2025-11-12 11:46:11

3/4週は、4万円台乗せとSQ後の値動きに要注目の週

2024/3/4(月)

先週の振り返り(2/26〜3/1)

先週の主なイベント

2/26(月)  米1月新築住宅販売件数

2/27(火)1月全国消費者物価指数、2月末決算企業の権利付き売買最終日、米1月耐久財受注、同2月カンファレンスボード消費者信頼感指数

2/28(水)  米10−12月期改定値

2/29(木)  1月鉱工業生産、独2月消費者物価指数、米1月個人所得、同1月個人消費支出、同2月シカゴPMI、同1月中古住宅販売仮契約

3/ 1(金)  1月失業率、有効求人倍率、中国2月製造業PMI、同2月非製造業PMI、同2月財新製造業PMI、ユーロ圏1月失業率、同2月消費者物価指数、  米つなぎ予算の一部期限

26日(月)、日本が3連休中の米国市場で、NYダウとS&P500が連日で過去最高値を更新していたことが東京市場の買い材料となった。日経平均、TOPIXともに買い先行で始まったあと売り物に押されて上げ幅を縮める場面があったが、売り一巡後に再び買いが優勢になってもち直し、日経平均は39,388円をつけるなど一時289円高となった。一方午後に入ると、他のアジア市場で香港ハンセンや上海総合指数がマイナス圏で推移していたことに加え、NYダウなどの先物が時間外取引でマイナスとなっていたことが上値の重石となり、取引終了にかけて上げ幅を縮めて終えたが、日経平均は連日で過去最高値を更新。TOPIXも34年ぶりの高値水準で終えた。
27日(火)、米国株の上昇は一服していたものの前日までの上昇の流れが継続し、東京市場は買い先行で始まった。日経平均は小幅高で始まったあと上げ幅を広げる展開となり、10時過ぎには39,426円をつけるなど一時192円高となり、取引時間中の過去最高値を上回る場面があったが、買いが一巡すると徐々に上値が重たくなり、11時過ぎには先物主導で売り物に押されて急落し、マイナスに沈んだ。午後の取引が始まってからもマイナスで推移する時間が長かったが、取引終了にかけて買い戻され、3営業日連続で終値ベースの過去最高値を更新して終えた。TOPIXも買い一巡後は上値が重たかったが、バリュー株が買われたことからプラス圏を維持し、34年ぶりの高値水準で終えた。
28日(水)、米国株の値動きがまちまちで手掛かり材料に欠けるなか、日経平均は小幅安、TOPIXは前日比ほぼ変わらずで取引が始まった。その後両指数ともに強弱が対立して方向感のない値動きとなっていたが、10時頃から徐々に売りが優勢となり、午前の取引終了にかけて下げ幅を広げると、日経平均は39,075円をつけるなど一時164円安となる場面があった。一方午後に入ると、買い戻されてプラス圏に浮上したものの買いが続かず、両指数ともに小幅安で4営業日ぶりの反落で終えた。
29日(木)、米国市場で主要指数が揃って下落して終えていたことや為替市場でドル円が149円台をつけるなど、円高に振れていたことが上値の重石になると、東京市場は売り先行で始まった。日経平均は39,000円を割り込んでスタートすると、38,876円をつけるなど一時331円安になったあと買い戻される場面があったが、日銀の高田審議委員の懇談会での発言を受け、150円台半ばで推移していたドル円が149円台後半まで円高に振れ、日経平均は売り直されて午前の取引を終えた。一方午後に入ると、NYダウ先物など時間外の米株先物が上昇していたことから買い戻されてプラスに浮上したあと、取引終了間際の売り物に押され結局小幅安で終えた。一方、TOPIXは小反発で終えている。
1日(金)、米国市場でS&P500とナスダック総合指数が過去最高値を更新していたことが買い材料となった。日経平均は小幅高で始まったあと、日経平均への寄与度が高いハイテク株が買われて徐々に上げ幅を広げる展開になると、日経平均も水準を切り上げて午前の取引を終えた。また午後に入ると、高値圏でもち合ったあと取引終了にかけてさらに水準が切り上がり、39,990円をつけ824円高となり、節目の4万円に10円弱まで迫ったものの買いが続かず、わずかに伸び悩んで終えた。一方225先物は4万円に乗せて終えた。日経平均は過去最高値を更新、TOPIXは34年1ヵ月ぶりの高値水準で終えている。

今週の展望(3/4〜3/8)

今週の主なイベント

3/4(月)  10−12月期法人企業統計、2月マネタリーベース

3/5(火)2月東京都区部消費者物価指数、中国全国人民代表大会開幕、米2月ISM非製造業景況感指数、米大統領選挙予備選集中日(スーパーチューズデー)

3/6(水)  米2月ADP雇用報告、同1月雇用動態調査、パウエルFRB議長議会証言(下院)、米地区連銀経済報告(ベージュブック)

3/7(木)  中国2月貿易収支、ECB理事会、ラガルドECB総裁会見、米週間新規失業保険申請件数、パウエルFRB議長議会証言(上院)、バイデン大統領一般教書演説

