半歩先読みのための3つの確認
今回の福の神レポートは、2013年10月株式相場の半歩先読みです。
半歩先読みを行うためには、以下の3つの確認が必要です。
(1)現在の相場状況のチェック
(2)過去の10月相場の検証
(3)2013年10月のスケジュール
株式相場の「今」を知り、「過去」を調べ、「未来」のスケジュールを確認することにより、半歩先読みを行うのです。
現在の相場状況
図表1:日経平均株価チャート 日足(6ヶ月)
2013年9月相場は、米国の「量的金融緩和縮小せず」のサプライズはありましたが、月足ベースで5ヶ月ぶりに上昇、2013年8月末比で1,066.94円高(+7.97%)となりました。上昇幅、上昇率は異次元の日銀緩和が実施された2013年4月以来の高水準でした。その要因で大きかったのは、2020年夏季オリンピックが東京に決定したことにより、中・長期的な新たな目標が出来たこと、また消費税増税を巡る議論の中で追加の経済対策に期待してのことでしょう。
過去の10月相場
2013年10月相場を占うために、日経平均株価の過去10年間の株価推移を検証してみました。
9月末終値を100として、10月末終値との騰落率、日足終値ベースでの最高値、最安値、その値幅を検証したものが、下表です。
過去10年間で騰落率が5勝5敗と全く五分の結果となっています。月間の平均騰落率ではマイナスでした。
特徴的なのは2008年でリーマンショック後の大暴落の相場展開でした。古くは1987年のブラックマンデーも10月19日でしたので、10月は時として大暴落の可能性を秘めているとも言えそうです。
2013年10月のスケジュール
1日(火) |
日銀短観、安倍首相消費税引き上げ発表 |
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3日(木) |
日銀金融政策決定会合(〜4日まで) |
黒田総裁記者会見 |
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4日(金) |
投資の日 |
7日(月) |
APEC首脳会議(インドネシア バリ) |
ノーベル生理学医学賞 受賞者決定 |
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8日(火) |
ノーベル物理学賞 受賞者決定 |
9日(水) |
バイオジャパン 開催(パシフィコ横浜) |
ノーベル化学賞 受賞者決定 |
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FOMC 議事要旨(9 月17日・18 日開催分) |
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10日(木) |
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、 11日まで) |
環境・エネルギー総合見本市「IGEM」(マレーシア クアラルンプール)開幕(〜13日まで) |
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11日(金) |
オプションSQ |
14日(月) |
ITS(高度道路交通システム)世界会議(東京国際フォーラム) |
ユーロ圏財務相会合 |
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15日(火) |
中国最大の貿易見本市「中国輸出入商品交易会」(広州) |
16日(水) |
米地区連銀経済報告(ベージュブック) |
18日(金) |
中国国内総生産(GDP、7-9月) |
20日(日) |
世界経済フォーラム・モスクワ会議 |
24日(木) |
欧州連合(EU)首脳会議(〜25日まで) |
28日(月) |
環境総合展「Eco Expo Asia」(香港) |
ヤマト運輸日本発香港の「国際クール宅急便」のサービス開始 |
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29日(火) |
米連邦公開市場委員会(FOMC、〜30日まで) |
30日(水) |
米国内総生産(GDP、7-9月) |
31日(木) |
日銀金融政策決定会合 |
新規上場
4日(金) |
バリューHR(6078 JASDAQ) |
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8日(火) |
エナリス(6079 東証マザーズ) |
22日(火) |
システム情報(3677 JASDAQ) |
2013年10月相場半歩先読み
好材料
・今月中旬以降の企業の上半期決算で、通期の業績上方修正期待
・消費税増税前の駆け込み需要の盛り上がり
・冬のボーナス増期待・残業増などにより個人消費の盛り上がり
悪材料
・証券優遇税制廃止に伴う駆け込み売り需要増大
・少額投資非課税制度(NISA)により投資の来年への先送り・現金化のための売却
・2013年5月高値の6ヶ月期日接近による信用買い残の反対売買懸念
・米国の一部政府機関閉鎖問題と債務上限引き上げ問題
2013年10月の株式相場を考えると、上記のような好・悪材料の綱引きとなります。中間期末が終わり、第二四半期の決算発表前で材料難となり高値抵抗線15,000円、安値支持線14,000円の1,000円幅のレンジ相場を基本線として考えつつ、大暴落に備える月と言えるかも知れません。
このような全体の相場観の中では、大型・主力銘柄よりも、中・小型の材料株・テーマ株などに投資妙味がありそうです。また、アベノミクス相場によって投資余力が増した個人投資家の買い意欲は高いため、個人投資家に大人気の株主優待銘柄については、引き続き注目を集めそうです。
投資テーマ別に今後の相場を考えると、10月前半に、「バイオ・ジャパン」「ノーベル賞」などのイベントが集中するバイオ関連銘柄は、この近辺で高値を付ける可能性が高いと思われます。
今月後半にアジアでの環境関連のイベントが集中するので、環境関連銘柄などに投資妙味がありそうです。ITS(高度道路交通システム)なども夢があり、投資テーマとして注目されそうです。
中・長期的には、個別には、2013年10月末に「国際クール宅急便」の新サービスを開始するヤマト運輸や、保管・搬送システム世界2位のシェアを持つダイフクなども期待出来そうです。
ご参考銘柄
ITS(高度道路交通システム)関連
(6965) 浜松ホトニクス 車載用光半導体素子など
(3724) ベリサーブ 高度道路交通システム(ITS)のソフト検証
(9624) 長大 建設コンサルタント ITSにも強みを持つ
環境関連
(6023) ダイハツディーゼル PM2.5集じん機
(4657) 環境管理センター 環境総合コンサルタント
ネット通販関連
(9064) ヤマトホールディングス 物流の勝ち組と目される企業
(6383) ダイフク 保管・搬送システム大手、企業の物流投資でメリット大
株主優待銘柄
当社の株主優待検索で、10月権利確定の閲覧回数ランキングTOP5(2013/10/3現在)
最新の閲覧回数ランキングはこちら
(1766) 東建コーポレーション
優待内容 :買物割引券
優待獲得株数 :10株以上
権利確定月 :4月、10月
優待獲得最低額 :53,800円
(8079) 正栄食品工業
優待内容 :自社製品等
優待獲得株数 :100株以上
権利確定月 :4月、10月
優待獲得最低額 :82,800円
(3731) 京王ズホールディングス
優待内容 :クオカード
優待獲得株数 :100株以上
権利確定月 :10月
優待獲得最低額 :37,700円
(2830)アヲハタ
優待内容 :自社製品
優待獲得株数 :100株以上
権利確定月 :10月
優待獲得最低額 :172,400円
(3318) メガネスーパー
優待内容 :買物割引券
優待獲得株数 :100株以上
権利確定月 :4月、10月
優待獲得最低額 :7,900円
- ※閲覧回数ランキングは、2013/10/1〜10/2の期間で顧客閲覧回数の多い順に銘柄を表示。
「銘柄選定の根拠(基準や前提)」
ITS(高度道路交通システム)関連銘柄として選定
(6965) 浜松ホトニクス
(3724) ベリサーブ
(9624) 長大
環境関連銘柄として選定
(6023) ダイハツディーゼル
(4657) 環境管理センター
ネット通販関連銘柄として選定
(9064) ヤマトホールディングス
(6383) ダイフク
10月株主優待銘柄から、閲覧回数ランキング上位5銘柄を選定
(1766) 東建コーポレーション
(8079) 正栄食品工業
(3731) 京王ズホールディングス
(2830) アヲハタ
(3318) メガネスーパー
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