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2020-12-04 07:22:56

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5G関連の筆頭銘柄!?クアルコムの成長ストーリーを解説

2020/2/12
投資情報部 榮 聡

昨年12月に掲載した5G(第5世代移動通信システム)関連のレポートで筆頭銘柄としてあげたクアルコムについて、業界でのポジション、成長ストーリー、業績の見通しなどをご説明いたします。

図表1:言及した銘柄

銘柄 株価(2/11) 52週高値 52週安値
クアルコム(QCOM) 90.00ドル 96.17ドル 50.38ドル
インテル(INTC) 67.41ドル 69.29ドル 42.86ドル
アップル(AAPL) 319.61ドル 327.85ドル 169.25ドル
サムスン電子 (005930) 59,900ウォン 62,800ウォン 40,850ウォン
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

15G関連の筆頭銘柄!?クアルコムとは

昨年12月11日に「5G関連銘柄、2020年に向けての注目の銘柄は?」という特集レポートを掲載しました。今回はそのレポートで筆頭銘柄にあげたクアルコムに関して、移動通信市場でどのようなポジションを占めているのか、5G(第5世代移動通信システム)でどのような成長ストーリーが期待されているのか、また、業績見通しとリスク要因について詳しくお伝えします。

〇通信規格のCDMA、OFDMAを中心となって開発

クアルコム(QCOM)は90年代に無線で大量のデータを扱うための通信規格であるCDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多重接続)を開発した会社で、これがほぼそのまま国際的な通信規格に採用されたことから無線通信技術で世界をリードするようになりました。

CDMAは無線通信を多重化するために、データに「符号」を付けて送り、受信した先で「符号」をもとにデータを復元する通信技術です。多重化には、時間分割、周波数分割などの方法もありますが、「符号分割」が大量のデータを送るのに最も適していました。

その後も、4G、LTE、5Gと世代が変わるごとに、同社が新しい通信規格で通信ネットワークのプロトタイプを作成して実際に通信できることを実証することが続いています。5Gに使われるOFDMA(直交周波数分割多元接続)でも中心的役割を果たしています。

〇特許料として年間46億ドルを受け取る会社

同社の事業はスマホ向けの通信用半導体を製造するQCT部門(クアルコムCDMAテクノロジー)、スマホなどの特許料を徴収するQTL部門(クアルコムテクノロジーライセンシング)からなります(図表2)。

売上としてはQCT部門が大きいものの、QTL部門の売上は特許料からなるため利益率が極めて高く、利益額ではQTL部門のほうが大きくなっています。

19年9月期に特許料として46億ドル(約5,000億円)を計上していますが、このような巨額の特許料を徴収している企業は業種を問わず世界にほかにありません。同社が移動通信市場において特別なポジションにあることがうかがえます。

〇インテルは「5G」チップセットの開発を断念

同社の技術力の高さを改めて世間に知らしめたのが、昨年4月にインテル(INTC)が5G端末用チップセットの開発を断念したというニュースです。

アップル(AAPL)はクアルコムと特許料に関して訴訟を抱えていたため、インテルに5G端末向けのチップセットの開発を依頼していました。しかし、5G端末の発売計画に間に合わなくなり、和解金を支払って訴訟を解消し、チップセットはクアルコムから調達することにしました。

インテルは通信用半導体を開発していた部門をアップルに引き取ってもらっています。アップルは通信用半導体を独自で開発したいとの意向はありますが、開発力には大きな差があって道のりは遠いとみられます。

例えば、クアルコムの説明会資料に掲載された、クアルコムとインテルの4G端末向けチップセットの大きさ(面積)は1:4の違いがあります。4倍も違うと競争力のある製品にならないでしょう。

また、現在流通している5G端末向けのチップセットでもクアルコムと中国の華為技術(ファーウェイ)傘下の海思半導体(ハイシリコン)の製品の大きさは1:2.6の差があります。技術力の差は大きいと言えるでしょう。

図表2:クアルコムの収益構造(19年9月期)

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2クアルコムの成長ストーリー

クアルコムには、5G(第5世代移動通信システム)の普及に伴って以下のような増収要因が見込まれます。移動通信システムの世代交代が進む局面で業績が回復していくと期待されます。

【1】ベースバンドチップの価格上昇

同社が主力とするベースバンドチップ(通信に最適な信号への変調、通信信号から情報信号への復調を行う半導体チップ)の平均価格は、4G端末向けの約16ドルから5G端末向けでは25ドル前後に上昇すると見込まれています。

