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株式市場をどう考えるか 〜本格調整?初押しは買い!?〜
初押しは買い!?
「初押しは買い」という相場の格言をご存知でしょうか?
「初押し」とは、株式市場が上昇局面に入ってから最初の本格的な下落のことを指します。日経平均は年初来、押し目らしい押し目もなく上昇を続けてきましたから、5月23日(木)の急落に始まる今回の下落局面は、まさに「初押し」に当るといえます。
「初押しは買い」という言葉は、「初押しでは弱気になるな」という戒めを表します。その理由は、景気や企業業績の回復が始まったばかりの相場上昇の初期局面では、その後もまだ好材料が続く可能性が高いため、「初押し」で相場上昇が終わってしまうケースは少ないという経験則に基いていると考えられます。
今回と類似性のある過去の本格的な相場上昇局面として、以下の2つの局面を見てみましょう(下図)。
・金融緩和下の過剰流動性相場という点で、1986〜1987年の上昇相場
・新興市場の活況という点で1999年のIT相場
どちらの相場も、景気先行指標が上昇に転じたばかりの景気回復初期局面にあったため、途中、一定規模の下落局面があったものの短期調整で終わり、結果的に日経平均は翌年20,000円台に到達しました。
今回の「初押し」も弱気は禁物といえるのではないでしょうか?
景気回復初期局面での調整
|
高値 |
日付 |
安値 |
日付 |
下落率 |
|---|---|---|---|---|---|
1986〜1987年の過剰流動性相場 |
18,936 |
1986年8月20日 |
15,820 |
1986年10月22日 |
16.5% |
1999年IT相場 |
15,165 |
1998年11月24日 |
13,233 |
1999年1月5日 |
12.7% |
17,301 |
1999月5月6日 |
15,973 |
1999年5月28日 |
7.7% |
- ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。日経平均は月末引け値ベース、5月は24日引け値。
目先波乱の展開も利益予想の改善で、日経平均の10,000円割れのリスクは低下し、18,000円への展開も
5月23日以降日経平均は波乱局面を迎えていますが、企業収益からみた日経平均のレンジを想定してみましょう。
3月期決算発表が終了し、企業業績の回復が鮮明になってきました。現在、日経平均株価の予想一株当たり利益(以下、EPS)は902円ですが、これは、2007年10月の945円に限りなく近い水準です。為替相場が1ドル100円を超した円安・ドル高水準の下で、多くは前提レートを90〜95円においていますので、予想EPSが2007年の最高を抜き、日経平均が2007年高値に挑戦する可能性も十分あると思われます。
一方、2007年から2008年にあったような、世界的な金融危機は想定しにくくなっています。ちなみに、金融危機以降の最低予想PER(株価をEPSで割った倍率)は11.47倍(月末ベース・2012年7月)でした。現在の予想EPSにこれをかけると、902×11.47=10,345円です。相当の悪材料が表面化した場合でも、日経平均が10,000円を割り込むリスクはかなり低下したと言えそうです。
日経平均は、中国の景況感の悪化、長期金利の上昇で目先波乱居面を迎えていますが、世界の株式市場と為替市場は安定しており、日経平均の10,000万円割れリスクは大きく低下する一方、今後の業績動向次第では18,000円に挑戦する可能性も出てきたと言えそうです。
- ※日経平均株価の株価、予想PERについての公表データからSBI証券が作成。月最終値ベース。
日経平均株価の「予想EPS」は、日経平均株価(月終値)÷その予想PER(月最終値)で計算。
なお、直近値については、2013年5月22日現在。
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