前営業日トピックス
東京市場では、週末であったことや、クリスマス休暇を控えていることもあり、積極的な売買が手控えられていたことから、ドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きが続いた。特に、ドル/円は上下15銭と非常に狭いレンジ内の動きとなった。欧州時間に入り、欧州主要株価が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が比較的良好な結果となったことが好感され、ドルは底固い動きとなった。その後、トランプ米大統領が中国の習近平国家主席と電話で良い会談ができたと明らかにしたことを受けて、通商問題の進展期待が広がり、ドルは一段の上昇となった。
米株式市場では、ダウ平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比231ドル高まで上昇し、史上最高値を更新した。その後、上げ幅を縮小したものの、78ドル高で終了し終値ベースで最高値も更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは37ポイント高で終了し、8営業日続伸となった。さらに、取引時間中、終値ベースの最高値も更新した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。しかし、上昇して始まった日経平均株価が下げに転じ、一時118円安まで下落したことや、米国債利回りが低下したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
(2)イベント終了後の週末であることや、クリスマス休暇を控えて、積極的な売買が手控えられており、全般的に狭いレンジ内の動きが続いた。欧州時間に入り、欧州の主要株価指数が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された7-9月期の米GDPの確報値が市場予想と一致したことや、個人消費が改定値から上方修正されたこと、さらに12月の米ミシガン大学費者信頼感指数の確報値が上方修正され、7ヵ月ぶりの高水準となったことが好感され、ドルは底固い動きとなった。その後、トランプ米大統領が中国の習近平国家主席と、通商合意に関して電話で会談したことを明らかにしたことや、米下院がUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)を承認したこともあり、通商問題の進展期待が広がり、ドルは一段の上昇となった。ドル/円は109.52まで上昇し、109.50台を回復した。一方、12月のユーロ圏消費者信頼感指数が市場予想を下回り、2017年2月以来の低水準となったことから、ユーロがドルや円などに対して軟調な動きとなり、ユーロ/円は12/12以来約1週間ぶりの安値となった。
(4)一時前日比231ドル高まで上昇していたダウ平均株価が上げ幅を縮小するなど、主要株価が終盤にかけて上げ幅を縮小したこともあり、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
今週は、欧米の主要市場が相次いでクリスマス休暇のために休場(ドイツ市場は24-26日まで、英国市場が25-26日、米国市場が25日)となり、徐々に市場参加者も少なくなることから、小動きの展開が予想される。その中で、北朝鮮の不穏な動きが報道されており、クリスマスにかけて新たな行動に出る可能性を示唆しているとの報道もある。ただ、牽制の域を超えないと考えられているものの、一応警戒も必要だろう。
本日の米国市場では、11月の新築住宅販売件数の発表が予定されているが、市場予想と大きく乖離する結果とならなければ、反応は限定的だろう。また、主要株価指数や米国債利回りも小動きが予想されるものの、主要株価指数の最高値更新など、動きが出るようならドル円・クロス円も影響を受けるだろう。
12/23の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
11月新築住宅販売件数 ![]()
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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73.0万件 | 73.3万件 |
前回は市場予想を上回ったものの、12年ぶりの高水準からは低下した。ただ、販売価格の低下や、ローン金利の低下も加わり、堅調さが維持された。北東部と南部が減少したものの、中西部と西部が増加となった。今回は、若干の減少が予想されているものの、引き続き高水準が維持されると見られている。 |