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汎用データセンターがAI生成工場へ変わる
汎用データセンターがAI生成工場へ変わる
2024/2/27
いま米国のデータセンターは汎用データセンターからAIに最適化されたアクセラレーテッド・コンピューティングへとシフトしています。生成AIは汎用データセンターではサポートできません。アクセラレーテッド・コンピューティングに移行すると運営コストを大幅に軽減できます。
生成AIではトークンと呼ばれる従量単位の計測記録方法で使用料が計算されます。いわば生成AIの通貨です。これをもとに使用料を課金します。
たとえばオープンAIのチャットGPTはAPIを通じて一般企業に独自のサービスや使い方を始めることを奨励していますが、そのような使い方をした場合、消費量に応じてオープンAIから企業に請求が来ます。
現在、エヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)の売上高の4割はインファレンスに使われる半導体です。
インファレンスとはAIモデルにカスタム・データをアップロードしてトレーニングを施した後、一般ユーザーがAIに質問すると例えば顔を識別する、価格を予測する、作文、クレカの不正使用を発見するなど我々の日々の生活で便利な回答をもたらすことを指します。
製薬会社がタンパク質から新薬を創薬するというような場合でも上に述べたトークンが必要になります。
つまりトークンは「AI内通貨」であり、既に多くの価値のやりとりがトークンを通じて発生しているのです。
なおAIはアマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)のAWS、マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)のアジュール、アルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)のグーグル・クラウドのような、いわゆるクラウド・サービス・プロバイダーのみならず、そのほかの一般のデータセンターでも今後使用され始めます。それに合わせて世界のすべてのデータセンターがAI生成工場へと設備を刷新してゆくわけです。
いま企業が所有している固有のデータの多くは、それらの企業が所在する国の中に立地するデータセンターで保管されているケースが多いです。そのような地域的データセンターも、いずれはアクセラレーテッド・コンピューティングへと刷新されます。
そのような地方のデータセンターでは複雑なシステムを自力で組み上げることができないので、ネットワーキングのシステムをあらかじめ組み、システムとして納入することをエヌビディアは始めています。同社は過去にメラノックスというインフィニバンド(=ストレージ・エリア・ネットワークのプロトコルのひとつ)の会社を買収しており、この分野でもリーダー企業です。
インフィニバンドではエミュレックスを買収したブロードコム(ティッカーシンボル:AVGO)も存在するのですが、エヌビディアと比べると影が薄いです。
著者
広瀬 隆雄(ひろせたかお)
コンテクスチュアル・インベストメンツLLC マネージング・ディレクター
グローバル投資に精通している米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
1982年 慶応大学法学部政治学科卒業。 三洋証券、SGウォーバーグ証券(現UBS証券)を経て、2003年からハンブレクト&クィスト証券(現JPモルガン証券)に在籍。
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