2026-06-13 08:22:14

金は米イランの暫定合意の行方を確認

更新:2026/6/1

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金はイスラエルのレバノン攻撃も焦点

 5月25日の週のニューヨーク金市場は、米国とイランの武力衝突によるリスク回避の動きを受けて下値を試したのち、暫定合意を受けて下げ一服となった。中心限月となる8月限は3月24日以来の安値4,395.6ドルを付けたのち、下げ一服となった。トランプ米大統領は29日の会議で最終判断を見送ったが、30日に複数の修正を要求したと伝えられた。暫定合意がまとまるかどうかが当面の焦点である。
 米国とイランは停戦を60日間延長し、イランの核開発問題を巡り協議する覚書で暫定合意した。ただトランプ米大統領は、濃縮ウランの米国への引き渡しについて、具体的な詳細を盛り込むよう求めたほか、ホルムズ海峡再開を巡っても一部修正を要求した。イランのガリバフ国会議長は「イランの権利が保障されない限り合意することはない」との姿勢を示しており、協議の行方を確認したい。一方、イスラエルはレバノン南部での地上作戦を拡大した。イスラエルは、リタニ川を越えて南部の主要シーア派都市ナバティエ近郊まで進軍したと発表した。親イラン武装組織ヒズボラはイスラエルに飛翔体を発射し、交戦が続いている。暫定合意にレバノン停戦も含まれるのか、今後の協議とするのかどうかも確認したい。
 4月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.8%上昇し、2023年5月以来の大幅な伸びとなった。米新規失業保険申請件数は前週から5,000件増加し、21万5,000件となった。小幅増にとどまり、一時解雇(レイオフ)は比較的低水準にとどまっている。第1四半期の米国内総生産(GDP)改定値は前期比1.6%増となり、速報値の2.0%増から下方修正され、市場予想の2.0%増を下回った。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長は、中東での戦争が経済に与える影響はまだ見極めが必要だが、インフレの持続的な上昇につながり、より引き締め的な金融政策が必要になる可能性があると述べた。CMEのフェドウォッチで、12月の25ベーシスポイント(bp)利上げの確率は37.2%(前週42.5%)となっている。
 5月29日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比5.71トン減の1,029.14トンとなった。米国とイランの武力衝突によるリスク回避の動きなどを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、5月26日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは15万4,260枚となり、前週の15万9,833枚から縮小した。

NYプラチナは2,000ドル割れでのもみ合い続く

 ニューヨーク・プラチナ7月限は米イランの武力衝突によるリスク回避の動きを受けて3月23日以来の安値1,870.0ドルを付けたのち、暫定合意を受けて下げ一服となった。プラチナのファンダメンタルズは堅調見通しだが、ホルムズ海峡封鎖で中東への自動車輸出が減少しており、上値を抑える要因になっている。暫定合意がまとまるかどうかを確認したい。一方、4月30日の欧州中央銀行(ECB)理事会の議事録で一部の政策委員にとって、金利を据え置くか、利上げに踏み切るかの判断が難しい局面だったことが分かった。11日のECB理事会で利上げが検討されるとみられている。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、28日のロンドンで10.01トン(前週末10.04トン)、29日のニューヨークで37.75トン(同38.37トン)、28日の南アで4.67トン(同4.68トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、5月26日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万7,658枚となり、前週の1万7,908枚から縮小した。

ニューヨーク金は200日移動平均線で下げ一服

 ニューヨーク金は、米国とイランの武力衝突によるリスク回避の動きを受けて下値を試したのち、暫定合意を受けて下げ一服となった。中心限月となる8月限は3月24日以来の安値4,395.6ドルを付けたのち、下げ一服となった。中長期の節目となる200日移動平均線(29日4,477.4ドル)を割り込んだが、終値ベースで維持した。トランプ米大統領は、イランとの暫定合意の最終判断を見送り、複数の修正を要求した。協議の行方が引き続き焦点である。

6月1日からの週の注目ポイント

1日

ニュージーランド休場

中国RatingDog製造業購買担当者景況指数(5月)

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(5月確報)

ユーロ圏雇用統計(4月)

米ISM製造業景況指数(5月)

2日

英マネーサプライ(4月)

ユーロ圏消費者物価指数(5月速報)

3日

中国RatingDogサービス業購買担当者景況指数(5月)

ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(5月確報)

ユーロ圏購買担当者総合景況指数(5月確報)

ユーロ圏生産者物価指数(4月)

ADP全米雇用報告(5月)

米耐久財受注(4月確報)

米製造業新規受注(4月)

米ISM非製造業景況指数(5月)

米地区連銀経済報告(ベージュブック)

4日

ユーロ圏小売売上高(4月)

米新規失業保険申請件数

5日

全世帯家計調査・消費支出(4月)

ユーロ圏域内総生産(1-3月期確報)

米雇用統計(5月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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