STって何?
ST (セキュリティ・トークン)を用いた資金調達は、新しい資金調達の手法として注目されており、市場の発展・拡大が見込まれています。
ここではSTの仕組みについて簡単にご説明します。

ST (Security Token/セキュリティ・トークン)とは
ST (セキュリティ・トークン)は、ブロックチェーンと呼ばれる分散台帳技術などを利用して、株式・社債などの有価証券をデジタル化したものです。
有価証券 (セキュリティ)を、デジタルデータ (トークン)で取り扱うことから、セキュリティ・トークンという名称になっており、「デジタル証券」と呼ばれることもあります。

ブロックチェーン技術とは、インターネット上の取引データを複数の参加者が分散して管理する仕組みをいいます。
データを暗号技術によってブロックと呼ばれる単位で記録し、1本の鎖 (チェーン)のようにつなげて管理することから「ブロックチェーン」と呼ばれています。
ブロックチェーンを活用したSTの仕組み
「ST」と聞くと、一気に複雑な商品のように思えるかもしれませんが、上場株式や債券など一般的な有価証券と大きく異なるのは管理方法です。
一般的な有価証券は「証券振替機関 (以下、ほふりといいます。)」という機関で取引履歴が管理されています。
一方、STは、ほふりの代わりに、ブロックチェーン技術を活用して取引履歴を管理しています。


ブロックチェーン技術を活用することにより、
従来の中央集権的システムを使わずとも、安全に取引データを管理できるように。
ブロックチェーン技術を活用するメリットのひとつとして、データの改ざんリスクを軽減できることが挙げられます。
ブロックチェーン上では、各取引履歴がブロックと呼ばれる単位で記録されますが、各ブロックが直前のブロックとつながっているためブロック内のデータを改ざんしようとすれば、過去のすべてのデータを書き換えなければならず改ざんするのは非常に困難です。
もっと知りたい!
STの仕組みと魅力解説
株式会社Progmat 齊藤 達哉氏×にぐ先生
※SBI証券のロゴをクリックするとYouTubeに遷移します。
同様に、ブロックチェーン技術を活用した商品として、暗号資産を利用したICO (Initial Coin
Offering)も一時期注目を浴びましたが、法令上の整理等規制が整備されない中で、事業の実体のない詐欺的なICOも多く問題視されるようになりました。
STは金融商品取引法の規制の下で金融商品取引業者等が取り扱いを行っています。
STO (Security Token Offering)とは
STO (セキュリティ・トークン・オファリング)の「Offering (オファリング)」は、英語で「提供」や「申し出」を意味します。
投資における「オファリング」とは、企業が資金を調達するために新たに株式や債券などの有価証券を発行し、投資家に販売することを指します。
STによる資金調達を「STO」と呼び、新しい資金調達の手法として注目されています。

IPOと語感が似ている、と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
IPOは Initial Public Offeringの略称で、未上場の企業が株式を証券取引所に上場させ、新規株式を発行することを指します。
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ご注意事項
- 価格変動リスクが存在し元本保証はございません。
- 活発な流通市場は確立されておらず、流動性が劣る場合がございます。
- 取引手数料はST (セキュリティ・トークン)の種類によって異なります。
- 証券保管振替機構 (ほふり)で発行・管理されておらず、決済等の方法がそれぞれ異なる場合がございます。
- ブロックチェーン (分散型台帳)技術を利用し電子情報処理組織を用いて権利の記録・移転がなされるため、不正アクセス等により当該記録が改ざんされ、もしくは消滅する可能性があり、ブロックチェーン技術の不確実性に対するリスクがあります。
- 一部の商品において譲渡制限が設けられる場合がございます。
- 税務上の取扱は当局の判断により変更される場合がございます。