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日経平均は上昇!?メジャーSQ(9/8)に向け33,000円超えの可能性、「幻のSQ」懸念も
2023/9/4
先週の日経225先物は週間で1,070円高の32,700円と続伸。週初から買いが先行し、週末まで5日続伸した。ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演内容は新味に乏しく、無風通過。あく抜け感から買い戻しが先行した。
その後も、米長期金利の低下基調や根強い為替の円安基調を背景に日経225先物は底堅く推移。
米雇用動態調査(JOLTS)や米ADP全米雇用リポート、米個人消費支出(PCE)コアデフレーターなどが総じて予想以下にとどまったことで米追加利上げ懸念が後退したことも支援。
また、中国で住宅購入者を対象とした頭金や住宅ローン金利の引き下げなどの対策が実施されるとの報道もセンチメントを改善させた。
週末にかけては中国の国家版および民間版の購買担当者景気指数(PMI)が予想を上回ったことも寄与。
特に民間版の財新製造業PMIは予想に反して拡大・縮小の境界値である50を上回り好感された。
8月25日時点の裁定残高は、ネットベースで7,551億円の買い越し(前週は7,152億円の買い越し)と増加した。
一方、株数ベースでは、3億1,395万株の買い越しで、8月18日時点(3億645万株の買い越し)から増加している。
日経平均と裁定残(8月25日時点)
ドイツが225先物で買い方筆頭
日経225先物の売り方では、先物主導の上昇を背景に裁定買い(先物売り・現物買い)が強まり、AアムロCが大幅に売り越し。GSが売り方2位となったが、週末のGSの売り越しはロール中心と思われる。
買い方では商品投資顧問(CTA)との連動性が高いドイツが買い越し基調。BofAは週末にかけて大きく買い越し。
みずほ、日産、野村の国内勢も上位に入る。週末のHSBC、ソジェンの買い越しはロール中心と思われる。
一方、TOPIX先物の売り方ではJPモルガンが大幅に売り越し。ただ、週末の売り越しはロールが中心。みずほは売り方2位に入ったが、ほとんどがロール。
ほか、BofAが売り越し基調。買い方ではGS、シティ、バークレイズ、ドイツなど海外勢が上位に並ぶ。
日経225先物手口(期近)週間累計上位15社(売り買い差し引き)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
TOPIX先物手口(期近)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
先週の日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は週間で2.02pt安の16.86と低下。
米追加利上げ懸念が後退し、日経225先物が5日続伸と躍進するなか、下値不安の後退でプットが売られ、日経VIは週末まで低下が続いた。
9月限オプション取引の建玉状況
<コール>
35,000円:約8,700枚
34,000円:約8,400枚
33,000円:約10,000枚
32,000円:約7,200枚
<プット>
28,000円:約11,700枚
29,000円:約9,200枚
30,000円:約16,000枚
31,000円:約8,700枚
ボラティリティ
NT倍率(先物)は低下、米金利低下が支えも円安や中国経済回復期待が上値抑制
NT倍率(先物)は低下。週後半までは強含みで推移していた。
ジャクソンホール会議を無難に消化し、米長期金利の低下基調が続くなか、短期筋の買い戻しが先行。現物市場では半導体株などハイテクに買い戻しが入り、NT倍率は上昇した。
その後、米雇用関連指標が予想を下回った一方、米長期金利の低下の割には為替の円高が進まなかったことに加え、中国での景気対策期待や経済指標の改善を受け、週後半からは景気敏感株を中心に買いが入り、NT倍率はもみ合い。
週末は米雇用統計を前にした持ち高調整がハイテクを中心に出たことで、NT倍率はそれまでの上昇分を吐き出し、結局、週間で低下した。
今週の日経225先物は上値を試す展開か。米雇用統計はJOLTS求人件数やADP全米雇用リポートに続き、労働市場の逼迫緩和を示唆した。
米利上げサイクル終了期待を背景に相場は強含みの基調が続きそうだ。今週末は9月限先物・オプション取引の特別清算指数算出(メジャーSQ)だ。
9月限オプション取引の建玉残では行使価格30,000円のプットと33,000円のコールに建玉残が大きく積み上がっている。
