2025-11-12 13:51:31

2/26週は、強弱対立に要注意の週

2024/2/26

先週の振り返り(2/19〜2/23)

先週の主なイベント

2/19(月)  12月機械受注、米国市場休場

2/20(火)中国2月最優遇貸出金利発表、米1月景気先行指数

2/21(水)  1月貿易統計、同訪日外客数、ユーロ圏2月消費者信頼感指数、FOMC議事要旨(1月30〜31日開催分)公表

2/22(木)  ユーロ圏2月製造業、同2月サービス業PMI、米2月製造業PMI、同2月サービス業PMI、同1月中古住宅販売件数

2/23(金)  国内休場、独2月Ifo景況感指数

19日(月)、前週末までの大幅高に対する警戒や米国株が反落で終えていたことが上値を押さえる材料となった。日経平均は小幅安で始まったあと強弱が対立したが38,500円台を回復して68円高となる場面があった。ただ買いが一巡すると売り物に押されてマイナスに沈んだ。また日経平均は38,281円をつけるなど一時205円安となる場面があったが、午後に入ると、バリュー株買いが優勢となったあとに日経平均採用銘柄にも買いが入り、3日ぶりの反落となったが下げ渋って終えた。一方TOPIXは3日続伸となり、34年ぶりの高値を連日で更新して終えている。
20日(火)、米国市場が休場で手掛かり材料不足となるなか、日経平均は小幅反発、TOPIXは続伸して取引が始まった。取引開始後、両指数ともに売り物に押されたあと、切り返して小幅高となるなか、中国人民銀行が住宅ローン金利の目安となるLPR(最優遇貸出金利)のうち5年物の金利を0.25%引き下げ3.95%に決定したことが伝わると買い戻しにつながり、日経平均は上げ幅を広げて271円高となる場面があった。ただ、買いが一巡すると売り物に押されマイナスに沈んで午前の取引を終えた。また、午後に入ってからは上値が重くマイナス圏での推移となり、結局続落で取引を終え、TOPIXは4営業日ぶりの反落となった。
21日(水)、ナスダック総合指数など米主要株価指数が揃って下落して終えていたことや、市場の注目を集めているエヌビディアの決算発表が日本時間の22日の早朝に控えていることもあり、東京市場は売り先行で始まった。日経平均は171円安で始まり、その後は買い戻されて23円安まで縮めたが、買い一巡後は再び上値が重たくなって午前の取引を終えた。また午後に入ってからも売りが優勢のままで下げ幅を広げ、38,095円をつけ268円安となる場面があったが、売り込む動きは見られず、取引終了にかけて買い戻しや押し目買いが入ると下げ幅を縮めたが、日経平均は3日続落、TOPIXは続落で終えた。
22日(木)、この日の東京市場は大幅な反発で過去最高値更新となった。注目された米半導体大手エヌビディアの決算が予想を上回る結果となり、時間外取引で大幅高となっていたことや、日経平均との連動性が高いナスダック総合など、米主要株価指数の先物が大きく上昇していたことなどが東京市場の買い材料となった。日経平均は38,500円台に乗せて始まると、半導体関連株が買われて指数を押し上げ、終値ベースの過去最高値となる38,915円を上回ったあと、わずかに上げ幅を縮めて午前の取引を終えた。また、昼休み中に225先物が買われたことや、為替市場でドルが買われ、対円で150円40銭台まで円安に振れたこともあって、午後の取引開始早々から取引時間中の過去最高値となる38,957円を上回って始まった。その後39,000円に乗せると、一旦売り物に押されて上げ幅を縮める場面があったが、取引終了にかけてもち直し、1989年12月29日につけた過去最高値を更新し、史上初の39,000円台に乗せて終えた。
23日(金)、国内休場。

今週の展望(2/26〜3/1)

