日本株、週前半は買い気旺盛も、後半は伸び悩む展開か
2024/1/22
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2024/1/22〜1/26)
今週は前半の日銀金融政策決定会合(1/22-23)が注目イベントとなる。そのほか、ECB理事会(1/25)が債券・為替市場の材料になることや、米国ではネットフリックス、テスラ、インテルなど、日本ではニデックやディスコなどの決算が個別ベースで注目を集める。
今回の日銀金融政策決定会合では政策修正はないとみられているが、実際にそうであった場合でも現状の好地合いの中で一時的に先物買いが入る場面が想定される。ただ、マイナス金利の早期解除の思惑が後退したことを織り込みながら円安・株高が進んだことで、会合結果の公表や日銀総裁会見(1/23)などイベント通過によって円高方向への揺り戻しが生じる可能性が高く、指数の上昇一服の要因になることが考えられる。
来週から本格化する国内企業の決算発表を前に様子見姿勢が強まることも考えられ、週前半の買い一巡後は伸び悩む展開が予想される。
日経平均株価(図表1)は1/19に終値ベースでバブル後の高値を更新した。高値圏でのもみ合いの範ちゅうであるが、25日移動平均線(33,942円 1/19)からの上方かい離率は5.9%と直近のピーク(7.1%)からはやや縮小傾向にある。10日移動平均線(35063円 同)が引き続き上昇基調を保っており、高値圏でのもみ合いから一段高への目線が基本スタンスとなろう。
上値メドは、1990年1/19につけた安値36,365円、心理的節目の36,500円、37,000円などが考えられる。下値メドは、10日移動平均線、1/10高値(34,539円)、25日移動平均線、心理的節目の33,000円などが考えられる。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2023/5/1-2024/1/19)
- 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、日銀金融政策決定会合(〜1/23)(1/22)、植田日銀総裁記者会見、日銀、経済・物価情勢の展望を公表(1/23)、12月貿易収支、インターネプコン ジャパン エレクトロニクス 製造・実装技術展(東京ビッグサイト、〜1/26)(1/24)、12月首都圏マンション発売、12月百貨店売上高(1/25)、1月都区部消費者物価指数、12月企業サービス価格指数(1/26)がある。
企業決算の発表では、スーパーツール(1/22)、コメリ(1/23)、ディスコ、ニデック、オービック、OBC(1/24)、富通ゼネ、信越ポリ、邦チタニウム、カワチ薬品、キムラユニティー、空港施設、ディーエムエス、テクノHR(1/25)、信越化、ファナック、日東電、SGHD、日立建、ミスミG、七十七、松井証、第四北越、JCRファーマ、アルゴグラフ、インソース、KOA、アクシーズ(1/26)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、米2年国債入札(1/23)、米1月製造業購買担当者景気指数、米5年国債入札(1/24)、ECB理事会(ラガルド総裁会見)、独1月IFO企業景況感指数、米10-12月期GDP速報値、米12月耐久財受注、米12月新築住宅販売(1/25)、米12月個人消費支出・個人所得、米12月NAR仮契約住宅販売指数(1/26)などがある。
米企業決算の発表では、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス(1/22)、スリーエム、ゼネラル・エレクトリック(GE)、プロクター&ギャンブル(P&G)、パッカー、ベライゾン・コミュニケーションズ、ジョンソン&ジョンソン(J&J)、レイセオン・テクノロジーズ、ハリバートン、インベスコ、D.R.ホートン、シンクロニー・ファイナンシャル、テキサス・インスツルメンツ、ネットフリックス(1/23)、テスラ、TEコネクティビティ、テラダイン、AT&T、テクストロン、アボット・ラボラトリーズ、フリーポートマクモラン、ゼネラル・ダイナミックス、キンバリー・クラーク、アンフェノール、ラス・ベガス・サンズ、IBM(1/24)、インテル、ノースロップ・グラマン、アメリカン・エアライン・グループ、ブラック・ストーン、コムキャスト、ダウ・インク、サウスウェスト航空、マコーミック、マーシュ&マクレナン、シャーウィン・ウィリアムズ、ネクステラエナジー、ユニオン・パシフィック、バレロ・エナジー、エクセル・エナジー(1/25)、アメリカン・エキスプレス、コルゲート・パルモリブ、ノーフォーク・サザン(1/26)が予定している。
今週の注目銘柄!(1/22〜1/26)
銘柄 |
銘柄名 |
目標株価(円) |
ロスカット |
