決算発表は終盤戦、日経平均は水準を切り上げる展開か
2024/2/13
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2024/2/13〜2/16)
今週(2024/2/13-2/16)の日経平均株価の予想レンジは36,500円-38,000円。東京株式市場は4日立会いとなるが、先週後半からの強い基調が続く公算が大きい。
決算発表は終盤戦となるが、週明けには東京エレクトロン(8035)の決算を消化するほか、2/14にはソニーグループ(6758)が決算を発表予定。国内主力企業の決算が概ね出そろった後も、1/15には米国で半導体製造装置メーカーのアプライド・マテリアルズが決算予定であることから、個別物色は活況が続くことが見込まれる。米国では1月の消費者物価指数(CPI)など経済指標の発表も多く、結果を受けた米長期金利の動向には気を揉むことになろう。相場環境は良好であり、米金利が低下すればリスクオンの流れが加速する公算が大きく、金利が上昇すればバリュー株に資金が向かいやすい。弱材料に耐性を示すことで、水準を切り上げる流れが続くと予想する。
先週末の日経平均株価は2月限のSQ値(特別清算数値)の37,018.07円を下回って終え、やや引け味の悪さもあった。一方、シカゴのCMEや夜間取引の日経平均先物が37,200前後で推移(2/12現在)しており、週明けから早々にSQ値を上回る可能性が高い。2/9につけた日経平均先物の高値37,280円を上回るとショートカバーを通じて一段高が期待できそう。
日経平均株価(図表1)は水準を再び切り上げる展開となっている。現時点ではもみ合いの範ちゅうといえる動きだが、2/8には1/18安値を始点に1/31安値を通る短期の支持線と、1/23高値を始点に2/5高値を通る短期の抵抗線とで形成される三角保ち合いを上方にブレイク。2/9には37,000円を上回る場面もあった。
目先の反動安を許容しながらも、上目線の判断が継続される。まずは、目先の高値を示唆するような2/9のローソク足の上ひげ高値(37,287円)を週前半ですぐに超えられるかが見どころとなる。
上値メドは、心理的節目の37,500円、心理的節目の38,000円、1989年12/29終値(38,915円)、1989年12/29高値(38,957円)などが考えられる。下値メドは、10日移動平均線(36,294円 2/9)、心理的節目の36,000円、25日移動平均線(35,794円 同)、1/18安値(35,371円)、心理的節目の35,000円、1/10高値(34,539円)などが考えられる。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/5/1-2024/2/9)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、1月国内企業物価指数、1月工作機械受注、NISAの日(2/13)、10-12月期GDP(2/15)、12月第3次産業活動指数(2/16)がある。
企業決算の発表では、JT、SMC、アサヒ、INPEX、パンパシHD、シマノ、日清食HD、鹿島、出光興産、光通信、ホシザキ、大正薬HD、GMOPG、クレセゾン、東建物、ラクス、楽天銀行、メルカリ、エクサウィザー、スノーピーク、ジャパM&A、ブルーイノベ(2/13)、ソニーG、東京海上、ゆうちょ、日本郵政、MS&AD、大塚HD、第一生命、日ペイントH、オリンパス、クボタ、SOMPOHD、バンダイナム、キリンHD、ヤマハ発、楽天G、TOPPANHD、T&DHD、マツキヨココカラ、電通G、かんぽ、SUMCO、NXHD、山崎パン、コーセー、サンリオ、オープンハウス、パーソルHD、すかいHD、レゾナックHD、サッポロHD、住友ゴム、コカコーラBJH、トリドールHD、TOYOTIRE、ライオン、ポーラオルHD、宝HD、魁力屋、ヒューマンT、AeroEdge(2/14)、サントリーBF、トレンド、ピジョン、カヤック(2/15)、ブリヂストン、浜ゴム(2/16)が予定している。
海外の経済指標は、独2月ZEW景況感指数、米1月消費者物価指数(2/13)、米2月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米1月小売売上高、米1月輸出物価指数、米1月輸入物価指数(、米1月鉱工業生産、米1月設備稼働率、米2月NAHB住宅市場指数(2/15)、米1月生産者物価指数、米1月住宅着工件数、米1月建設許可件数、米2月ミシガン大学消費者態度指数(2/16)などがある。
主な米企業決算の発表では、バイオジェン、AIG、エアビーアンドビー、コカ・コーラ、エコラブ、ムーディーズ、ハウメット・エアロスペース、インサイト、ゾエティス、ハズブロ、レイドス・ホールディングス(2/13)、シスコ・システムズ、クラフト・ハインツ、CMEグループ、ウィリアムズ・カンパニーズ(2/14)、アプライド・マテリアルズ、ラボラトリーコープ、CBREグループ、ジェニュイン・パーツ、サザン(2/15)、バルカン・マテリアルズ(2/16)などが予定している。
今週の注目銘柄!(2/13〜2/16)
銘柄 |
銘柄名 |
目標株価(円) |
ロスカット |
注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
1802 | 1,700 | 1,290 | ゼネコン最大手の一角。2/8の昼休みに2024年3月期の3Q決算を発表。これを受けて、2/6高値1,468円まで上昇した。3Q累計の営業利益は前年同期比22%減の512億円と減益着地で、見栄えが良くなかった割には反応が良い。1Qが42億円、上期が308億円で3Qが512億円となっており、通期計画の740億円に向けて概ね良好な進ちょくが確認できたことが好感されたものと思われる。単純に決算反応が良かっただけではなく、昨年9月につけた1,430円を上回り、昨年来高値を更新している。PBRは1倍割れで、現状の株価に割高感は乏しい。ここからは1989年7月につけた上場来高値の1,960円を目指す展開を予想する。ターゲットは1,700円、ロスカットは1,290円 | |
