前営業日トピックス
東京市場では、米国の利上げへの期待感からドル買いが先行した。ただ、日経平均株価が下落して始まったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。ただ、下落して始まった欧州主要株価が堅調な動きとなったことや、原油価格が大きく上昇したことを受けて、投資家のリスク志向が強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。そして、米国市場では、米住宅関連の経済指標が予想を上回る結果となったことから、早期利上げが意識され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。また、株価が堅調な動きとなったことから、クロス円も堅調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米利上げへの期待感からドル買いが先行したが、日経平均株価が下落して始まり、リスク回避の動きから円が買われ、ドル/円は反落となった。ただ、仲値公示近辺では輸入企業のドル買い・円売りの動きから再び上昇となったものの、株価が軟調な動きとなったことから上値の重い動きとなった。
(2)下落して始まった欧州主要株価が反発し、上げ幅を拡大する動きとなったことや、原油価格が上昇したことから、ドル買い・円売りが優勢となった。
(3)米国市場では、米新築住宅販売件数が1992年1月以来24年3ヵ月ぶりの大きな伸びとなり、件数ベースでも2008年1月以来の高水準となったことを受けて、早期の利上げ期待が意識された。また、株価が大きく上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表がなく、伊勢志摩サミットを控えて様子見ムードも出始めており、やや限定的な動きも考えられる。ただ、株価の動きには引き続き敏感に反応していることから株価の動きには注目したい。また、五十日(ごとおび)であることから、仲値公示近辺の動きにも注意したい。そして、前日の海外市場で米経済指標が大幅な改善となり、“経済データの改善”が示されたことで、早期の利上げ期待も意識されている。本日は、米国の主要な経済指標の発表が無いものの、複数の米当局者の発言が予定されており、発言内容に注目したい。ただ、このところ、早期の利上げの可能性に関する発言が相次いだことから、マーケットではやや“慣れ”も見られ、反応に乏しい展開となっている。よほどインパクトある表現でないと反応は限定的か。むしろ、逆方向の動きにはやや注意したい。
5/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
23:00 | カナダ |
政策金利発表 |
0.50% | 0.50% |
前回まで6会合連続で政策金利の据え置きを決定している。ただ、声明を受けてカナダドルが動くケースも多いことから、注目したい。 エネルギー価格の上昇を受けて、エネルギー部門の設備投資に関する警戒感が緩和されるのか注目。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、レジスタンス近辺で上値の重い動きとなっている。オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小しており、クロス間近となっている。ここからクロスとなれば、一旦の下げとなる可能性も考えられる。下値のポイントは、38.2%押しの159.89近辺、雲上限ライン、50%押しの159.54近辺がポイントとなる。一方、上値のポイントはレジスタンスの161.04、ここを上抜ければ一段の上昇となる可能性も想定しておきたい。