前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比731円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、米長期金利が上昇したことも加わり、ドル/円は序盤の安値の128.35から129.36まで上昇した。ただ、上昇一服後は週末のポジション調整の動きも加わり、上値の重い動きが続いた。その後の欧州時間では、下げが一服したことや、欧州主要株価指数が序盤から上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、米長期金利が上昇したことなどからドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなり、対円では一時129.45まで上昇した。一方、ユーロやポンドは対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。ただ、5月の米ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が2011年8月以来の低水準となったことなどもあり、ドルは終盤にかけて欧州通貨や資源国通貨に対して軟調な動きとなり、対円でも上値の重い動きが続いた。ユーロやポンドが対ドルで上昇したことや、米主要株価指数が序盤から上昇したことから、クロス円は堅調な動きが続いた。
米株式市場では、前日までダウ平均が6営業日続落したことで値頃感の買い戻しが入ったことから、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、上海市が条件付きでロックダウンを徐々に緩和できるとの見方を表明したことを受けて、中国の景気減速への過度な懸念が和らぐとの期待が高まったことも支援材料となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比545ドル高まで上昇した。その後、上げ幅を132ドル高まで縮小したものの、終盤にかけて再び上げ幅を拡大して466.36ドル高(+1.47%)で終了して7営業日ぶりに反発。一方、ハイテク株中心のナスダックは434.04ポイント高(+3.82%)で続伸となった。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前日比600円超上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米10年債利回りが2.847%から2.900%まで上昇したことも加わり、ドル/円は序盤の128.35から129.36まで上昇した。
(2)米長期金利の上昇が一服したことから、ドルは主要通貨に対して上値の重い動きとなった。一方、ユーロ/円やポンド/円などのクロス円は、日経平均株価が上げ幅を拡大して一時前日比731円高まで上昇したことや、対ドルで上昇したことから、底固い動きとなった。
(3)欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことや、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米長期金利が一段の上昇となったことも加わり、対円ではアジア時間に付けたこの日の高値の129.36を上抜けて129.45まで上昇した。一方、ユーロやポンドは対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
(4)5月の米ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が市場予想を下回り、2011年8月以来10年9ヵ月ぶりの低水準となったことや、米長期金利の上昇が一服したことから、ドルは上昇一服後に欧州通貨や資源国通貨に対して軟調な動きとなり、対円でも上値の重い動きとなった。さらに、米主要株価指数が序盤から堅調な動き続いたこともクロス円の押し上げ要因となった。
本日のトピックス
先週は、週明けの131.35から127.52までの下落が一服し、週末には堅調な動きとなった。その流れを引き継ぎ、週明けの東京市場でもドルは序盤から堅調な動きとなり、日経平均株価が序盤から400円超上昇したことからクロス円も堅調な動きとなった。ドル/円は、ここから再び130円台を回復する動きとなるのか注目されている。
本日の米国時間では、NY連銀製造業景気指数の発表が予定されており、前回予想外の大幅上昇となった反動で低下が予想されている。予想以上の下げとなる場合や、景気の判断基準となるゼロを下回る結果となる場合には反応が大きくなる可能性も考えられる。ただ。予想の範囲内の結果なら反応は限定的で、引き続き金利動向に左右される展開が予想されている。
5/16の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
21:30 | 米国 |
5月ニューヨーク連銀製造業景気指数 ![]()
NY連銀製造業景気指数は、NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
|
15.0 | 24.6 |
前回は市場予想に反して大幅な上昇となり、昨年12月以来の高水準となった。新規受注が前月の大幅マイナスからプラスに改善したことや、仕入価格が過去最高となったことが影響した。ただ、6ヵ月先の予想では、景況指数が大幅低下となり、先行きへの懸念が高いことが示された。今回は、低下が予想されており、景気の判断基準となるゼロを下回る場合には反応も大きくなる可能性も。 |