2025-11-15 06:30:14

3/18週は5日と25日移動平均線のどちらをブレイクするか注目の週

2024/3/18

先週の振り返り(3/11〜3/15)

先週の主なイベント

3/11(月)  2月マネーストック、10−12月期GDP改定値

3/12(火)1−3月期法人企業景気予測調査、米2月消費者物価指数

3/13(水)  春闘集中回答日

3/14(木)  米週間新規失業保険申請件数、同2月小売売上高、同3月卸売物価指数

3/15(金)  米3月NY連銀製造業景気指数、同2月鉱工業生産、同3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値

11日(月)、前週末の米国市場で、半導体関連株の値動きを示すSOX指数が4%を超す下落率となっていたことや、米雇用統計の結果を受け、為替市場でドル円が下落して終えていたことが東京市場の売り材料となった。日経平均は売り気配で始まる半導体関連株が多かったことから456円安で始まったあと、さらに下げ幅を広げる展開となった。その後買い戻される場面があったものの、上値が重かったことに加え、半導体関連株だけでなく、先週まで上昇が続いていた銀行や証券などの金融セクターの売りが午後も続いたことから日経平均、TOPIXともに下げ幅を広げ、一時日経平均は1,192円安、TOPIXは87ポイント安となる場面があったが、取引終了にかけて買い戻され下げ幅を縮めて終えた。
12日(火)、米国市場でナスダックとS&P500やSOX指数が下落して終えていたことに加え、ドル円が146円台後半で推移していたことなどが売り材料になると、日経平均は350円安で始まり、その後上値が重たかったことから38,271円をつけるなど一時549円安となる場面があった。ただ、午前の取引終了前に買い戻しが入って下げ幅を縮めると、午後に入ってドル円が147円台半ばまで上昇したことに連動する形で225先物が買い戻され、日経平均は取引終了間際に21円高となったが売り物に押され小幅続落で終えた。またTOPIXも下げ幅を縮めたものの続落となっている。
13日(水)、米主要3指数やハイテク株の値動きを示すSOX指数が上昇して終えていたことが好感され、東京市場は買い先行で始まった。日経平均は3営業日ぶりに39,000円台を回復して始まったあと、わずかに上げ幅を広げ39,147円をつけるなど一時350円高となる場面があったが、買いが一巡すると先物主導で売り優勢となって失速し、10時過ぎにはマイナスに沈んだ。また昼休み中に円が買われて147円台前半をつけたことが先物売りにつながると、344円安となる場面があったが、ドル円のもち直しとともに下げ幅を縮めたが戻しきれず、結局3日続落で終えた。
14日(木)、米国株がまちまちで終えていたことや、週初からの上値の重たい値動きを嫌気した投資家の売り注文で東京市場は4日続落で始まった。日経平均は取引開始後に38,400円をつけ一時295円安となる場面があったが、売りが一巡すると下げ渋る展開となった。また、147円台半ばで推移していたドル円が10時過ぎごろから円安に振れると、先物主導で切り返してじわじわと下げ幅を縮め、午後に入ってプラスに浮上した。さらに取引終了まで買い戻しが続き、4営業日ぶりの反発となるとともにこの日の高値圏で終えた。
15日(金)、米国株が揃って下落して終えていたことや、日経平均との連動性が高いとされるSOX指数も下落して終えていたことが東京市場の売り材料となった。日経平均は反落で始まったあと38,519円をつけ287円安となる場面があったが、その後買い戻しが優勢となって下げ幅を縮めた。また午後に入って一瞬プラスに浮上する場面があったが、半導体関連株の下落が続いたことから直ぐにマイナスに沈むと、午前の安値近辺まで下落したが売り込む動きは見られず、取引終了前に下げ幅を縮めて終えた。

今週の展望(3/18〜3/22)

今週の主なイベント

3/18(月)  1月機械受注、日銀金融政策決定会合(19日まで)、中国2月小売売上高、同2月鉱工業生産、米3月NAHB住宅市場指数

3/19(火)日銀金融政策発表、日銀総裁会見2月訪日外客数、豪準備銀行理事会、独3月ZEW景況感指数、米2月住宅着工、同2月建設許可件数

3/20(水)  国内休場、英2月消費者物価指数、FOMC結果発表、パウエルFRB議長会見

3/21(木)  2月貿易統計、独3月製造業、同3月サービス業PMI、ユーロ圏3月製造業、同3月サービス業PMI、英中銀政策金利発表、米週間新規失業保険申請件数、同3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米3月製造業、同3月サービス業PMI、同2月中古住宅販売件数