8月下旬にかけてはプットの建玉残が漸減していく一方でコールの建玉残が徐々に増え、足元では株価上昇に備えたヘッジの動きが増えてきた様子。
日経225先物の現値水準はコールが積み上がる33,000円に対して比較的距離が近いため、今週末にかけて相場がさらに上方向に振れるようだと、コールの売り手であるディーラーがヘッジ目的で先物買いを入れる必要が出てくるため、33,000円を超えるような展開もあるかもしれない。
ただ、あくまで需給に基づいた一時的な要因であるため、逆にSQ値が高くつき、その後の日経225先物がSQ値を超えられない状況が続くと、「幻のSQ値」として相場の頭打ちが意識されやすくなるため注意したい。今週の225先物予想レンジは31,900−33,400円。
経済スケジュール(9月4日〜9月10日)
日付 |
曜日 |
国内 海外 |
時間 |
内容 |
|---|---|---|---|---|
| 9月4日 | 月 | 国内 | 08:50 | マネタリーベース(8月) |
| 10:00 | 営業毎旬報告(8月31日現在、日本銀行) | |||
| 海外 | 15:00 | 独・貿易収支(7月) | ||
| 16:00 | トルコ・消費者物価指数(8月) | |||
| 16:00 | スイス・GDP(4-6月) | |||
| 17:00 | ブ・FIPE消費者物価指数(8月) | |||
| 20:25 | ブ・週次景気動向調査 | |||
| 米・株式市場は祝日のため休場(レーバーデー) | ||||
| インドネシア・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議・関連会合(2-7日)、関連首脳会議は5-7日 | ||||
| 独・国際モーターショー「IAAモビリティ2023」のプレスデー(一般公開は5-10日) | ||||
| ケニア共和国・アフリカ気候サミット(ACS)(6日まで) | ||||
| 9月5日 | 火 | 国内 | 09:30 | サービス業PMI(8月) |
| 09:30 | 総合PMI(8月) | |||
| 08:30 | 家計支出(7月) | |||
| 海外 | 08:00 | 韓・GDP(4-6月) | ||
| 10:30 | 豪・経常収支(4-6月) | |||
| 10:45 | 中・財新サービス業PMI(8月) | |||
| 10:45 | 中・財新総合PMI(8月) | |||
| 13:30 | 豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表 | |||
| 14:00 | 印・サービス業PMI(8月) | |||
| 14:00 | 印・総合PMI(8月) | |||
| 17:00 | 欧・ユーロ圏サービス業PMI(8月) | |||
| 17:00 | 欧・ユーロ圏総合PMI(8月) | |||
| 18:00 | 欧・ユーロ圏生産者物価指数(7月) | |||
| 18:30 | 南ア・GDP(4-6月) | |||
| 21:00 | ブ・鉱工業生産(7月) | |||
| 22:00 | ブ・サービス業PMI(8月) | |||
| 22:00 | ブ・総合PMI(8月) | |||
| 23:00 | 米・製造業受注(7月) | |||
| 米・第78回国連総会開幕、19日から一般討論演説 | ||||
| インドネシア・ASEAN首脳会議 | ||||
| 9月6日 | 水 | 国内 | 10:30 | 高田日銀審議委員が講演、同記者会見 |
| 13:30 | トヨタが新車発表会 | |||
| 海外 | 10:30 | 豪・GDP(4-6月) | ||
| 15:00 | 独・製造業受注(7月) | |||
| 18:00 | 欧・ユーロ圏小売売上高(7月) | |||
| 20:00 | ブ・FGVインフレ率(IGP-DI)(8月) | |||
| 21:30 | 加・貿易収支(7月) | |||
| 21:30 | 米・貿易収支(7月) | |||
| 22:00 | ブ・自動車販売台数(8月) | |||
| 22:45 | 米・サービス業PMI(8月) | |||
| 22:45 | 米・総合PMI(8月) | |||
| 23:00 | 加・カナダ銀行(中央銀行)が政策金利発表 | |||
| 23:00 | 米・ISM非製造業総合景況指数(8月) | |||
| 米・ボストン連銀総裁が講演 | ||||
| 米・ダラス連銀総裁がイベント参加 | ||||
| 米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表 | ||||
| 米・トランプ前大統領がジョージア州での起訴で罪状認否手続き | ||||