3/8(金)  メジャーSQ、2月景気ウォッチャー調査、独1月鉱工業生産、米2月雇用統計、延長されたつなぎ予算の期限

今週も重要なイベントや経済指標の発表などが目白押しとなっており、目が離せない一週間になりそうだ。
今週のスケジュールは別表の通りとなっているが、国内から確認したいと思う。注目されるのは2月東京都区部消費者物価指数、2月景気ウォッチャー調査やメジャーSQになると思われる。2月東京都区部消費者物価指数は前回より上昇する予想となっているが、予想を上回る結果になるようだと、今月の日銀金融政策決定会合でゼロ金利が解除されるのではないかといった見方が広がり、円高に振れて株価の重石となることが考えられ要注目だ。
また、2月景気ウォッチャー調査については、現状判断、先行き判断ともに景況感の判断の分かれ目となる50を上回る予想になっているものの、50に接近したり、下回ったりするようだと、内需関連株の売り材料となることが考えられる反面、前回を上回る結果になるようだと、国内景気の底堅さが好感され、内需関連株の上昇につながることが期待される。
さらに週末のメジャーSQも要注目だ。過去最高値を更新しているなかで迎えるメジャーSQだが、SQ値を日経平均が上回って維持できるかどうかに注目が集まると思われる。
仮にSQ値を上回って推移するようだと、高値更新の継続が視野に入る反面、SQ値を下回ったままで推移するようだと、一旦売り物に押されることが考えられ要注意だ。
続いて米国についてだが、注目はパウエルFRB議長の議会証言や2月ISM非製造業景況感指数、2月雇用統計になると思われる。
パルエル議長の議会証言では、今後の金融政策についての発言に注目が集まると考えられるが、利下げの時期が遅れるようだと、米金利の上昇とともに株価の上値が押さえられることが考えられるため、証言内容と株、為替市場の反応には要注意だ。
また、2月雇用統計についても注目が集まると考えられるが、予想では非農業者部門の雇用者数が+19万人と、前回の+35.3万人から大きく減少するとともに、平均時給も前回より低下する見込みとなっている。
仮に予想通りの結果になるようだと、利下げ開始の時期が前倒しになるのではないかといった見方が広がる反面、予想を上回る結果になるようだと、米半導体関連株の売り材料となって休み明けの東京市場にも悪影響を与えることになるため要注意だ。
さらに米つなぎ予算の延長が続いているが、予算が成立していないため、政府系機関の閉鎖の可能性が残っている。こうした状況下で、仮に反対票の増加によってつなぎ予算の延長ができなくなるようだと、米国株が一気に下落に傾くことも考えられ、週末にかけてポジションを大きくしないよう注意しておきたい。
最後は中国とユーロ圏についてだ。中国では全国人民代表大会が開催されるが、景気対策について何らかの発表があるようだと、中国株の上昇に加え、日米株価の下支えや押し上げにつながることが期待される。
また、ユーロ圏ではECB理事会が開催されるが、今回の理事会で金融政策の変更はないと考えられているものの、今後の利上げなど金融政策の変更についてラガルドECB総裁が発言するようだと、為替市場でユーロの上昇が考えられる反面、株式市場の売り材料となることが考えられ、東京市場の反応に注目する必要があろう。

チャートから読み解く!今週の投資戦略

チャートはボリンジャーバンドの±1σから±2σを表示している。前回は、「上向きの+2σ上を維持できるかが注目ポイントになると思われる。仮に+2σ上を維持するようだと、最高値更新の継続が期待されるとともに、4万円に接近したり、上回ったりすることも視野に入るのではないかと思われる」としたが、一時+2σを下回る場面がったが、上向きの+1σに接近した週末に大幅高となって+2σに接近して取引を終えているのが分かる。そのため今週は、+2σと+1σのあいだで株価水準を切り上げることができるかが注目ポイントだ。
仮に+2σに沿って株価水準を切り上げるようだと、4万円台に乗せたり、4万円台を維持して高値更新の継続が期待される反面、+2σに沿って株価水準を切り上げることができずに+1σに接近したり、下回ったりするようだと、上昇が一服して利益確定に押されることが考えられ、買いポジションを持っている投資家は要注意だ。
特に週末はメジャーSQとなっているため、SQ値が算出された後の値動きに注意するとともに、急変した際には振り回されないようにしたいところだ。
そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、株価水準は切り上がっているものの上昇の勢いが徐々に低下しているのが分かる。そのため今週は、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、水準を切り上げることができるかが注目ポイントだ。
仮に2本線の上昇が続いて水準を切り上げるようだと、日経平均が+2σと+1σのあいだで推移することが考えられる反面、2本線が低下するとともに、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインに接近したり、下回ったりするようだと、+1σを割り込んで上向きの25日移動平均線に接近することが考えられ、高値掴みを避けるとともに、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に注意する必要があると思われる。
特に、2本線が下向きに変化して低下が続くとともに、100ラインを下回って戻せなくなるようだと、値幅を伴う急落が発生することも考えられるため、押し目買いは控えるか、2本線の下げ止まりを確認してから行うようにしたい。

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