今週の主なイベント

2/26(月)  米1月新築住宅販売件数

2/27(火)1月全国消費者物価指数、2月決算企業の権利付き売買最終日、米1月耐久財受注、同2月カンファレンスボード消費者信頼感指数

2/28(水)  米10−12月期改定値

2/29(木)  1月鉱工業生産、独2月消費者物価指数、米1月個人所得、同1月個人消費支出、同2月シカゴPMI、同1月中古住宅販売仮契約

3/ 1(金)  1月失業率、有効求人倍率、中国2月製造業PMI、同2月非製造業PMI、同2月財新製造業PMI、ユーロ圏1月失業率、同2月消費者物価指数、米つなぎ予算の一部期限

今週は2月最終となり、週末から3月相場入りとなる。年度末ということもあって、3月期企業決算銘柄の配当などの権利取りの動きが注目されるが、そのほかにも米つなぎ予算の期限も3月1日に迫っている。
そうしたなか、無事に2月最終週を通過することができるのかスケジュールを確認したいと思う。今週のスケジュールは別表の通りとなっているが、米国で注目されるのは、耐久財受注やカンファレンスボード消費者信頼感指数、個人所得、消費支出のほか、個別企業の決算になるのではないかと思われる。予想では、1月耐久財受注は前回を下回る予想となっているが、個人所得は前月比で伸びが拡大する見込みのほか、食料品やエネルギーを除く個人消費支出は前月比でこちらも伸びが拡大する見込みとなっている。
こうした状況から、個人所得や消費支出に加え、耐久財受注やカンファレンスボード消費者信頼感指数の結果が予想を上回るようだと、米国景気の底堅さが意識され、米長期金利が上昇してドル高につながることが考えられる反面、米長期金利が上昇するようだと、米国株の重石になることが考えられ、米国株とドルの値動きに加え、国内株式市場への影響に要注意だ。
また、今週は米国企業の業績発表も予定されている。セールスフォースドットコムやHP、ベストバイ、デルなどだ。特にセールスフォースドットコムは、NYダウ採用銘柄で寄与度も高いため、業績の結果と株価の反応には要注目だ。
続いては中国についてだ。注目されるのは、2月製造業PMI、同非製造業PMI、同2月財新製造業PMIになるのではないかと思われる。予想ではいずれも前回を下回る見込みとなっており、足元の中国景気が徐々に悪化を示す状況となっている。
仮にこれらの結果が予想を下回るようだと、中国景気の悪化懸念が強まり、上海総合や香港ハンセン指数などの下落につながるとともに、国内の中国関連株が売られることも考えられそうだ。
一方で予想を上回る結果となり、中国景気に対する回復期待が出てくるようだと、日米株価の下支えや押し上げ材料となることが考えられ要注目だ。
最後は国内とユーロ圏についてだ。国内では、1月全国消費者物価指数や同鉱工業生産速報値の結果が注目される。予想では、1月消費者物価指数が前回より大きく低下する見込みとなっているほか、1月鉱工業生産も前回を大きく下回る見込みとなっており、物価上昇に対する警戒は和らぎそうだが、企業活動は鈍化すると見られている。
こうした状況から、どちらも予想を上回る結果になるようだと、日銀の金融政策が修正されるのではないかといった見方が広がって、株価の上値の重石になることが予想される反面、予想を下回るようだと、日銀による大規模緩和が継続するとの見方が広がって株価の下支えや押し上げにつながることが考えられそうだ。

