発表時間 |
7/3(木)21:30(日本時間) |
事前予想 |
21.5万人 |
6月6日に発表された5月の米雇用統計では、景気動向を敏感に映す非農業部門雇用者数が前月から+21.7万件となり、市場予想の21.5万人とほぼ一致する結果となった。一方、失業率は前月から横ばいの6.3%となった。非農業部門雇用者数が4ヵ月連続で20万人の大台を突破しており、力強い回復が続いていることが示されたことを受けて、米ドルが買われる動きとなった。しかし・・・
雇用統計Live中継への入場はこちら
(7/3(木)21:15〜放送開始予定 ※USTREAM(外部サイト)へ遷移します。)
前回指標発表時(6/6)の振返り 米ドル/円
- ※出所:FX総合分析チャート 15分足
他の通貨も動きがありました。
前回指標発表時(6/6)の振返り ユーロ/円
※出所:FX総合分析チャート 15分足
前回指標発表時(6/6)の振返り 豪ドル/円
※出所:FX総合分析チャート 15分足
ファンダメンタル分析とは?ニュースで聞くような経済指標を読んで相場を分析すること。特に重要な指標をいくつかご紹介! |
発表スケジュールをチェック!
6月ADP雇用統計 前月比 (ADP発表)
前回予想 |
21万人 |
|
前回発表 |
17.9万人 |
---|
発表時間 |
7/2(水)21:15(日本時間) |
事前予想 |
20.5万人 |
米6月雇用統計 非農業部門雇用者数変化 前月比 (米労働省発表)
前回予想 |
21.5万人 |
|
前回発表 |
21.7万人 |
---|
発表時間 |
7/3(木)21:30(日本時間) |
事前予想 |
21.5万人 |
過去データをチャートで確認!
米雇用統計 非農業部門雇用者数月次推移(米労働省発表)
- ※乖離=実績値-予想値
- ※左軸:実績値、予想値 右軸:乖離
- ※Market Win24のデータを元にSBI証券が作成
雇用統計直前レポート
雇用統計Live中継への入場はこちら
(7/3(木)21:15〜放送開始予定 ※USTREAM(外部サイト)へ遷移します。)
6月6日に発表された5月の米雇用統計では、景気動向を敏感に映す非農業部門雇用者数が前月から+21.7万件となり、市場予想の21.5万人とほぼ一致する結果となった。一方、失業率は前月から横ばいの6.3%となった。非農業部門雇用者数が4ヵ月連続で20万人の大台を突破しており、力強い回復が続いていることが示されたことを受けて、米ドルが買われる動きとなった。しかし、大きく改善した4月と比べると伸び幅が鈍化したことから、一時下げる場面もあった。ただ、雇用の改善が続いていることが示され、FRBは次回FOMCでも量的金融緩和策の規模縮小を決めるとの見方が高まったことから、再び米ドルが買われる動きとなった【図1参照】。
【図1】米ドル/円 5分足
- 【図1】出所:総合分析チャート
民間部門の雇用者数は+21.6万人、サービス部門は+19.8万人、製造業部門は+1.0万人、政府雇用は+0.1万人となった。業種別では、教育・健康の伸びが目立ち、運輸・倉庫や一時雇用を含む企業向け専門職、観光・娯楽も好調だった。ただ、一方で食品製造業や情報通信業はマイナスだった。
職に就けない期間が半年以上に及ぶ長期失業者は337.4万人と-7.8万人となり、失業者全体の34.6%を占めた。失業期間が5週未満と5-14週は増加し、15-26週は減少した。また、労働参加率は62.8%と前月から横ばいで、昨年12月以来の低水準が続いており、1978年以来の低水準に並んでいる。しかし、景気が悪いためにやむを得ずパートタイムで働いている人の割合は低下しており、長期失業者及び自発的離職者数も減少している。失業率は低下とはならなかったが、内容はそれほど悪い結果ではなかった。
【表2】統計結果と今回の市場予想
|
6月市場予想 |
5月 |
4月 |
3月 |
2月 |
1月 |
12月 |
11月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
失業率(%) |
6.3 |
6.3 |
6.3 |
6.7 |
6.7 |
6.6 |
6.7 |
7.0 |
非農業部門雇用者数(万人) |
21.5 |
21.7 |
28.2 |
20.3 |
22.2 |
14.4 |
8.4 |
27.4 |
民間部門雇用者数(万人) |
21.3 |
21.6 |
27.0 |
20.0 |
20.1 |
16.6 |
8.6 |
27.2 |
製造業部門雇用者数(万人) |
1.0 |
1.0 |
0.4 |
0.4 |
2.0 |
0.8 |
0.7 |
3.5 |
- 【表2】出所:SBIリクイディティ・マーケット作成
- ※市場予想は7月1日現在の予想平均値
非農業部門雇用者数は、4ヵ月連続で節目とされる+20万人を維持し、米経済が年初の寒波の影響から脱していることが示されている。そのため、雇用市場にはやや楽観的な見方も出ている。しかし、賃金は依然として低水準であり、労働参加率も低水準にととまるなど、懸念される点も幾つか残っている。この結果から、仕事探しをやめた多くの労働者が、すぐに労働市場に戻るほどの経済回復ペースには届いていないとの指摘もある。
今回の市場予想は、引き続き+20万人を超える雇用増を見込む予想となっており、+20万人を上回るかどうかが一つのポイントとなっている。ただ、ここまで4ヵ月連続で20万人台の大台を超えていることから、ハードルもやや高くなっており、市場予想の範囲内の結果では、前回同様に反応は限定的となり、内容の良し悪しでその後の動きが決まる可能性もあるだろう。そのため、ここ4ヵ月平均の+23万人程度以上の増加となるようなら、米ドルにとって好材料と受け止められる一方、+20万人を下回る結果となるようなら、ネガティブと捉えられる可能性が大きいと考えられる。