マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT! > 急落後、大きく戻した日経平均株価〜これで「底打ち確認」となるのか?
急落後、大きく戻した日経平均株価〜これで「底打ち確認」となるのか?
2019/3/26
日経平均株価が乱高下する展開になっています。欧米の景気・企業業績に対する不安を背景に、3/25(月)の日経平均株価は650円超下げる急落となりましたが、翌日の3/26(火)は451円超上昇するなど急速に値を戻す展開となりました。株式相場にまさに「春の嵐」が訪れた形です。今後はどうなるのでしょうか。
残念ながら、悪材料出尽くし・底入れとみるには時期尚早と言えそうです。日銀短観(3月調査)の発表を4/1(月)に控えていることや、4/12(金)までに英国とEU(欧州連合)の間で合意を確認する必要があるBrexitの問題からも目が離せません。また、決算発表が今後5月にかけて本格化し、そこで厳しい企業業績の先行きが明らかになる可能性もありそうです。
日経平均株価は3月第2週(3/11〜3/15)に前週比425円29銭(2.0%)高、同3週(3/18〜3/22)に176円49銭(0.8%)高と続伸し、3/22(金)の取引時間中には一時21,713円26銭と、3/5(火)以来の高値水準を回復しました。しかし、3/25(月)には前週末比650円23銭安、3/26(火)は451円28銭高とまさに乱高下の展開です。
このうち、3/18(月)以降の日次の動きは以下のようになっています。なお、3/21(木)は休場(春分の日)でした。
- 3/18(月)133円65銭高・・・「米中通商協議が前進」と伝わり、3/15(金)のNYダウが138.93ドル高したことを好感しました。
- 3/19(火)17円65銭安・・・利益確定売りが増えて反落。東証1部の売買代金は2日連続の2兆円割れにとどまりました。
- 3/20(水)42円07銭高・・・配当取りを狙った個人の買いが下支え要因となりました。ただ、FOMC前で上値も抑えられました。
- 3/22(金)18円42銭高・・・3/21(木)の米国株式市場で半導体株が買われ、その流れを引き継ぎました。
- 3/25(月)650円23銭安・・・3/22(金)のNYダウが前日比460ドル安となったことが嫌気されました。
- 3/26(火)451円28銭高・・・米国株の自律反発に加え、権利付最終日に伴う買いも入りやすかったとみられます。
3/22(金)の海外市場では米国やドイツの製造業PMIが市場予想を下回った上、米国で10年国債と財務省証券3ヵ月物の利回りが逆転する「逆イールド」が発生し、それらから世界的な景気・企業業績への不透明感が強まりました。この日の米国株式市場ではNYダウが前日比460.19ドル安と急落し、外為市場では円高・ドル安が進展し、週明け3/25(月)の日本株安につながりました。
ただ、3/25(月)の米国市場でNYダウが小反発したことを好感し、3/26(火)の日経平均株価は反発に転じました。この日が3月決算銘柄の権利付最終日に相当していたことで「駆け込み」的な買いも入り、その分上昇が加速した面もありそうです。
図1 約2週間の戻り歩調の後、乱高下に転じた日経平均株価
- ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2019/3/26現在
図2:NYダウ(日足)
- ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2019/3/25現在
図3:ドル・円相場(日足)
- ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2019/3/26取引時間中
4/1(月)に発表が予定されている日銀短観(3月)に注目です。企業に現在の景況感についてアンケート調査し、「良い」と回答した企業の比率(%)から「悪い」と回答した企業の比率(%)を差し引いた業況判断指数がもっとも代表的な指標です。特に大企業の製造業を対象とした「大企業・製造業業況判断指数」が良く知られています。
3月時点における企業の景況感や景気予測が反映されますので、今後発表が本格化する上場企業の決算発表について、そのヒントになると考えられます。全体の数字のみならず、個別業種のデータもありますので、好調業種や不調業種を見分けるのに利用することも可能になりそうです。
日本の上場企業を取り巻く投資環境は厳しいとみられますが、日銀短観の発表を経て、株価への織り込みが進捗すると考えることもできそうです。
表1 FRBの金融政策に対するスタンスを再確認
月日(曜日) |
国・地域 |
予定内容 |
ポイント |
|---|---|---|---|
3/26(火) |
日本 |
権利付最終日 |
3月末に配当・株主優待等の権利が確定する銘柄について |
日本 |
日銀金融政策決定会合「おもな意見」 |
||
米国 |
2月住宅着工件数 |
市場コンセンサスは前月比0.8%減 |
|
米国 |
