前営業日トピックス
海外市場で原油価格や株価が下落したことを受けて、東京市場でも序盤から軟調な動きとなった。そして、日経平均株価が600円以上の下落となったことを受けて、投資家のリスク回避の動きが一段と強まった。その後は、下げ一服感が出たことや、下落していた原油価格が値を戻す動きとなったことから、一時ドル/円は120円台まで上昇する場面もあった。ただ、海外市場では、アジアや欧州の主要株価が下落したことなどを受けて、再びリスク回避の動きが強まった。そして、米国市場では、ADP雇用統計が市場予想を上回る結果となったものの、ISM非製造業指数が予想以上の悪化となったことや、石油在庫統計を受けて原油下落となり、円買い・ドル売りが強まり、ドル円・クロス円は大きく下落する動きとなった。しかし、終盤には、原油や株価が大きく反発したことから、値を戻す動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)原油先物価格の一段安、日経平均の下げ幅拡大などを受けて、リスク回避の円買いが広がった。中国の経済指標が予想を上回る結果となったことや、黒田日銀総裁の「緩和手段に限りはない」との発言にも、反応は限定的だった。
(2)午後に株価が下げ幅を縮小したことや、原油価格が1バレル=30ドルに回復したことを受けて、ドル円・クロス円は反発する動きとなった。
(3)欧米の株価が軟調な動きとなったことから、円買いが優勢となった。米ADP雇用統計は予想を上回ったものの反応は限定的となった。
(4)ISM非製造業指数が予想以上の悪化となったことをきっかけに、株価や原油価格が下落したことを受けて、ドル円・クロス円も下落。
本日のトピックス
海外市場では、株価や原油価格などが乱高下する動きとなり、ドル円・クロス円も影響を受ける動きとなった。基本的な需給の動きに、思惑も絡んでいることから、乱高下する動きが続いており、引き続き株価や原油価格の動向には注意が必要だろう(特に海外市場の時間帯)。米国市場では、引き続き雇用関連の経済指標に加えて、重要な指標発表が予定されている。最近の米経済指標の結果や、昨日のISM指数の悪化を受けて、米国の景気は減速の兆候が示されているとの見方も出ていることから、指標結果にやや過敏に反応する可能性も考えられるので注目したい。
2/4の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
21:00 | 英国 |
英中銀 政策金利発表 |
0.50% | 0.50% |
先週、カーニー英中銀総裁が利上げの条件はまだ整っていないと述べており、政策は現状維持がコンセンサスとなっている。ただ、先週の総裁の発言に沿った内容が声明や議事録で確認できる場合には、軟調な動きとなる可能性も考えられることから、注目したい。 | ||||
22:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
|
27.7万件 | 27.8万件 |
4週平均で28万件台が続いているが、前回は祝日(キング牧師記念日)などの影響で申請件数が減少している。今回は、若干改善が予想されているが、天候悪化の影響が出る可能性もあり、予想以上の改善も考えられる。 | ||||
0:00 | 米国 |
12月耐久財受注(前月比)
米国の耐久財(耐久年数3年以上)の新規受注額を集計した指標であり、設備投資の先行指標として注目されている。特に、変動の大きい輸送用機器などを除いた受注額が民間の設備投資の先行指標として注目されている。
|
-4.5% | -5.1% |
前回(速報)は、2014年8月以来の大幅なマイナスとなり、コア指数も2015年2月以来の低水準となっている。今回(確報)は前回からの下方修正が予想されている。ただ、原油価格の下落が続いた時期であることから、大きな修正となる可能性は少ないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、ローソク足で下影線を付けてから反発する動きとなっている、ただ、目先のレジスタンスを上抜けていないことから、当面はここを上抜けるのかどうかに注目したい。ここを上抜ける場合には、一目均衡表の雲が次のポイントとなる。雲を上抜ける場合には、86.36を目指す展開も考えられる。下値は、一目均衡表の基準線・転換線近辺、そして83.19が次のポイントとなる。