チャートから読み解く!今週の投資戦略

チャートはボリンジャーバンドの±1σから±2σを表示している。前回は、「+2σ上を維持するようだと、上昇トレンドが継続することになり、過去最高値となる38,915円87銭(終値ベース)に接近したり、上回ったりすることが視野に入る」としたが、週の半ばにかけて上向きの+2σを下回ったが、上向きの+1σ上で下げ止まったことに加え、3連休入り前の22日に大幅高となり、指摘した+2σを上回ったことから、ついに過去最高値を更新するとともに、史上初となる39,000円台に乗せて取引を終える結果となった。
そのため今週は、引き続き上向きの+2σ上を維持できるかが注目ポイントになると思われる。仮に+2σ上を維持するようだと、最高値更新の継続が期待されるとともに、4万円に接近したり、上回ったりすることも視野に入るのではないかと思われる反面、+2σ上を維持できずに割り込んだり、割り込んだまま+1σに接近したり、割り込んだりするようだと、上昇が一服することが考えられるため、高値掴みには注意するとともに、売り時を逃さないようにしたいところだ。
ただ、先週と同様に上向きの+1σに届く前に反発するようだと、値幅を伴う上昇が発生した場合に+2σ上を回復することが考えられるため、売りポジションを持っている投資家は、買い戻すタイミングを逃さないようにする必要があろう。
そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインを上回って上昇が続いているのが分かる。そのため今週は、2本線の上昇が続くかが注目ポイントだ。
仮に2本線の上昇が続いたり、高水準を維持したりするようだと、上昇の勢いが継続することになり、高値更新の継続も期待される。
一方で、2本線が上昇しても限定的だったり、直近の高い水準に届かずに反転して低下したり、水準を切り下げたりするようだと、上昇の勢いが弱まって、+2σ上を維持できなくなるとともに、+1σに接近したり、下回ったりすることが考えられ、押し目買いは慎重に行うとともに、買いポジションを持っている投資家は売り時を逃さないようにしたい。

チャート形状が「戻ってくる?」の出来高が多い5銘柄分析

2024/2/22時点で、チャート形状銘柄分析機能を使用し、期間は1ヵ月、チャート形状が「戻ってくる?」の出来高が多い5銘柄分析

現状分析

短期

もち合い

中期

上昇トレンド

長期

上昇トレンド

週間予想レンジ

730円 〜 860円

 

もち合いを上放れるかやモメンタムが上昇するか要注目

日足チャートを見ると、高値が切り下がり、安値が切り上がる三角もち合いを形成しているのが分かる。そのため今週は、このもち合いを上下どちらに放れるかが注目ポイントだ。仮に昨年12月11日の高値と今年1月17日の高値を結んだトレンドを上回って維持するようだと、5日と25日移動平均線が上昇してサポートになるとともに、800円台を回復して維持することが期待される反面、昨年11月29日の安値と今年2月9日の安値を結んだサポートラインを割り込んで戻せなくなるようだと、上向きの75日移動平均線を割り込んで戻せなくなることも考えられるため、もち合いを下放れた場合は、損失の発生や拡大に保有者は注意する必要があると思われる。そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインをわずかに上回って推移しているのが分かる。そのため今週は、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が水準を切り上げるかが注目ポイントだ。仮に2本線が上昇するようだと、もち合いの上値抵抗線を上回って推移することが期待される反面、2本線が下向きに変化して100ラインを割り込んだり、割り込んだまま低下が続いたりするようだと下放れに要注意。

現状分析

短期

もち合い

中期

もち合い

長期

上昇トレンド

週間予想レンジ

2,890円 〜 3,065円

 

5日移動平均線上を維持できるかやモメンタムの水準に注目

日足チャートを見ると、株価が5日、25日、75日と3本すべての移動平均線を上回って推移しているのが分かる。ただ、3,000円に達すると上値が押さえられている。そのため今週は、上向きの5日移動平均線上を維持できるかが注目ポイントだ。仮に5日移動平均線上を維持するようだと、昨年9月15日の高値と今年1月31日の高値を結んだ上値の抵抗線に近づいたり、上回ったりすることが期待される反面、5日移動平均線上を維持できずに割り込んで戻せなくなるようだと、25日移動平均線辺りまで下落したり、下回ったりすることが考えられ、保有者は要注意だ。そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインを上回っているものの、モメンタムが下向きに変化して終えているのが分かる。そのため今週は、モメンタムの低下が続くかが注目ポイントだ。仮にモメンタムの低下が続いて100ラインに接近したり、100ラインを割り込んで低下が続いたりするようだと、5日と25日移動平均線を下回ることが考えられる反面、モメンタムが上向きに変化して2本線ともに上昇するようだと、5日移動平均線上を維持することが期待される。

