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米決算前半戦終了!バリュー銘柄への物色シフトをとるにはコレ!?

2016/04/27
投資調査部 榮 聡

<<1-3月期決算速報 アップル、ツイッターが不振、フェイスブックは絶好調>> 2016/04/28

  • 売上高は一昨年発売の「iPhone6」のハードルが高く、15年7−9月期の前年同期比22%増から、10-12月期の同2%増、16年1-3月期の同13%減と減速しています。4-6月期のガイダンスは410-430億ドル(同17%減〜13%減)で、市場予想の473億ドルを大きく下回りました。
  • 4-6月期の売上ガイダンスは1-3月期比17%減で、通常の季節性の範囲の低下と言えます。売上の絶対額、前年同期比伸び率でも4-6月期が底になると見込まれ、次回の決算発表に向けて押し目買いの機会を探るスタンスで良いのではないでしょうか。配当利回りから下値目処を試算すると(四半期配当0.57ドル×4)、配当利回りが2.5%になる株価として91.2ドルなどが考えられるでしょう。
  • 1-3月期の売上が市場予想を下回り、4−6月期の売上ガイダンスの5.9-6.1億ドル(前年同期比18%-22%増に相当)が市場予想の6.8億ドルを大幅に下回ったことが嫌気されています。売上の不振について、会社側は五輪などのイベントを控えて、欧州を中心に広告出稿を控える動きがみられたと説明しています。
  • ユーザー数は3.10億人と、15年末の3.05億人から小幅増加しました。売上が市場予想を下回ったことを受けて、株価は4/27に16.3%下落、52週安値13.91ドル(16年2/11)に接近しています。
  • 1-3月期決算はモバイル広告の増加で大幅な増収・増益に加え、市場予想も上回り好調が続いています。ユーザー当たり平均収入は3.70ドルと前年同期比33%増加(10-12月期も同33%増)して、価格上昇の効果が大きくなっています。広告メディアとしての価値が上昇しつつあるということでしょう。
  • 月間アクティブユーザー数は16.4億人で、前年同期比15%増、15年12月末比4%増と順調に拡大しています。好調な決算を受けて株価は4/27(水)引け後に9.1%(現地午後8時)上昇しています。4/28(木)の通常取引で上場来高値の117.59ドル(16年2/2)を更新するか注目されます。

※会社資料、ブルームバーグデータをもとにSBI証券が作成

米国企業の1-3月期決算発表がピークを迎えています。決算発表企業のEPSは前年同期比8%減となる一方、事前の市場予想に対しては3%上回り、ここ数四半期のパターンを繰り返しています(4/26時点)。一方で市場の注目を集めているのは、昨年来優位が続いていたグロース銘柄に対してバリュー銘柄への物色が強まっている点です。エネルギー、素材セクターの決算で市場予想に対するプラス乖離が大きく、そのような傾向を後押ししていると見られます。

そこで今回は、市場予想からのプラス乖離が大きい銘柄に焦点を当ててバリュー銘柄を含む銘柄群を抽出し、その中から以下の5銘柄を注目銘柄としてピックアップしています。バリュー銘柄への物色シフトに対応できる銘柄と考えられます。

図表1:注目銘柄リスト

銘柄 株価(4/26) 52週高値 52週安値
ニューモント マイニング(NEM) 31.97ドル 32.58ドル 15.39ドル
ハスブロ(HAS) 87.63ドル 88.53ドル 60.38ドル
ノーフォーク サザン(NSC) 93.05ドル 105.62ドル 64.51ドル
ゼネラル モーターズ(GM) 32.19ドル 36.88ドル 24.62ドル
シャーウィン ウィリアムズ(SHW) 300.20ドル 309.00ドル 218.27ドル
  • ※ブルームバーグデータをもとにSBI証券が作成
1

バリュー銘柄への物色シフトは定着するのか?

