金は安全資産のドル買いが圧迫
更新:2026/3/16
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金は米軍のカーグ島空爆で原油の動きを確認
3月9日の週のニューヨーク金市場は、イラン戦争の早期終結期待が支援要因になったが、ホルムズ海峡封鎖で戦争長期化の見方が出ると、安全資産のドル買いに上値を抑えられた。中心限月となる4月限は3日以来の高値5,248.7ドルを付けたのち、上げ一服となった。
トランプ米大統領がイラン戦争について当初想定していた4〜5週間よりもかなり早く進んでいると述べると、早期終結期待が高まった。しかし、イランの新たな最高指導者に選出されたモジタバ師は声明で、ホルムズ海峡の封鎖について「敵に圧力をかける手段として継続すべき」と表明した。国際エネルギー機関(IEA)が加盟国による4億バレルの戦略石油備蓄放出で合意したが、ホルムズ海峡封鎖で原油の供給ひっ迫感が強い。一方、トランプ米大統領は、イランの石油輸出拠点であるカーグ島で軍事目標を空爆したと発表した。ホルムズ海峡封鎖を続ける場合、インフラを攻撃する可能性があるとした。またホルムズ海峡の安全確保のため、多くの国が艦船を派遣することを期待しているとした。イランはカーグ島のエネルギー施設が攻撃を受ければ、中東にある米国関連のエネルギー施設に報復攻撃を行うとした。
米新規失業保険申請件数は21万3,000件と前週から1,000件減少した。労働市場悪化に対する懸念が高まったが、申請件数が小幅に減少したことで懸念が一部緩和する可能性がある。2月の米消費者物価指数(CPI)は前年比2.4%上昇し、前月の伸び率と一致した。ただ中東の紛争拡大が原油価格を押し上げており、3月はインフレ上昇が予想されている。3月の米ミシガン大消費者信頼感指数速報値は55.5と前月の確報値56.6から低下した。ガソリン価格上昇や家計財政悪化に対する懸念が背景にある。市場予想は55.0だった。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きが見込まれている。
3月13日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比0.86トン増の1,071.57トンとなった。押し目買いが入ったが、安全資産のドル買いを受けて利食い売りが出た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月10日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万3,132枚となり、前週の16万0,145枚から拡大した。
NYプラチナはドル高や金反落が圧迫
ニューヨーク・プラチナ4月限は3日以来の高値2,425.7ドルを付けたのち、安全資産のドル買いや金反落を受けて上げ一服となった。中国汽車工業協会(CAAM)によると、2月の中国の自動車販売台数(輸出を含む)は前年比15.4%減少で2024年2月以来最大の下落率となった。国内販売は同34.2%減の95万台。輸出は同58%増の59万台だった。3月は中東の紛争拡大で輸出減少が警戒されている。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、12日のロンドンで10.94トン(前週末11.24トン)、13日のニューヨークで43.04トン(同43.89トン)、12日の南アで5.21トン(同5.28トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、3月10日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万4,690枚となり、前週の1万3,832枚から拡大した。
ニューヨーク金は安全資産のドル買いが上値を抑える
ニューヨーク金は、イラン戦争の早期終結期待が支援要因になったが、ホルムズ海峡封鎖で戦争長期化の見方が出ると、安全資産のドル買いに上値を抑えられた。中心限月となる4月限は3日以来の高値5,248.7ドルを付けたのち、上げ一服となった。トランプ米大統領は、イランの石油輸出拠点であるカーグ島で軍事目標を空爆したと発表した。またホルムズ海峡の安全確保のため多くの国が艦船を派遣することを期待しているとした。中東情勢の行方を確認したい。
3月16日からの週の注目ポイント
| 16日 | 中国住宅価格指数(2月) | |
|---|---|---|
| 中国小売売上高(2月) | ||
| 中国鉱工業生産(2月) | ||
| 米ニューヨーク連銀製造業景況指数(3月) | ||
| 米鉱工業生産・設備稼働率(2月) | ||
| 17日 | オーストラリア準備銀行政策金利公表 | |
| 独ZEW景況感指数(3月) | ||
| 米中古住宅販売仮契約指数(2月) | ||
| 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 | ||
| 18日 | 貿易収支(2月速報) | |
| 日銀金融政策決定会合1日目 | ||
| ユーロ圏消費者物価指数(2月確報) | ||
| カナダ銀行政策金利発表 | ||
| 米FOMC声明文公表 | ||
| 対米証券投資(1月) | ||
| 19日 | 機械受注(1月) | |
| 日銀総裁記者会見 | ||
| スイス国立銀行政策金利公表 | ||
| 英雇用統計(2月) | ||
| 英中銀(BOE)政策金利公表 | ||
| 欧州中央銀行(ECB)理事会結果公表 | ||
| 米新規失業保険申請件数 | ||
| 米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(3月) | ||
| 20日 | 春分の日 | |
| 独生産者物価指数(2月) | ||
| ユーロ圏貿易収支(1月) |
※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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