| インドネシア・日ASEAN首脳会議 | ||||
| インドネシア・ASEAN+3(日中韓)首脳会議 | ||||
| 独・10年債入札 | ||||
| 9月7日 | 木 | 国内 | 08:50 | 対外・対内証券投資(先週) |
| 10:30 | 中川日銀審議委員が講演、同記者会見 | |||
| 11:00 | 東京オフィス空室率(8月) | |||
| 14:00 | 景気一致指数(7月) | |||
| 14:00 | 景気先行CI指数(7月) | |||
| 15:00 | コール市場残高(8月、日本銀行) | |||
| 海外 | 10:30 | 豪・貿易収支(7月) | ||
| 14:45 | スイス・失業率(8月) | |||
| 15:00 | 独・鉱工業生産指数(7月) | |||
| 18:00 | 欧・ユーロ圏GDP確報値(4-6月) | |||
| 21:30 | 米・新規失業保険申請件数(先週) | |||
| 21:30 | 米・労働生産性(4-6月) | |||
| 中・外貨準備高(8月) | ||||
| 中・貿易収支(8月) | ||||
| 米・フィラデルフィア連銀総裁が講演 | ||||
| 米・ニューヨーク連銀総裁がイベントに参加 | ||||
| 米・アトランタ連銀総裁が講演 | ||||
| 9月8日 | 金 | 国内 | 08:30 | 毎月勤労統計-現金給与総額(7月) |
| 08:30 | 実質賃金総額(7月) | |||
| 08:50 | GDP改定値(4-6月) | |||
| 08:50 | 国際収支(経常収支)(7月) | |||
| 08:50 | 貸出動向 銀行計(8月) | |||
| 08:50 | 銀行貸出動向(含信金前年比)(8月) | |||
| 14:00 | 景気ウォッチャー調査 先行き判断(8月) | |||
| 14:00 | 景気ウォッチャー調査 現状判断(8月) | |||
| 海外 | 15:00 | 独・CPI(8月) | ||
| 21:30 | 加・失業率(8月) | |||
| 23:00 | 米・卸売在庫(7月) | |||
| 25:00 | 米・家計純資産変化(4-6月) | |||
| 25:00 | 露・GDP(4-6月) | |||
| 28:00 | 米・消費者信用残高(7月) | |||
| 9月9日 | 土 | 海外 | 10:30 | 中・CPI(8月) |
| 10:30 | 中・PPI(8月) | |||
| 中・マネーサプライ(8月、15日までに) | ||||
| 中・元建て新規貸出残高(8月、15日までに) | ||||
| 印・G20首脳会議(10日まで) |
- 提供:フィスコ社
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- 日経平均VI先物取引は、一般的な先物取引のリスクに加え、以下のような日経平均VIの変動の特性上、日経平均VI先物取引の売方には特有のリスクが存在し、その損失は株価指数先物取引と比較して非常に大きくなる可能性があります。資産・経験が十分でないお客さまが日経平均VI先物取引を行う際には、売建てを避けてください。
- 日経平均VIは、相場の下落時に急上昇するという特徴があります。
- 日経平均VIは、急上昇した後に数値が一定のレンジ(20〜30程度)に回帰するという特徴を持っています。
日経平均VIは、短期間で急激に数値が変動するため、リアルタイムで価格情報を入手できない環境での取引は推奨されません。 - 指数オプションの価格は、対象とする指数の変動等により上下しますので、これにより損失を被ることがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。買方が期日までに権利行使又は転売を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。売方は、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。また、指数オプション取引は、市場価格が現実の指数に応じて変動しますので、その変動率は現実の指数に比べて大きくなる傾向があり、場合によっては大きな損失を被る危険性を有しています。
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- J-NETクロス取引の詳細は適宜修正される可能性がありますのでご留意ください。

米追加利上げ懸念の後退で5日続伸
日経VIは低下、プットの手仕舞い売り加速
地合い改善を背景に上値試す展開か