米国企業の1-3月期決算発表は4/11のアルコアから始まり、4/18(月)、4/25(月)の週にピークを迎えています。

4/26(火)までに発表されたのはS&P500指数採用企業のうち185社で、これまでのところ発表企業のEPSは前年同期比8%減、着地は同4%減が見込まれており、昨年来の減益基調が続いています。

各社の決算からドル高による業績押し下げの緩和は確認されていますが、世界および米国のGDP成長率がやや下方修正となって数量面から売上の伸びが相殺されている部分もあり、ドル高修正の効果がストレートには出ていないようです。

一方、市場の関心は全体の業績動向に加え、物色動向への注目が高まっています。というのも、昨年来物色が続いていたグロース銘柄には堅調な決算でも利食いが先行する例がある一方、エネルギーや素材関連企業では大幅減益でも市場予想を上回るものには、ポジティブな反応が目立っているためです。

発表された企業の業績を業種別に集計したものが図表2ですが、エネルギー、素材、資本財・サービス、一般消費財・サービスなど景気感応度が高いセクターのEPSが市場予想を大きく上回っていることが確認できます。

また、図表3は業種指数の相対株価を昨年来アンダーパフォーム傾向にあったものと、アウトパフォーム傾向にあったものをまとめたものですが、2月に市場全体が底入れして以降、物色傾向が反転していることが確認できます。

こういったバリュー銘柄への物色は、原油価格や中国経済の動向に敏感で、これらが反転すれば、再度グロース銘柄への揺り戻しが想定されます。しかし、ここ2年近くアンダーパフォーム傾向が続いた後だけに、意外に大きい相場になる可能性もあり、注目できるでしょう。

図表2:景気敏感セクターのEPSが市場予想を大きく上回る

  • 注:4/26(火)までに1-3月期決算を発表したS&P500指数採用銘柄185社の決算を業種ごとに集計したものです。成長率は前年同期との比較、乖離率は事前の市場コンセンサスとの比較。
  • ※ブルームバーグデータをもとにSBI証券が作成

図表3:「グロース」から「バリュー」への物色シフトが定着?


  • 注:S&P500指数の10業種のうち、ヘルスケアと通信サービスを除く8業種をグラフ化しています。
  • ※ブルームバーグデータをもとにSBI証券が作成
2

業績の予想乖離がパフォーマンスを決める!?

中期的な物色トレンドがバリュー銘柄に変化する可能性があるということを踏まえて、今回は1-3月期決算の市場予想からの乖離に着目して銘柄の抽出を行いました。S&P500指数の採用銘柄で4/25(月)までに決算発表を行った138社について、以下の条件でスクリーニングしました。

【スクリーニング条件】
1. 1-3月期売上の市場乖離が1%以上
2. 1-3月期EPSの市場乖離が10%以上
3. 過去4週間に通期の予想EPSが下方修正されていない
4. 予想PERが30倍以下

抽出された企業をEPSの乖離率によってランキングしたものが図表4です。前年同期比の業績動向を条件としないことで、減益見込みが多いエネルギー、素材などもリストアップされています。この中から、EPSの修正動向、株価動向等を勘案して頭(左側)に赤い星印をつけた5銘柄を注目銘柄としてご紹介しています。

金価格底入れの動きと産金コストの削減から注目できるニューモント マイニング(NEM)、映画ヒットの好影響を受けて前四半期から連続で市場予想を上回っているハスブロ(HAS)、米国の製造業の底入れの兆しから注目できるノーフォーク サザン(NSC)、業績堅調にもかかわらずPERが非常に低いゼネラル モーターズ(GM)、配当貴族指数の構成銘柄で同業の買収により更なる飛躍が期待されるシャーウィン ウィリアムズ(SHW)です。

図表4:1-3月期決算が市場予想を大きく上回った企業群

  • 注:S&P500指数採用企業で4/25(月)までに決算を発表した138社が母集団です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

