2025-11-07 10:21:33

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マーケットトピックス 2024年10月3日

前営業日トピックス

東京市場では、中東情勢の懸念が一服したこともあり、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、午後に入り、イスラエルがイランに対する報復を検討と報道されたことを受けて、再びリスク回避の動きが意識され、ドル円・クロス円は軟調な動きとなったものの、下値は限定的となり、底固い動きとなった。さらに、石破首相が追加利上げを牽制する発言をしたことを受けて円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は一段の上昇となった。

米国市場では、石破首相の発言を受けて円売りとなった流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、9月の米ADP雇用統計が市場予想を上回ったことも加わり、米金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。

米株式市場では、イスラエルとイランの緊張を巡るリスクへの懸念を背景に、主要株価指数は下落して始まった。ただ、9月の米ADP雇用統計が市場予想を上回ったことで、米景気の先行きに対する楽観的な見方から買いが優勢となる場面もあった。しかし、中東情勢への警戒感が根強く上値は限定的となった。 ダウ平均は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比188ドル安まで下落した。その後、上昇に転じてプラス圏まで回復して102ドル高まで上昇したものの、上値の重い動きが続き39.55ドル高(+0.09%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、14.77ポイント高(+0.08%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。中東情勢の緊迫化を受けて日経平均株価が序盤から大幅下落となり、一時前日比750ドル超下落したものの、香港株が大幅上昇となったことや、米金利上昇もあり、ドル円・クロス円は堅調な動き著なった。ドル/円は、序盤の143.43から144.18まで上昇した。

(2)その後、イスラエルが報復を計画との報道を受けて、日経平均株価が下げ幅を拡大し1000円安まで下落となり、さらに上昇していた米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は143.54まで下落したものの、植田日銀総裁の発言などもありドル/円は144.05まで値を戻した。さらに、石破首相が植田日銀総裁との会談後に「追加利上げをするような環境にあるとは考えていない」と発言したことで円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は一段の上昇となった。

(3)米国市場では、石破首相の発言を受けて円売りとなった流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、9月の米ADP雇用統計が市場予想の+12.5万人を上回る+14.3万人となったことも加わり、米金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の144.68から堅調な動きが続き、終盤には146.51まで上昇して9/3以来の高値を付けた。

本日のトピックス

昨日、石破首相が植田日銀総裁との会談後に「追加利上げをするような環境にあるとは考えていない」と発言し、「日銀の政策についてあれこれ言う立場にはない」としたものの、マーケットでは円売りが優勢となった。米国時間では、ADP雇用統計が予想を上回る結果となったことも加わり、ドルは一段の上昇となった。マーケットでは、日米の金融政策が注目されているため、要人の金融政策に関連する発言には敏感に反応する。

本日の海外市場では、失業保険申請件数、9月のISM非製造業景況指数の発表が予定されている。前者は、労働市場の状況を見る上で一番早く出るデータとして注目されており、後者の雇用指数も雇用統計を予想する上で注目されている指標である。このところ、雇用関連の経済指標の冴えない結果が続いている中で、昨日のADP雇用統計では改善が示されたことで、雇用統計の予想が難しくなっている。そのため、本日の結果次第では、週末の雇用統計の見方が変わる可能性も考えられる。そのため、指標結果とマーケットの反応に注目したい。また、内外の複数の要人の発言も予定されていることから、引き続き発言の内容にも注目したい。

10/3の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

新規失業保険申請件数(9/28までの週)

新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
22.1万件 21.8万件
前回は市場予想を下回り、4ヵ月ぶりの低水準となった。労働市場の減速傾向が続いている中で、申請件数の減少傾向が続いている。今回は、前週から増加が予想されており、複数の大手企業の人員削減の発表・実行されており、影響が出ると見られている。
21:30 米国

9月ISM非製造業景況指数

ISM非製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
51.7 51.5
前回は市場予想を上回り、2ヵ月連続の上昇となり、2ヵ月連続で景気の判断基準となる50を上回った。今回は、前月からさらに上昇が見込まれており、米雇用統計に注目が集まる中で、先月雇用指数が低下したこともあり、雇用指数の改善が見られるのか注目したい。

本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 

ドル/円は、堅調な動きが続いており、一目均衡表の雲下限ライン近辺まで上昇している。ここから雲下限ラインを上抜けて一段の上昇となるのか、雲下限ライン近辺で上値が抑えられて失速するのか注目される。

目先の動きを見る上で注目されるオシレーターのMACDでは、両線が上向き継続中で、両線の乖離幅も拡大傾向となっており、目先の堅調な動きを示唆する形状となっている。ここから両線がゼロラインを上抜ける場合には、上昇継続を示唆する形状となることから、ここからの両線の動きに注目したい。

このことから、目先は堅調な動きが考えられる。目先の上値のポイントは、一目均衡表の雲下限ラインの147.097とレジスタンスの147.209となり、ここを完全に上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。その場合の上値目標の計算値は148.557と計算できる。

一方、下値のポイントは、一目均衡表基準線の143.410となる。ちなみに、一目均衡表では現在基準線と転換線がクロスしており、遅行スパンも価格帯を上抜けていることから、価格が雲を上抜けると、三役逆転の強気シグナルとなる。

上値のポイント
(1)147.209 (2)148.557 (3)149.314

下値のポイント
(1)146.274 (2)144.442 (3)143.410

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