金は米イランの和平協議停止やリスク回避が圧迫
更新:2026/6/8
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金は米CPIでインフレ見通しを確認
6月1日の週のニューヨーク金市場は、米国とイランの和平協議停止や米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測を受けて売り優勢となった。中心限月となる8月限は3月23日以来の安値4,336.6ドルを付けた。中長期の節目となる200日移動平均線(5日4,599.3ドル)を割り込み、テクニカル面で悪化した。予想以上の米雇用統計を受けて米FRBの利上げ観測が高まった。今週は5月の米消費者物価指数(CPI)の発表があり、インフレに対する見方を確認したい。
米国とイランの和平協議が停止した。イスラエルがレバノン南部で地上作戦を拡大すると、イランはレバノンも停戦に含めることを主張し、協議を停止した。トランプ米大統領がイスラエルと親イラン武装組織ヒズボラに呼びかけ、イスラエルとレバノンが停戦で合意した。ただヒズボラは停戦を拒否し、イスラエルのカッツ国防相はレバノン南部から撤退しないと述べた。イスラエルのヒズボラ攻撃を受けてイランはイスラエルにミサイルを発射した。一方、イラン最高指導者の顧問を務めるモフセン・レザイ氏は、和平協議での合意は、凍結資産の解放に米政権が同意するかどうかにかかっていると述べた。ただ共和党強硬派が反対しており、凍結資産を湾岸諸国の復興に活用する案が出ている。
5月の米ISM製造業景気指数は54.0と前月の52.7から上昇し、4年ぶりの高水準となった。中東の紛争を受けて企業が発注を前倒しした。市場予想は53.0。また米ISM非製造業総合指数は54.5と前月の53.6から上昇した。市場予想は53.8。5月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は17万2,000人増加し、市場予想の8万5,000人増を大きく上回った。CMEのフェドウォッチで、米連邦準備理事会(FRB)の12月の利上げ確率は48.6%(前週36.4%)に上昇した。米半導体大手ブロードコムが発表した決算が嫌気され、ハイテク株に売りが出たこともあり、リスク回避の動きが広がった。一方、米通商代表部(USTR)は、強制労働によって製造されたモノの取引を抑制できず、米国の通商を制限しているとして、最大12.5%の追加関税を課す案を公表した。新関税案に対する各国の反応も確認したい。
6月5日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比9.22トン減の1,019.92トンとなった。米国とイランの和平協議停止や米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月2日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは17万6,020枚となり、前週の15万4,260枚から拡大した。
NYプラチナはドル高や金軟調が圧迫
ニューヨーク・プラチナ7月限はドル高や金軟調を受けて売り優勢となり、3月23日以来の安値1,770.5ドルを付けた。米国とイランの和平協議停止や予想以上の米雇用統計を受けてリスク回避の動きが広がった。今週の欧州中央銀行(ECB)理事会で利上げが見込まれており、金利見通しを確認したい。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、4日のロンドンで9.95トン(前週末10.02トン)、5日のニューヨークで37.04トン(同37.75トン)、4日の南アで4.67トン(同4.67トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月2日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万7,212枚となり、前週の1万7,658枚から縮小した。
ニューヨーク金は200日移動平均線を割り込む
ニューヨーク金は、米国とイランの和平協議停止や米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測を受けて売り優勢となった。中心限月となる8月限は3月23日以来の安値4,336.6ドルを付けた。中長期の節目となる200日移動平均線(5日4,599.3ドル)を割り込み、テクニカル面で悪化した。イスラエルとレバノンが停戦合意したが、親イラン武装組織ヒズボラが停戦を拒否し、米国とイランの和平協議は難航している。ただイランの凍結資産について、湾岸諸国の復興に活用する案が出ている。一方、予想以上の米雇用統計を受けて米FRBの利上げ観測が高まった。今週は5月の米消費者物価指数(CPI)の発表がある。
6月8日からの週の注目ポイント
| 8日 | オーストラリア休場 |
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国内総生産(1-3月期2次速報) |
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国際収支・経常収支(4月) |
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独製造業受注(4月) |
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| 9日 | 中国貿易収支(5月) |
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独貿易収支(4月) |
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独鉱工業生産指数(4月) |
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米貿易収支(4月) |
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米卸売在庫(4月確報) |
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米中古住宅販売統計(5月) |
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| 10日 | 企業物価指数(5月) |
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中国消費者物価指数(5月) |
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中国生産者物価指数(5月) |
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米消費者物価指数(5月) |
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米財政収支(5月) |
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カナダ銀行政策金利発表 |
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| 11日 | 欧州中央銀行(ECB)理事会結果公表 |
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米新規失業保険申請件数 |
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米生産者物価指数(5月) |
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| 12日 | 独消費者物価指数(5月確報) |
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英貿易収支(4月) |
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英鉱工業生産指数(4月) |
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米ミシガン大消費者信頼感指数(6月速報) |
※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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