注目銘柄のポイント

銘柄名 株価
(4/26)
31.97ドル 予想PER
(倍)
30.0
ポイント
  • 全米最大、世界ではカナダのバリック ゴールドに次ぐ2位の産金会社です。ペルーのヤナコチャ鉱山や米ネバダ州などで金を生産します。
  • 1-3月期は、金の販売価格は前年同期比0.7%減、銅は13.7%減となりましたが、金の生産は同3.3%増、銅は同2.7%増として、全体で増収を確保しています。金の生産コストは1トロイオンス当たり828ドルと前年同期の849ドルから更なる低減を達成しています。金の生産について、16年は4.8-5.3百万トロイオンス、17年は5.2-5.7百万トロイオンスに増産する計画が再度確認されました。
  • 「1株当たり金埋蔵量(0.149トロイオンス)」×(「金価格(1,245.5ドル)」−「金生産コスト(828ドル)」)により、「1株当たり金の埋蔵価値」を計算すると62.2ドルになります。予想PERでは買いにくい水準ですが、保有資産価値との比較では依然買い余地があるとの考え方もあります。
銘柄名 株価
(4/26)
87.24ドル 予想PER
(倍)
21.6
ポイント
  • 米国のマテルと並ぶ世界的なおもちゃメーカーです。変形ロボットの「トランスフォーマー」や「マイリトルポニー」等のキャラクターブランドで知られ、モノポリーなどカードゲームも有名です。
  • 16年1-3月期は、「ディズニープリンセス」や「フローズン」の人形が好調で女児向けの売上が41%増となったことから、市場予想を上回ったようです。「スター・ウォーズ」などの貢献で男児向けも24%増と引き続き好調です。16年はこれらブランドの貢献が継続すると期待され、16年12月期は5%増収、11%のEPS増加が見込まれています。
  • さらに、利益率の高い自社ブランドの「トランスフォーマー」の映画が17年、18年、19年と3本計画されていることが発表されており、17年以降も業績の伸長が期待されます。また、同社は「妖怪ウォッチ」のおもちゃを15年12月から世界展開しており、同アニメの海外での人気が高まると同社への恩恵となります。
銘柄名 株価
(4/26)
93.05ドル 予想PER
(倍)
16.6
ポイント
  • 米国の東海岸に展開する鉄道会社で、東部22州と特別区、カナダ東部で約3万キロの路線網を運営します。
  • 米国の製造業の低調や原油価格下落による石炭需要の減少の影響を受けて業績は低調でしたが、コスト削減が追いついてきて収益が改善しつつあります。米製造業には底入れの期待も出てきており、物色される可能性がありそうです。
  • 16年1-3月期は、売上が6%減に対して原油価格下落とコスト削減の効果で営業費用が13%減り、純利益は25%増加しています。輸送数量は2%減、燃料サーチャージの減少で価格が3%低下しました。品目別の売上は、自動車、紙製品・木材、農産物が増収となったものの、売上の15%を占める石炭がマイルドな天候や天然ガス価格の低下による需要減を受けて23%減となったほか、化学製品が3%減でした。
銘柄名 株価
(4/26)
32.19ドル 予想PER
(倍)
5.7
ポイント
  • 米国最大の自動車メーカーで、キャデラック、ビュイック、シボレー、オペル、GMCなどのブランドを展開しています。
  • 16年1−3月期の売上は4%増、営業利益は29%増、営業利益率は前年同期の5.8%から7.1%へ改善と好調です。地域別の営業利益は、主力の北米が22億ドルから23億ドルへ改善したほか、中国を含むインターナショナルは4億ドルで横ばい、欧州は4億ドルの損失からトントンへ、南米は赤字幅が2億ドルから1億ドルに改善しています。
  • 株価は米国市場の減速を懸念して避けられてきたと見られますが、割安感が目立っています。予想PERは5.7倍と自動車株の中でも低く、配当利回りは4.9%(今期の予想配当は1株当たり1.51ドル)に達します。見直しが進む可能性が高いと考えられます。
銘柄名 株価
(4/26)
300.12ドル 予想PER
(倍)
23.7
ポイント
  • ペイントやコーティング材のメーカーで、米PPGインダストリーズに次ぐ規模です。セクター分類は化学品メーカーになりますが、米州で4,000店以上の直営ペイント店を展開して部門利益の約7割は小売部門からなり、小売企業の性格が強い会社です。
  • 3/20に米国で業界3位のバルスパー(VAL)の買収で合意しています。これにより、(1)PPGインダストリーズを抜いてペイント・コーティング業界のグローバルトップになる見込みで、(2)手薄であったアジア・太平洋、欧州地域への事業展開が可能になり、(3)年間280百万ドルのコストシナジーが期待され、ポジティブなディールと考えられます。
  • 16年1-3月期業績は、ペイント店の既存店売上が15年通年の4.2%増、15年10−12月期の4.2%から9.4%増に加速したために、市場予想を大きく上回りました。住宅建築が拡大基調で、補修向けも堅調であったことが好調の要因で、年間を通じても業績を牽引すると見込まれています。同社は25年以上の連続増配が条件の「配当貴族指数」の構成銘柄で安定成長を遂げてきた実績のある企業です。買収により一回り大きくなって、さらなる飛躍が期待されます。
  • ※注目銘柄(5銘柄)の株価週足チャートは、当社のチャートツールを用いて作成(2016/4/26時点)。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客様が損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
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