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マーケットトピックス 2024年7月5日
米雇用統計の結果に注目
前営業日トピックス
東京市場では、序盤に270円超上昇した日経平均株価が大幅に上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。しかし、午後には再び日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ただ、米国市場が休場となることから、上値は限定的となった。欧州時間では、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。
米国市場では、独立記念日で米国の主要市場が休場となり全般的に限定的な動きとなった。その中で、6月の米雇用統計への警戒感からポジション調整の動きも見られ、ドルはやや上値の重い動きとなった。ただ、引き続き円の先安観も根強く、底固い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場終盤堅調な流れが一服し、ドル円・クロス円はギャップダウンして始まった。ただ、その後は底固い動きが続いたものの、序盤に前日比279円高まで上昇した日経平均株価が23円高まで上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は序盤の161.67から161.14まで下落した。下げ一服後は値を戻す動きとなったものの、上値の重い動きとなった。
(2)午後に入り、上げ幅を縮小していた日経平均株価が再び上げ幅を拡大して前日比373円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ただ、米国市場が休場となることや、週末に米雇用統計を控えていることもあり、積極的な売買が手控えられ、やや上値は限定的となった。ドル/円は、161.58まで値を戻したものの、その後は上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、独立記念日で米国の主要市場が休場となり薄商いの中、翌日に発表される6月の米雇用統計への警戒感からポジション調整の動きが広がり、ドルは序盤から主要通貨に対して上値の重い動きとなった。ただ、引き続き円の先安観も根強く、ドル/円は底固い動きとなり、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで上昇したことから、対円でも堅調な動きが続いた。
本日のトピックス
本日は、米国の雇用統計の発表が予定されており、結果が注目されている。今週発表された雇用関連の米経済指標が冴えない結果が続いたことから、昨日は米国市場が休場で薄商いの中でも、雇用統計の結果に対する警戒感からポジション調整の動きも見られた。
今回発表の6月の米雇用統計では、失業率は5月と変わらず予想だが、非農業部門雇用者数は5月の27.2万人から19.0万人への伸び幅の縮小が予想されている。また、5月の雇用統計では、家計調査の就業者数が-40.8万人となり、非農業部門雇用者数と大きく乖離していたことから、労働市場の先行き不安も高まっていた。そのこともあり、今回はどのような結果となるのか注目されている。
雇用統計が冴えない結果となる場合には、FRBの利下げ期待が高まる可能性もあり、その場合にはドルの下振れとなる可能性もあるだろう。特に、金利先物市場での年内の利下げの折り込み度合いは、年内1.8回程度が織り込まれているが、2回以上に折り込み度が上昇する場合には、9月の利下げの可能性が高まる可能性も考えられる。
7/5の注目材料
| 時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|---|
| 21:30 | 米国 |
6月非農業部門雇用者数
非農業部門に属する事業者の給与支払い帳簿をもとに集計された雇用者数。農業以外の産業で働く雇用者であり、経営者や自営業者は含まれない。
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19.0万人 | 27.2万人 |
| 前回は市場予想を上回り、労働市場の堅調さが示された。ただ、就業者数が大幅なマイナスとなり、さらに失業者数が増加するなど、非農業部門雇用者数乖離する結果となった。今回は、前月から伸び幅の縮小が予想されており、予想通り伸び幅の縮小となるのか、3ヵ月連続で市場予想を上回る結果となるのか注目されている。 | ||||
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