2026-07-13 03:09:01

金は米国のイラン攻撃の可能性が圧迫

更新:2026/5/18

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米FRBの利上げ観測も下げ要因

 5月11日の週のニューヨーク金市場は、トランプ米大統領がイランの回答を受け入れないとしたが、攻撃が見送られたことを受けて堅調となった。ただインフレ懸念による米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測や、米中首脳会談でホルムズ海峡の封鎖長期化の見方が強まり、原油高に振れたことを受けて戻りを売られた。米大統領は19日に安全保障担当とイランへの攻撃再開の可能性について検討するとしている。
 トランプ米大統領はイランの回答を「全く受け入れられない」との見方を示し、11日に安全保障担当の閣僚らと対応を協議した。ホルムズ海峡の船舶を退避させるための「プロジェクト・フリーダム」作戦の再開やインフラへの空爆が選択肢となった。ただ米中首脳会談を終えるまで軍事行動は命じないとされた。米中首脳会談では米大統領がホルムズ海峡の開放は必要ないとの見方を示した。中国が米国産原油を購入する案が出た。米大統領は中国がイランに軍事装備を供与しないことを約束したとしたが、中国は戦争を起こすべきではなかったとの立場を維持している。イランのアラグチ外相は米国が協議継続の意思を示しているとのメッセージは受け取ったと表明した。ただ米大統領は17日、戦争終結に向けた譲歩を迫る投稿をした。アラブ首長国連邦(UAE)の原子力発電所でドローン攻撃による火災が発生したことや、イスラエルがガザでイスラム組織ハマスの軍事部門トップを殺害し、対立が再び激化しつつある。一方、イスラエルはレバノンと停戦45日間延長で合意した。
 4月の米消費者物価指数(CPI)は前年比3.8%上昇と前月の3.3%から伸びが加速し、2023年5月以来の大幅な上昇となった。2カ月連続で大幅な伸びとなった。市場予想は3.7%上昇。また米生産者物価指数(PPI)は同6.0%上昇と前月の4.3%上昇から伸びが大幅に加速し、2022年12月以来最大となった。米小売売上高は前月比0.5%増加と市場予想と一致した。米上院がケビン・ウォーシュ氏の米連邦準備理事会(FRB)議長就任を承認したが、CMEのフェドウォッチでは年内の利上げ観測が強まった。また米FRBはウォーシュ氏の就任宣誓までパウエル氏を暫定議長に指名した。
 5月15日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比3.94トン増の1,037.42トンとなった。トランプ米大統領がイランの回答を受け入れないとしたが、攻撃が見送られ、投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、5月12日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは17万1,622枚となり、前週の16万3,303枚から拡大した。

NYプラチナは米FRBの利上げ観測や原油高が圧迫

 ニューヨーク・プラチナ7月限は米軍のイラン攻撃が見送られたことを受けて買い優勢となり、3月12日以来の高値2,217.5ドルを付けたが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測や原油高を受けて戻りを売られた。中国商務省は米中首脳会談を受け、両国が関税の引き下げを通じて貿易を拡大し、非関税障壁や市場アクセス問題に取り組むことで合意したと発表した。ただ対象となる品目は示しておらず、今後の協議を確認したい。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、14日のロンドンで10.10トン(前週末10.24トン)、15日のニューヨークで38.63トン(同38.63トン)、14日の南アで4.73トン(同4.82トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、5月12日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万0,712枚となり、前週の1万7,785枚から拡大した。

ニューヨーク金は戦争長期化でレンジ下放れも

 ニューヨーク金は、トランプ米大統領がイランの回答を受け入れないとしたが、攻撃が見送られたことを受けて堅調となった。ただインフレ懸念による米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測や米中首脳会談でホルムズ海峡の封鎖長期化の見方が強まり、原油高に振れたことを受けて戻りを売られた。米大統領は19日に安全保障担当とイランへの攻撃再開の可能性について検討するとしており、リスク回避の動きが出ると、4日安値4,510.1ドルを割り込むとみられる。

5月18日からの週の注目ポイント

18日

カナダ休場

中国住宅価格指数(4月)

中国小売売上高(4月)

中国鉱工業生産(4月)

対米証券投資(3月)

19日

国内総生産(1-3月期1次速報)

英雇用統計(4月)

ユーロ圏貿易収支(3月)

米中古住宅販売仮契約指数(4月)

20日

独生産者物価指数(4月)

英消費者物価指数(4月)

英生産者物価指数(4月)

ユーロ圏消費者物価指数(4月確報)

米FOMC議事録(4月28-29日)

21日

機械受注(3月)

貿易収支(4月速報)

ユーロ圏国際収支(3月)

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(5月速報)

ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(5月速報)

米住宅着工・許可件数(4月)

米新規失業保険申請件数

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(5月)

22日

消費者物価指数(4月)

英小売売上高(4月)

独ifo景況感指数(5月)

米ミシガン大消費者信頼感指数(5月確報)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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