5801 | 3,750 | 2,480 | 光ファイバーなどに強みを持つ。2/8に2024年3月期3Qの決算を発表。3Q累計では営業赤字だったものの、3Q(10-12月)は黒字だったことで底打ち感が出てきた。業績回復の遅れといった要因はあるが、電線御三家の中ではPBRが最も低く、見直し余地は大きい。株価は長らく低推移となっていたが、今年に入ると買いが優勢。3Q決算翌営業日の2/9は売りが先行したものの、早々に買い戻されてプラス転換。昨年来高値を更新した。オシレータ系指標は過熱感を示しているものの、高値更新を伴う短期的な勢いを示唆するものといえる。3,100円付近の上値のフシを超えていく可能性も高い。ターゲットは3,750円、ロスカットは2,480円 | |
6301 | 4,800 | 4,010 | 建設機械で世界2位。アジアでも幅広く展開している。2024年3月期の3Q累計の営業利益は前年同月比31%増の4,534億円となり、決算を受けた1/31の株価はギャップアップスタートから上げ幅を広げる強い動きを見せた。 昨年9/19に4,511円まで上昇した後、大きく水準を切り下げ10/30には3,402円まで売り込まれた。ただ、52週移動平均線近辺で調整が一巡すると、以降は同水準がサポートとして機能した。今年に入って日本株の動きが良くなる中、直近では26週移動平均線近辺まで戻したところで一進一退となっていた。しかし、決算をきっかけに明確に上に抜け、難なく4,000円台を回復した。PERは12倍程度と過熱感は薄い。ターゲットは4,800円、ロスカットは4,010円 | |
7003 | 1,200 | 660 | 船舶用エンジン国内首位。同業のダイハツディーゼルが2024年3月期上期の好決算を発表しており、2/14に予定される同社決算にも期待できそうだ。傘下の三井海洋開発も同日決算の予定で、今期は大幅増益の見通し。業績貢献が見込まれるほか、同社PBRは0.7倍程度と割安感が強い。株価は昨年11月から急上昇。その後、12月終盤から高値圏でもみ合いとなったが、2/9はもみ合いを明確に上放れてきた。決算反応で乱高下する可能性もあるが、過去1,000〜2,000円で推移していたことを踏まえれば上値余地は十分あり、PBR1倍でおおよそ1,200円となる。ターゲットは1,200円、ロスカットは660円 | |
8697 | 4,200 | 3,100 | 国内唯一の総合取引所グループ。1/29に2024年3月期の3Q決算を発表しており、累計の営業利益は前年同月比28%増の660億円となった。現物の売買代金やデリバティブの取引高が前年同期を上回り、取引関連収益が伸長した。通期計画770億円に対する進捗率も86%と高い。決算発表前の株価はやや上値が重かったが、1/29に25日移動平均線近辺まで調整を入れたところで切り返し、その後は基調が上向きとなっている。2/9には3,646円まで上昇し、上場来高値を更新した。日本株は今年に入って大きく上昇しており、足元では日経平均株価の上昇ペースが鈍る中でもプライムの売買代金は5兆円レベルの高水準が続いている。4Q業績にも大きな期待が高まる中、株価も強い動きが続くと予想する。ターゲットは4,200円、ロスカットは3,100円 |
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・2/9現在、プライム市場に上場、時価総額が700億円以上、PBRが6.0倍未満、株価が25日・75日・200日移動平均線を上回っている中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
- ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。
免責事項・注意事項
- 本レポートは、株式会社DZHフィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。本レポートは、DZHが信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZHはその正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示したすべての内容は、DZHで入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。DZHは、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができない場合があります。
- 本レポートは、お客さまへの情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の勧誘を目的としたものではありません。また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客さまの特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮したものではありませんので、個々のお客さまに適切なものであるとは限りません。本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、DZHは一切その責任を負いません。
DZHおよびグループ会社は、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのようなレポートを発行する場合もあります。DZH、グループ会社およびその役職員は、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合があります。本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、DZH自身のアドレスが記載されている場合を除き、ウェブサイト等の内容についてDZHは一切責任を負いません。本レポートの利用に際しては、お客さまご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。