前営業日トピックス
東京市場では、北朝鮮の建軍節を迎えて、核実験やミサイル発射が警戒されたことから、朝方はややリスク回避の動きが先行する場面もあった。しかし、警戒されていた朝方に何もなかったことから、地政学的リスクへの警戒感が和らぎ、円売りが優勢となった。また、日経平均株価が200円以上の上昇となったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
米国市場では、住宅関連の経済指標が3ヵ月連続で増加したことや、株価が大幅上昇となったことを受けて、投資家のリスク志向の高まりから円売りが続き、4/10以来となる111円台まで上昇した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)北朝鮮の建軍節を迎え、核実験やミサイル発射など地政学リスクに対する警戒感を背景に、リスク回避の動きが先行した。
(2)北朝鮮が行動するなら朝方から午前中との見方が強く、時間の経過とともに警戒感がやや和らいだ。また、日経平均株価が徐々に上げ幅を拡大する動きとなったことを受けて、リスク回避の動きも後退し、円買いの巻き戻しの動きが優勢となった。そして、仲値公示にかけては、輸入企業のドル買い・円売りも観測された。
(3)北朝鮮が大規模な砲撃演習を行ったとの報道が入ったことから、やや上値の重い動きとなったものの、市場の反応は限定的となった。そして、北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒感が和らいだことや、日経平均株価が200円以上の上昇となったこと、また米債利回りの上昇を受けて、円売りが優勢となった。
(4)米住宅関連の経済指標が予想外の改善となったことから、ドルは堅調な動きとなった。また、米株価が大きく上昇したことや、米債券利回りの上昇が続いたことを受けて、クロス円も堅調な動きとなった。なお、フランス大統領選でマクロン氏が勝利するとの見方から、ECBが6月の理事会で金融緩和策の解除に向け文言の変更を検討していると、関係筋の話として報じられたことを受けて、ユーロは堅調な動きとなった。
本日のトピックス
北朝鮮情勢に関する懸念が後退したとの見方から、昨日の東京市場からリスク回避の動きが後退し、円売りが優勢となった。引き続き堅調な動きも考えられるものの、地政学的リスクに関してまだ不安視する向きもあることから、警戒も必要だろう。特に、敏感な株価の動きに注目したい。
米国市場では、主要な経済指標の発表がないものの、トランプ大統領が米国の税制改革案を公表する予定であることから、中身に注目したい。また、昨日メキシコやカナダに対する発言をしていることから、引き続き発言をする可能性もあり、注目したい。