後は、上昇した米長期金利が低下したことや、3連休を控えた週末のポジション調整も加わり、ドルは主要通貨に対して上値の重い動きとなった。ただ、7月にECBの利上げが予定されていることから、ユーロは対ドルで堅調な動きとなった。
米株式市場では、序盤に発表された5月の米鉱工業生産が市場予想を下回ったことや、FRBによる積極的な金融引き締めが景気後退を招くとの懸念を背景に、主要株価指数は上値の重い動きとなった。しかし、原油価格が大幅下落となったことでインフレ懸念が和らいだとの見方が広がり、終盤にかけて堅調な動きとなったが、ダウ平均は小幅続落となった。ダウ平均株価は、上昇して始まったものの、下落に転じて一時前日比273ドル安まで下落した。その後はプラス圏まで回復したが、終盤に再び上値の重い動きとなり、38.29ドル安(-0.13%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、152.25ポイント高(+1.43%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。海外市場の株安を背景に、日経平均株価も序盤から大きく下落し、一時前日比710円超下落したものの、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
(2)日銀の金融政策発表では現行の金融政策を維持すると発表したが、日銀の金融政策発表で政策の変更期待が高まっていたことから、ドル/円は発表直前の133.41から134.64まで上昇した。しかし、声明の一部が為替市場に対する円安牽制と受け止められ、その後132.34まで下落するなど、ドル円・クロス円は乱高下となった。ただ、主要国との金融政策の違いが意識されて円が売られ、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。特に、7月にECBの利上げが予定されていることもあり、ユーロ/円は141.97まで上昇し、6/10以来の高値を付けた。
(3)米国市場では、日米の金融政策の方向性の違いを意識したドル買い・円売りに加え、ミネアポリス連銀総裁が次回会合で0.75%の利上げを支持する可能性とした上で、次回以降も0.50%の利上げを継続することが賢明との見方を示したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.195%から3.311%まで上昇したことから、ドル/円も一時135.43まで上昇した。ただ、6/15に付けた1998年10月以来約24年ぶりの高値135.60には届かなかった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。しかし、7月にECBの利上げが予定されていることから、ユーロは対ドルで堅調な動きとなった。
(4)その後、上昇していた米10年債利回りが3.199まで低下したことや、米国の3連休を控えた週末のポジション調整も加わり、ドルは主要通貨に対して上値の重い動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで反発したことから、対円でも底固い動きが続いた。
本日のトピックス
先週末の流れを引き継ぎ、週明けの東京市場では序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなった。日銀が大規模緩和策を維持することを決めたことで、主要国との金融政策の違いが引き続き材料視され、ドル/円は前週末の高値135.43を上抜けて135.45まで上昇した。ここから6/15に付けた1998年10月以来約24年ぶりの高値135.60を上抜ける動きとなるのか注目されている。
本日の米国は、ジューンティーンスの祝日のため休場となることから、新規材料に乏しく限定的な動きが予想されている。