前営業日トピックス
日本市場が休場となる中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開が続いた。ただ、欧州時間にはドイツやユーロ圏の製造業・サービス業PMIが予想を下回る結果となったことから、ユーロ圏経済に対する懸念が強まり、ユーロは大きく下落した。また、投資家のリスク回避の動きが意識され、ドル/円なども軟調な動きとなった。
米国市場では、ドル/円が序盤に107.55まで上昇したが、米経済指標の結果が強弱まちまちの結果となったこともあり、やや上値は限定的となった。その後、米10年債利回りが9/10以来の低水準まで低下したことが影響し、ドル/円は107.35まで下落した。ただ、下落して始まった米主要株価指数がプラス圏に転じたことなどもあり、終盤までドル円・クロス円は底固い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場となる中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開が続いた。中国株が軟調な動きとなったものの、為替市場への影響は限定的だった。
(2)フランス、ドイツ、ユーロ圏の製造業・サービス業PMIがいずれも市場予想を下回る結果となり、ユーロ圏経済の鈍化懸念が強まったことから、ユーロが大きく下落となり、ユーロ/円は9/12以来の安値まで下落した。また、リスク回避の動きも意識され、ドル/円やそのほかのクロス円も軟調な動きとなり、ドル/円は一時107.31まで下落し、9/10以来の安値となった。
(3)欧州市場の軟調な流れが一服し、序盤から底固い動きとなった。ドル/円は序盤に107.55まで上昇したが、9月の米製造業PMIが市場予想を上回ったものの、非製造業PMIが市場予想を下回る結果となるなど、まちまちの結果となったこともあり、やや上値は限定的となった。さらに、欧州時間に1.7632%だった米10年債利回りが1.6628%と、9/10以来の低水準となったことからドル売り・円買いとなり、ドル/円は107.35まで下落した。ただ、下落して始まった米主要株価指数がプラス圏に転じたなどもあり、終盤までドル円・クロス円は底固い動きが続いた。
本日のトピックス
本日は、欧州時間にドイツのIFO景況感指数の発表が予定されている。昨日発表されたドイツやユーロ圏の経済指標の悪化により、ユーロ圏経済に対する懸念が高まっていることから、結果が注目されている。指標悪化となる場合には、ユーロの一段の下落となる可能性も予想される。一方、ジョンソン英首相が議会の閉会を決定したことの合法性について、違法かどうか日本時間の午後6時に英最高裁の判事が判決を下す予定となっており、こちらの結果次第でポンドの動きに影響が出る可能性もあるため、注目したい。また、米国市場では、消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されており、こちらの結果にも注目したい。
9/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
9月リッチモンド連銀製造業指数
リッチモンド連銀製造業指数は、米国の12連邦準備銀行の1つであるリッチモンド地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ワシントンDCなど。管轄地域は米国内生産の9.1%を占める。
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2 | 1 |
前回は市場予想を上回り、2013年1月以来の低水準から大きく改善し、7月の大幅悪化が一時的だったことが示された。今回は、前回から小幅上昇が予想されており、改善傾向が示されるのか注目されている。 | ||||
23:00 | 米国 |
9月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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134.0 | 135.1 |
前回は、市場予想を上回ったものの、7月の結果からはやや低下した。現況指数が6.3ポイント上昇し、2000年11月以来約19年ぶりの高水準となったものの、期待指数は5.4ポイント低下したことが影響した。今回は、前回からの若干の低下が予想されているが、現況指数が引き続き高水準を維持するのか、低下した期待指数が改善するのか注目される。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、一目均衡表の転換線を下回り、高値からの調整が続いています。オシレーターのMACDでは、両線がクロスしており、ここから乖離幅の拡大が続くようなら、一段の下げとなる可能性も考えられます。
その場合、目先の下値のポイントとされる一目均衡表の雲上限ラインの107.183(27日まで)近辺で底固い動きとなり、再び上昇に転じるのか、下抜けてさらに調整が続くのか注目です。
下抜けとなる場合には、雲下限ラインの106.598(26日まで)、基準線の106.452(27日まで)が次のポイントとなると考えられます。