現状分析

短期

下降トレンド

中期

もち合い

長期

上昇トレンド

週間予想レンジ

3,100円 〜 3,450円

 

5日移動平均線上を維持できるかやモメンタムが上昇するか注目

日足チャートを見ると、2月15日に安値をつけたあと反発に転じ、上向きに変化した5日移動平均線上を維持するとともに下向きの25日移動平均線をわずかに上回って終えているのが分かる。そのため今週は、5日移動平均線上を維持できるかが注目ポイントだ。仮に5日移動平均線上を維持するようだと、下向きの25日移動平均線上も維持することになるとともに、下向きの75日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが視野に入る反面、5日移動平均線上を維持できずに割り込んだり、割り込んだまま戻せなくなったりするようだと、再び2月15日の安値に接近したり、下回ったりすることが考えられるため、保有者は損失の発生や拡大に要注意だ。そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ライン上で推移しているのが分かる。そのため今週は、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が上昇するかが注目ポイントだ。仮に2本線が上昇して、100ラインを明確に上回って推移するようだと、5日移動平均線上を維持することが考えられる反面、2本線ともに下向きに変化したり、低下して水準を切り下げたりするようだと、5日移動平均線を割り込むことが考えられ保有者は要注意。

現状分析

短期

もち合い

中期

もち合い

長期

もち合い

週間予想レンジ

1,800円 〜 2,050円

 

5日移動平均線上を回復できるかやモメンタムの水準が切り上がるか要注目

日足チャートを見ると、直近では1,900円台を回復すると売り物に押され、先週末は下向きに変化して5日移動平均線を下回るとともに緩やかな上向きとなっている25日移動平均線に接近して終えているのが分かる。そのため今週は、5日移動平均線上を回復して維持できるかが注目ポイントだ。仮に5日移動平均線上を回復して維持するようだと、5日移動平均線が上向きに変化してサポートになるとともに1,900円台に乗せて維持することが期待される反面、5日移動平均線を上回ることができずに推移するようだと、25日移動平均線を下回るとともに、5日移動平均線が25日移動平均線を下回るデッドクロスが発生することが考えられ、75日移動平均線辺りまでの下落に要注意だ。そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインを上回っているものの、横ばいで推移しているのが分かる。そのため今週は、2本線が水準を切り上げるかが注目ポイントだ。仮に2本線が上昇して水準を切り上げるようだと、5日移動平均線上を回復して維持することが期待される反面、低下して100ラインを割り込んだり、割り込んだまま低下が続いたりするようだと、75日移動平均線割れに要注意。

現状分析

短期

下降トレンド

中期

下降トレンド

長期

下降トレンド

週間予想レンジ

3,950円 〜 4,050円

 

25日移動平均線割れやモメンタムの低下に要注意

日足チャートを見ると、下向きの75日移動平均線に接近したところで売り物に押され、先週は上向きの5日移動平均線を下回って終えているのが分かる。そのため今週は、5日移動平均線上を回復して維持できるかが注目ポイント。仮に5日移動平均線上を回復して維持するようだと、下向きの75日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが視野に入る反面、5日移動平均線を下回ったままで推移するとともに下向きの25日移動平均線を割り込むようだと、5日移動平均線が75日移動平均線を割り込むデッドクロスが発生するとともに、2月15日につけた安値に接近したり、割り込んだりすることが考えられ、保有者は損失の発生や拡大に注意する必要があると思われる。そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる100ラインを上回っているものの、モメンタムが下向きに変化しているのが分かる。そのため今週は、2本線の低下が続くかが注目ポイントだ。仮に2本線の低下が続くとともに100ラインを下回ったり、下回ったまま低下が続いたりするようだと、25日移動平均線を割り込んで安値に接近することが考えられる反面、上向きに変化して上昇するようだと、戻りを試す展開が期待される。

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