前営業日トピックス
東京市場では、序盤は狭いレンジ内の動きとなった。そして、新規材料に乏しい中、株価が上昇して始まったことを受けて、円売りが先行した。その後、株価がマイナス圏に下落したことから円買いとなるなど、株価の動きに左右される動きとなったが、午後からは再びもみ合いの展開が続いた。米国市場では、主要な経済指標もなく、材料に乏しい中、米国が早期の追加利上げに慎重な姿勢であることが意識され、ドル売り・円買いが優勢となった。そして、FOMC議事録公開を受けて、ドルが主要通貨に対して一段の下落となり、ドル/円は109.36まで下落し、2014年10月以来の安値を更新する動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が上昇して始まり、円売りが先行したものの、その後は株価の動きに左右される動きとなった。また、生保や年金勢による新規の外モノ(外債・外株等)投資が出るとの思惑も、ドルを押し上げる要因となったが、やや盛り上がりに欠ける動きとなった。
(2)米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、思惑が交錯する動きとなった。FOMC議事録公開を控えて、内容を見極めたいとの思惑がある一方、追加利上げ後退の思惑もあった。110円を割れた場面では、買い戻しが急速に入ったが、2度目は一段の下げとなった。
(3)FOMC議事録公開では、複数メンバーの利上げに対する慎重姿勢が明らかとなったことから、ドルが主要通貨に対して下落する動きとなった。ただ、安値圏では買い戻しの動きも見られ、値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、欧米の株価上昇の影響で、下落が続く日経平均株価が堅調な動きとなるのか注目したい。そして、先週前半から続いているドル下落が一服となるのかにも注目したい。FOMC議事録公開も終了したことで、ドルの当面のマイナス材料は出尽くしたとも考えられる。米国市場では、雇用関連の経済指標の発表が予定されているものの、大きな反応は出にくいだろう。ただ、イエレンFRB議長が討論会に出席予定であることや、米金融当局者の講演も予定されていることから、発言内容には注目したい。
4/7の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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27.0万件 | 27.6万件 |
前週は、予想外の増加(悪化)となり、3週連続の増加となった。2月以降は25万件台から27万件台で推移しており、このレンジから乖離した場合には動く可能性も考えられる。今回の市場予想は、27.0万件と前回から改善が予想されているが、予想通りなら値動きは限定的だろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲下限近辺で上値の重い動きとなっており、ここから雲の中の展開となるのか、もみ合いのレンジ下限の83.03を下抜けて一段の下げとなるのか注目したい。また、オシレーターのMACDでは、緩やかながら両線上向きとなっており、両線がゼロポイントを上抜けるのか注目したい。上抜ける場合には、堅調な動きが継続する可能性も考えられる。