前営業日トピックス
東京市場では、米上院がつなぎ予算を承認し、大統領へ送付したこと受けて、ドルは序盤から堅調な動きとなった。また、日経平均株価や米国債利回りが上昇したことも影響し、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。その後は、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードが強まり、小動きの展開となった。そして、注目された米雇用統計では、雇用者数の伸びが市場予想を上回る結果となったものの、賃金の伸びが市場予想を下回る結果となったことが嫌気され、ドルは下落する場面もあった。ただ、その後は株価や米国債利回りの上昇もあり、値を戻した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米上院が、つなぎ予算を承認したことで、米国の政府機関の閉鎖回避への期待や、トランプ大統領が来年1月に予定される一般教書演説前にインフラ計画を発表する用意があるとの報道を受けて、ドルは序盤から堅調な動きとなった。また、五・十日であることから、仲値公示近辺では実需のドル買い・円売りも見られた。
(2)上昇一巡後は、やや上値の重い動きとなったものの、午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大する動きとなったことや、欧州主要株価が上昇して始まったこと、また米国債利回りが上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
(3)米雇用統計の発表を控えて様子見ムードが強まり、ドルは小動きとなった。そして、米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想を上回る結果となったものの、賃金の伸びが市場予想を下回り、尚且つ前回結果が下方修正されたことが嫌気され、やや軟調な動きとなった。
(4)株価が堅調な展開で始まったことや、米国債利回りが上昇したことから、値を戻す動きとなった。また、FOMCにマーケットの目が移っており、利上げが決定されるとの見方が根強いことも影響した。
本日のトピックス
東京市場では、主要な経済指標の発表もあり、結果を受けた株価の動きに注目したい。そして、FOMCに向けて米金利の上昇や、年末のレパトリ(本国への資金環流)に伴うドル需要などが意識される時期であることから、ドルは底固い動きが続く可能性も考えられる。
米国市場では、FOMCを控えて様子見ムードが強まるものの、利上げが確実視(金利先物市場では、今週のFOMCでの利上げ確率100%で推移)されていることから、底固い動きが考えられる。