注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
2792 | 1,900 | 1,550 | 福島地盤の婦人服メーカー。1/18付の日本経済新聞朝刊が特集で同社を取り上げたことから、同日の株価は一時4%高まで上昇。報道内容にある16期ぶり最高益は前期の話だが、2023年6-11月期の粗利益率が国内アパレルトップのファーストリテイリングを上回るという内容はインパクトが大きい。今期についても上期時点で進ちょくは順調であり、2期連続で過去最高益を更新する可能性はある。2022年半ばから上昇トレンドとなっているが、昨年の高値は1,840円。上場来高値は2006年の7,600円であり、前期が過去最高益となったにも関わらずかい離は大きい。割安と判断した買いにより中長期的な上昇が続くと予想する。ターゲットは1,900円、ロスカットは1,550円 | |
3543 | 3,200 | 2,650 | コメダ珈琲店を展開している。看板商品のシロノワールが有名。コロナ禍で飲食店が苦境のなかでも黒字を確保。1/12に発表した2024年2月期3Q累計では、同期間として過去最高の純利益となった。成長性、知名度、株主優待、2%近い配当利回りなどを踏まえ、新NISA経由で個人投資家の買いも入りやすいと考える。昨年9月に上場来高値3,045円を付けたところから調整に入った。10月と12月に2,600円台で反発しており、新年に入ると75日移動平均線上に浮上。中長期的な上昇トレンドは継続中とみられる。1/17はレーティングを手掛かりに上昇し、これによって一目均衡表の抵抗帯(雲)上限を突破した。三役好転の強い買いサインが出現したことから、買いのタイミングとみる。ターゲットは3,200円、ロスカットは2,650円 | |
6125 | 7,500 | 5,100 | 平面研削盤では国内首位であり、半導体向けの研削装置なども手がける。今期は半導体関連装置のセグメント利益が好調に推移しているが、PERは6倍台と割安感がある。1/19は半導体株一強ともいえる相場のなか、今後は大型と比べて出遅れている中小型の関連株にも注目が集まりそうだ。株価については、昨年7月に6,480円の高値を付けて調整入り。その後はレンジ相場が続いているものの、昨年8月と12月に5,120円の安値を付けて反発している。下値の堅さが確認できたところで、足元では昨年11/27の高値5,840円も奪回した。週足などでみた長いスパンでは上昇トレンドが続いており、日柄調整を終えて上値を追う時期に入ったと考える。ターゲットは7,500円、ロスカットは5,100円 | |
6338 | 5,700 | 4,080 | 半導体の中でも次世代となるSiC(炭化ケイ素)向け精密切断加工機の受注を伸ばしている。2022年後半から2023年初頭にかけて急上昇した反動から、2023年は総じて軟調だった。ただ、2023年12月半ば以降は4,000円を割れずに底堅く推移しており、損出しによる売りをこなして新年相場入りしたと考えられる。新年の株高には反応が薄かったが、1/15にようやく大幅高。翌日からは押さえ込みの陰線が続いたが、1/19は再び25日移動平均線線を上抜けてきた。昨年11月中旬までのリバウンド局面では200日移動平均線まで戻しており、次は同線突破を想定したい。ターゲットは5,700円、ロスカットは4,080円 | |
6590 | 8,600 | 5,600 | 半導体やFPD(フラットパネルディスプレイ)などの製造装置メーカー。半導体関連銘柄の物色の流れに乗り、昨年5月から9月にかけて人気化した。ただ、短期間で水準を切り上げたこと、株式の売り出しや1:3の分割を実施して需給悪化への懸念が台頭したことなどから、10月以降はさえない動きが続いていた。しかし、昨年12月から今年1月にかけては5,600円近辺で下げ渋っており、売り一巡感が出てきている。株価の調整により、予想PERは12倍台。成長期待のある分野の銘柄としては割安感が強い。今期は減益計画ではあるが、上期の決算発表時に通期見通しを引き上げており、業績は改善傾向。買いの好機と判断する。ターゲットは8,600円、ロスカットは5,600円 |
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・1/19現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が200億円以上、PERが23.0倍未満、PBRが3.5倍未満、配当利回りが0.9%以上、今期増収予想(日経予想)、株価が5日・10日移動平均線を上回っている中から、成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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