2026-05-22 01:36:13

金はイラン戦争長期化の見方が上値を抑える

更新:2026/3/30

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金はパキスタン仲介の和平協議も確認

 3月23日の週のニューヨーク金市場は、イラン戦争の終結期待が下支えになったが、イランが米国の停戦案を拒否したことに上値を抑えられた。中心限月となる6月限は昨年11月以来の安値4,128.5ドルを付けたのち、下げ一服となった。トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃の期限を4月6日まで延長したが、地上作戦の準備を進めていると伝えられ、戦争長期化の見方が強い。有事のドル買いが続くと、上値を抑えられるとみられる。
 トランプ米大統領は23日、イランとの協議で発電所への攻撃を5日間延期すると表明した。イラン国営メディアは25日、イランは米国が要求する核開発放棄など15項目の停戦提案を拒否し、交戦被害の賠償など5項目を停戦条件として提示した。米大統領は、イラン政府からの要請でエネルギー施設攻撃の期限を4月6日まで延長すると発表した。ただ米国防総省がイランで地上戦の準備を進めているとも伝えられた。米政権が中東に海兵隊を派遣することが決定され、米陸軍第82空挺師団を数千人派遣する計画も進めている。イランの主要原油積み出し拠点であるカーグ島攻略やホルムズ海峡の開放が検討されている。またパキスタンがイスラマバードで米国とイランによる和平協議を主催するとしており、戦争終結につながるかどうかも確認したい。
 3月の米国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.4となった。前月の51.9から低下し、11カ月ぶりの低水準となった。2月の米輸入物価指数は前月比1.3%上昇し、約4年ぶりの大幅上昇となった。中東の紛争拡大を受けてエネルギー価格が急騰したことが背景にある。米新規失業保険申請件数は21万件と前週から5,000件増加し、事前予想と一致した。労働市場の安定が示された。イラン戦争長期化の見方を受けて原油が上昇し、インフレ懸念が高まっており、CMEのフェドウォッチでは年内の利上げを織り込みつつある。9月の利上げ確率は22.0%となった。
 トルコ中央銀行は、イラン戦争後の2週間で約60トンの金準備を売却・スワップした。関係者によると、一部は直接売却されたが、大部分はスワップ契約を通じて外貨やトルコリラを調達するために使用されたという。イラン戦争によるエネルギー価格の上昇で各国に対する影響を確認したい。
 3月27日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比4.29トン減の1,052.71トンとなった。ドル高や金利上昇を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月24日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万8,327枚となり、前週の15万9,869枚から拡大した。

NYプラチナは有事のドル買いが上値を抑える

 ニューヨーク・プラチナ7月限は昨年12月以来の安値1,725.1ドルを付けたのち、イラン戦争の終結期待を受けて下げ一服となったが、イランが米国の停戦案を拒否したことに上値を抑えられた。トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃の期限を4月6日まで延長しており、和平協議が進むかどうかを確認したい。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、26日のロンドンで10.92トン(前週末11.23トン)、27日のニューヨークで39.37トン(同41.91トン)、26日の南アで5.09トン(同5.09トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月24日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万6,198枚となり、前週の1万6,898枚から縮小した。

ニューヨーク金はドル高や金利上昇が圧迫

 ニューヨーク金は、イラン戦争の終結期待が下支えになったが、イランが米国の停戦案を拒否したことに上値を抑えられた。中心限月となる6月限は昨年11月以来の安値4,128.5ドルを付けたのち、下げ一服となった。トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃の期限を4月6日まで延長したが、地上作戦の準備を進めていると伝えられ、戦争長期化の見方が強い。有事のドル買いが続くと、上値を抑えられるとみられる。

3月30日からの週の注目ポイント

30日

英マネーサプライ(2月)

独消費者物価指数(3月速報)

31日

失業率(2月)

鉱工業生産指数(2月速報)

小売業販売額(2月速報)

中国製造業購買担当者景況指数(3月)

中国非製造業購買担当者景況指数(3月)

独雇用統計(3月)

英国内総生産(10-12月期確報)

ユーロ圏消費者物価指数(3月速報)

米S&Pケース・シラー住宅価格指数(1月)

シカゴ購買部協会景気指数(3月)

米消費者信頼感指数(3月)

1日

日銀短観(3月調査)

中国RatingDog製造業購買担当者景況指数(3月)

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(3月確報)

ユーロ圏雇用統計(2月)

ADP全米雇用報告(3月)

米ISM製造業景況指数(3月)

2日

米貿易収支(2月)

米新規失業保険申請件数

米製造業新規受注(2月)

3日

豪州・香港・欧米・南ア・カナダ休場

米雇用統計(3月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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