3/22(金)  2月全国消費者物価指数、独3月Ifo景況感指数

今週は注目を集めている日米の金融政策が発表されるが、結果を受け、日米株価に加え為替にも影響を与えることが予想される。また、そのほかにも重要な経済指標の発表が目白押しとなっているため、週末まで慎重に売買する必要があろう。
今週のスケジュールは別表の通りとなっているが、これらのなかで、まずは日米の金融政策の結果に注目が集まると思われる。日銀の金融政策では、ゼロ金利解除について既に報道されており、ゼロ金利を解除したとしてもサプライズにはならないと考えられるが、量的緩和などの変更についても言及するようだと、サプライズとなって日経平均やTOPIXの売り材料や円買い材料となることが考えられ、株や為替の急変に要注意だ。
また米FOMCの結果とパウエルFRB議長の会見にも注目が集まると思われるが、利下げの時期について示唆するような発言が出るようだと、米国株はその発言を好感して上昇することが考えられる反面、ドルが下落して円高に向かうことも予想され、FOMCの結果発表後のFRB議長の会見内容に注意し、振り回されないようにしたい。
ではその他の注目される経済指標を見ておきたい。最初は中国からだ。週初に2月小売売上高や同鉱工業生産が発表されるが、いずれも前回より伸びが鈍化すると予想されている。
そうしたなか、仮に予想を下回る結果になるようだと、中国景気に警戒が生まれることも考えられ、上海総合や香港ハンセン指数の値動きに加え、このところ連動性が薄れているように見える東京市場の株、為替への影響に注意しながら取引を行いたいところだ。
続いては米国についてだ。注目されるのは3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数や同製造業、サービス業PMIになると思われる。これらの経済指標はすべて前回を下回る予想となっており、景況感のスローダウンが見込まれているが、仮に予想を上回る結果になるようだと、米長期金利が上昇してドルの上昇が期待される反面、FRBの利下げ判断が遅れ、日米のグロース株の上値を押さえたり、売り材料になったりすることが考えられ要注意だ。
最後はユーロ圏と国内についてだ。ユーロ圏では、独3月ZEW景況感指数、同3月Ifo景況感指数と3月製造業PMI、同サービス業PMIの結果になると思われる。
これらはすべて前回を上回る予想になっており、ユーロ圏の景況感が回復する見通しとなっている。仮に予想通りや予想を上回る結果になるようだと、早期利上げ観測が浮上して為替市場でユーロが上昇すると考えられる反面、株価の重石となることが考えられるが、円安に振れるようだと東京市場の押し上げや下支えにつながることが考えられよう。
また国内についてだが、2月消費者物価指数の結果に注目が集まると思われる。既に金融政策の結果が発表された後になるものの、予想では前回を上回る見込みとなっている。
仮に予想を上回るようだと、国内の金利が上昇してグロース株の売り材料となることが考えられるため、結果が予想を大きく上回ったときの反応に注意し、損失の発生や拡大を防ぐようにしたいところだ。

チャートから読み解く!今週の投資戦略

前回は、「+1σ上を維持できるかが注目ポイント」とした。また「+1σ上を維持できずに割り込んだり、割り込んだまま戻せなくなるようだと、25日移動平均線まで下落したり、割り込んだりすることが視野に入るため、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に注意する必要がある」とも指摘したが、週初から売り物に押されて始まると、上向きの25日移動平均線に接近して終え、その後は25日移動平均線上を維持していたが、週末の反落で25日移動平均線を割り込んで終える結果となった。また、各バンドが中央に集まるスクイーズ(収縮)が発生しているのが分かる。
そのため今週は、25日移動平均線上を終値で回復するかが注目ポイントだ。仮に25日移動平均線上を回復するようだと、反発期待が高まるとともに収縮したバンドが広がって、上昇トレンドの発生が期待されるため、売りポジションを持っている投資家は買い戻すタイミングを逃さないようにする必要がある。
一方で、25日移動平均線上を回復しても維持できずに割り込んだり、割り込んだままで推移したりするようだと、収縮しているバンドが広がるとともに、株価が下方向に放れて下降トレンドが発生することが考えられるため、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に注意する必要があると思われる。
そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインを下回って低下しているのが分かる。
そのため今週は、2本線の低下が続くかが注目ポイントだ。仮に2本線の低下が続くようだと、下落の勢いがさらに強まるとともに−1σに接近したり、−1σを下回ったりすることが視野に入るため、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に注意する必要がある反面、2本線が低下しても限定的だったり、上向きに変化して100ラインに接近したり、100ラインを上回って上昇が続いたりするようだと、25日移動平均線上を回復するとともに、下向きの+1σに接近したり、上回ったりすることが考えられる。
また、2本線が100ラインを上回って上昇するとともにバンドが広がるようだと、上昇トレンドの発生も考えられ、売りポジションを持っている投資家は買い戻すタイミングを逃さないようにしたい。

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