5G端末の販売台数は図表3のように20年から22年にかけて急拡大すると見込まれており、5G端末の構成比が上昇することが同社の増収要因になります。

ベースバンドチップの市場シェアはクアルコムが約5割を占め、韓国のサムスンLSIや台湾のメディアテックなどが競合となりますが、通信規格が変わるタイミングではクアルコムの強さが際立つと考えられます。

【2】端末価格上昇による特許料の上昇

クアルコムはスマホメーカーから端末価格(メーカーからの卸値)の1.5%前後の特許料を徴収しています。端末価格は4Gから5Gに変わることで平均330ドルから400ドルに上昇すると見込まれ、これに連動してクアルコムに入る特許料も増加することになります。

スマホの世界販売台数が増加しなくとも、5G向けの端末販売が増えることによってスマホの平均単価が上昇すれば、同社の増収要因になります。

【3】高周波部品への展開

高周波部品は、スマホで電波をキャッチする部分です。クアルコムはこの分野ではメジャーなプレーヤーではありませんでした。しかし、5Gではベースバンドチップと高周波部品を密に連動するほうが効率が高いため、高周波部品市場に展開する意向です。昨年9月にTDKの「フィルター」事業を買収しているのは、この一環です。

部品の連動性を強める効果が高いのは5Gの中でも「ミリ波」による通信からで、現在サービスが始まっている「サブ6」の周波数では効果は限定的と言われています。

しかし、サムスン電子(005930)が昨年発売した5G端末はミリ波を扱うものではありませんが、それでもクアルコムの高周波部品を使っています。高周波部品への展開は順調と言えるでしょう。

【4】スマホ中心から自動車向けが加わる

これまでクアルコムはスマホ向けの売上が大半を占めています。しかし、自動車がスマホ並みの通信能力を備えることが見込まれているため、自動車向けの市場が広がると考えられています。

自動車向けで同社の対象となる市場は、通信とインフォテイメントを合わせて19年予想の20億ドル強から22年予想の40億ドルへ倍増すると見込まれています。

19年9月期にクアルコムの半導体売上146億ドルのうち、スマホ関連が113億ドルで77%を占め、34億ドルが自動車、コンピュータ、IoT(モノのインターネット)などを含む「隣接市場」向けとなっています。

図表3:5G端末の販売台数予想

  • ※会社資料(19年11月)よりSBI証券が作成

図表4:スマホ向け主要部品の市場予想

  • ※会社資料(19年11月)よりSBI証券が作成

3業績の見通しとリスク要因

クアルコムの業績は14年9月期にピークをつけて、その後はスマホ販売台数の伸び悩み、台湾のメディアネットなど競合企業の台頭、アップルとの特許訴訟などの影響を受けて業績は低迷してきました。

19年9月期は前期比増収増益にみえますが、これはアップルから受け取った訴訟の和解金47億ドルが売上から算入されているためで、実質的には減収減益でした。20年9月期が減収にみえるのも同じ要因によるもので、一時要因を除いて実質的に増収増益に転じるのは20年9月期からとなる見込みです。

2/5(水)に発表の10-12月期決算は、半導体部門のけん引で売上が前年同期比5%増、EPSは同18%減でしたが、いずれも市場予想は上回りました。1-3月期は会社ガイダンスの中央値で、売上は前年同期比6%増、調整後EPSは同14%増と、増収増益への転換が見込まれています。

一方、会社が「4-6月期の売上は1-3月期比で横ばいにとどまり、売上が再び拡大するのは新製品を投入する7-9月期になるだろう。」としたことが、市場で失望されて決算後に株価が下落しました。

しかし、スマホメーカーに部品を供給する同社のようなビジネスに四半期の波はつきもので、中長期の成長に疑いがあるということではないでしょう。

リスク要因としては、移動通信市場での非常に強いポジションのため、過去中国、韓国、台湾、EU(欧州連合)、米国などの国・地域で独占禁止法違反に問われていることがあげられます。

最近もEUがベースバンドチップでの強みをテコに高周波部品市場に進出しようとしているのは、独占禁止法違反の疑いがあるとして調査を進めていることが2/5(水)の報道で明らかになっています。

これは同社に関するリスクとして残ります。しかし、このリスクを考慮しても5Gの普及に伴う同社の成長シナリオは魅力的と言えるのではないでしょうか。

図表5:クアルコムの業績推移と見通し

  • ※BloombergデータよりSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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