コンファレンスボード消費者信頼感指数 |
米国の消費者心理は? |
|
米国 |
S&P/ケースシラー住宅価格指数 |
12月は前年同月比4.2%増 |
|
3/27(水) |
米国 |
1月貿易収支 |
|
日本 |
権利落ち日 |
||
3/28(木) |
米国 |
2月中古住宅販売仮契約指数 |
|
米USTR代表と同国財務長官が北京を訪問 |
米中通商協議の合意を目指す |
||
3/29(金) |
日本 |
2月有効求人倍率 |
1月まで3ヵ月連続で1.63倍 |
日本 |
2月失業率 |
1月は2.5% |
|
米国 |
2月新築住宅販売件数 |
||
3/31(日) |
中国 |
製造業PMI |
2月(49.2)まで3ヵ月連続で50割れ |
4/1(月) |
日本 |
日銀短観(3月調査) |
大企業・製造業の業況判断指数の市場コンセンサスは+13 |
日本 |
政府が新元号が公表 |
||
米国 |
2月小売売上高 |
市場コンセンサス(自動車・ガソリンを除く、前月比)は0.3%増 |
|
米国 |
.3月ISM製造業景況指数 |
市場コンセンサスは58.0 |
|
4/2(火) |
米国 |
2月耐久財受注 |
市場コンセンサス(輸を除く、前月比)は0.3%増 |
4/3(水) |
米国 |
3月ADP雇用統計 |
市場コンセンサス(増加雇用者数)は16万人 |
米国 |
ISM非製造業景況指数 |
雇用や新規受注など、個別指標にも注目 |
|
4/4(木) |
日本 |
★決算発表 |
7&i他 |
4/5(金) |
米国 |
3月非農業部門雇用者数 |
市場コンセンサス(増加雇用者数)は17.5万人 |
米国 |
3月失業率 |
市場コンセンサスは3.8% |
|
米国 |
3月平均時給 |
市場コンセンサス(前年同月比)は+3.4% |
表2 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)
| 2019年 | |
|---|---|
| 日銀金融政策決定会合 | 4/25(木)、6/20(木)、7/30(火)、9/19(木)、10/31(木)、12/19(木) |
| FOMC(米連邦公開市場委員会) | 5/1(水)、6/19(水)、7/31(水)、9/18(水)、10/30(水)、12/11(水) |
| ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 | 4/10(水)、6/6(木)、7/25(木)、9/12(木)、10/24(木)、12/12(木) |
- ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表2の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。
乱高下の展開となった東京株式市場ですが、今後はどうなるのでしょうか。残念ながら、悪材料出尽くし・底入れとみるには時期尚早と言えそうです。日本の景気・企業業績の減速・悪化を印象付けるかもしれない日銀短観(3月調査)の発表を4/1(月)に控えています。さらに、4/12(金)までに英国とEU(欧州連合)の間で合意を確認する必要があるBrexitの問題からも目が離せません。
また、2月決算・3月決算企業の決算発表が今後5月にかけて本格化し、そこで厳しい企業業績の先行きが明らかになる可能性もありそうです。4月下旬以降に10連休を控え、その前に投資家の持ち高調整が本格化するかもしれず、需給面で調整を強いられるケースもありそうです。
2019年は10連休や決算発表本格化を控えた4月後半と、消費税増税が実現される予定の10月前後が2つの大きな関門となりそうです。特に10連休も控えた4月後半に向け、株式市場がボトム形成に進む可能性は小さくないと考えられます。ただ、逆に言えば、ここから4月後半にかけ、2019年でもっとも重要な投資チャンスがくる可能性もありそうです。米中貿易摩擦等で一定の妥協が成立すれば、日経平均株価が上昇に転じる可能性もあるためです。
図4は日経平均株価の一目均衡表です。前回にご紹介した通り、2本の先行スパンが交差する「要注意日」が接近しています。3/26(火)までは権利・配当取りの動きが重なり、その分需給的には締まりやすくなりますが、権利落ちとなる3/27(水)以降はそれが剥落することになります。テクニカル面のみならず、需給面でも要注意となりそうです。なお、3/26(火)の反発により、遅行スパンが日々線の下にもぐり込んだり、日々線が基準線や転換線を下回る事態は一応回避されたようにみえます。しかし、今後株価が下落した場合、一目均衡表の形が悪くなる可能性に注意が必要です。
図4 日経平均株価(日足)・一目均衡表〜「要注意日」に加え、遅行スパンの動き等にも注意
- ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2019/3/26現在
相場が大きく動いたら?SBI証券なら多彩な商品群で取引チャンスを逃がしません!
信用取引のご注意事項
- 信用取引に関するリスク
信用取引は、差し入れた委託保証金額の約3倍の取引を行うことができます。そのため、現物取引と比べて大きなリターンが期待できる反面、時として多額の損失が発生する可能性も含んでいます。また、信用取引の対象となっている株価の変動等により、その損失の額が、差し入れた委託保証金額を上回るおそれがあります。この場合は「追加保証金」を差し入れる必要があり状況が好転するか、あるいは建玉を決済しない限り損失が更に膨らむリスクを内包しています。
追加保証金等自動振替サービスは追加保証金が発生した際に便利なサービスです。 - 信用取引の「二階建て」に関するご注意
委託保証金として差し入れられている代用有価証券と同一銘柄の信用買建を行うことを「二階建て」と呼びます。当該銘柄の株価が下落しますと信用建玉の評価損と代用有価証券の評価額の減少が同時に発生し、急激に委託保証金率が低下します。また、このような状況下でお客さま自らの担保処分による売却や、場合によっては「追加保証金」の未入金によって強制決済による売却が行われるような事態になりますと、当該株式の価格下落に拍車をかけ、思わぬ損失を被ることも考えられます。よって、二階建てのお取引については、十分ご注意ください。
先物・オプション取引の免責事項・注意事項
- 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社、および情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製、または販売等を行うことは固く禁じます。
- 必要証拠金額は当社SPAN証拠金(発注済の注文等を加味したSPAN証拠金×100%)−ネット・オプション価値(Net Option Value)の総額となります。
- 当社SPAN証拠金、およびネット・オプション価値(Net Option Value)の総額は発注・約定ごとに再計算されます。
- SPAN証拠金に対する掛け目は、指数・有価証券価格の変動状況などを考慮のうえ、与信管理の観点から、当社の独自の判断により一律、、またはお客さまごとに変更することがあります。
- 「HYPER先物コース」選択時の取引における建玉保有期限は新規建てしたセッションに限定されます。必要証拠金額はSPAN証拠金×50%〜90%の範囲で任意に設定が可能であり、また、自動的に決済を行う「ロスカット」機能が働く取引となります。
- 先物・オプションのSPAN証拠金についてはこちら(日本証券クリアリング機構のWEBサイト)
- 指数先物の価格は、対象とする指数の変動等により上下しますので、これにより損失を被ることがあります。市場価格が予想とは反対の方向に変化したときには、比較的短期間のうちに証拠金の大部分、またはそのすべてを失うこともあります。その損失は証拠金の額だけに限定されません。また、指数先物取引は、少額の証拠金で多額の取引を行うことができることから、時として多額の損失を被る危険性を有しています。
- 日経平均VI先物取引は、一般的な先物取引のリスクに加え、以下のような日経平均VIの変動の特性上、日経平均VI先物取引の売方には特有のリスクが存在し、その損失は株価指数先物取引と比較して非常に大きくなる可能性があります。資産・経験が十分でないお客さまが日経平均VI先物取引を行う際には、売建てを避けてください。
- 日経平均VIは、相場の下落時に急上昇するという特徴があります。
- 日経平均VIは、急上昇した後に数値が一定のレンジ(20〜30程度)に回帰するという特徴を持っています。
日経平均VIは、短期間で急激に数値が変動するため、リアルタイムで価格情報を入手できない環境での取引は推奨されません。 - 指数オプションの価格は、対象とする指数の変動等により上下しますので、これにより損失を被ることがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。買方が期日までに権利行使又は転売を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。売方は、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。また、指数オプション取引は、市場価格が現実の指数に応じて変動しますので、その変動率は現実の指数に比べて大きくなる傾向があり、場合によっては大きな損失を被る危険性を有しています。
- 未成年口座のお客さまは先物・オプション取引口座の開設は受付いたしておりません。
- 「J-NETクロス取引」で取引所 立会市場の最良気配と同値でマッチングする場合、本サービスをご利用いただくお客さまには金銭的利益は生じないものの、SBI証券は取次ぎ手数料をSBIジャパンネクスト証券から受取ます。
- J-NETクロス取引の詳細は適宜修正される可能性がありますのでご留意ください。



約2週間の戻り歩調の後、乱高下に転じた日経平均株価
「日銀短観」に注目
【ココがPOINT!】悪材料出尽くし・底入れとみるには時期尚早か?