金は次期FRB議長指名で調整局面
更新:2026/2/2
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金はイラン情勢や米上院の議長指名承認を巡る動きも確認
1月26日の週のニューヨーク金市場は、米政府機関の一部閉鎖の可能性やドル安、イラン情勢に対する懸念を受けて買い優勢となったのち、次期米連邦準備理事会(FRB)議長にタカ派のウォーシュ元FRB理事が指名されると、調整局面を迎えた。中心限月の4月限は一代高値5,626.8ドルを付けたのち、4,700.4ドルまで下落した。今週は米政府機関の一部閉鎖が短期間で終わるとみられているが、各省庁の経済指標の発表が延期される可能性もある。
米つなぎ予算案で与野党の議員の移民取り締まりを巡る対立が続いたが、米政府機関閉鎖の回避で合意し、米上院は30日、2026会計年度(26年9月まで)予算案を71対29の賛成多数で可決した。米つなぎ予算が31日に失効し、政府機関の一部が閉鎖された。ただ休会中の下院は2月2日に審議・採決する見通しで、再可決により閉鎖が解除され、政府閉鎖は短期間で終わるとみられている。また米上院は30日、国土安全保障省関連の暫定予算を2週間延長する案も可決した。移民取り締まりを巡る交渉の行方も確認したい。
米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を3.50〜3.75%に据え置くと決定した。インフレの高止まりと堅調な経済成長を踏まえた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、FRBは独立性を失っていないとし、今後もFRBの独立性が損なわれることはないと述べた。トランプ米大統領は、次期米連邦準備理事会(FRB)議長にタカ派のウォーシュ元FRB理事を指名した。ドル高に振れ、金の圧迫要因になった。ミランFRB理事は31日に任期が切れる自身の理事ポストに、ウォーシュ氏が就任するとの見方を示した。ただ米上院ではトランプ米大統領がFRBに対する報復をやめない限り、ウォーシュ氏指名承認に反対するとされた。米上院民主党トップのシューマー院内総務は、パウエルFRB議長に対する司法省の措置が撤回されない限り、承認手続きを進めるべきではないとした。米共和党のトム・ティリス議員も、同議長に対する捜査が続く限り、指名を支持しないという以前の発言を再表明した。
米国とイラン間の緊張が高まるなか、米原子力空母「エイブラハム・リンカーン」と数隻の誘導ミサイル駆逐艦が中東地域に到着した。トランプ米大統領はイランに対し、核開発問題を巡る合意に向けた交渉に応じるよう改めて要求した上で、米国による次の攻撃は「はるかに甚大なものになる」と警告した。一方、イランの最高指導者ハメネイ師は地域戦争の可能性を警告した。またハメネイ師は、イラン全土に広がった国民のデモを「鎮圧されたクーデター」と表現し、抗議行動には背後で米国が関与していると主張した。外交活動も活発化しており、武力衝突が回避されるかどうかも焦点である。
1月30日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比0.57トン増の1,087.10トンとなった。1,089.96トンまで増加したのち、利食い売りが出たが、押し目は買われた。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月27日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは20万5,396枚となり、前週の24万4,770枚から縮小した。
1月2日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.00トン減の1,065.13トンとなった。調整局面を迎えるなか、投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月23日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは24万0,700枚となり、前週の23万3,978枚から拡大した。
NYプラチナも一代高値更新後に急落
ニューヨーク・プラチナ4月限は米政府機関の一部閉鎖の可能性や金急伸を受けて一代高値2,925.0ドルを付けたのち、利食い売りが出たことや次期米連邦準備理事会(FRB)議長指名後のドル高を受けて調整局面を迎え、昨年12月31日以来の安値1,980.7ドルを付けた。1月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3に低下し、節目となる50を割り込んだ。前月は50.1、市場予想は50.0。内需低迷が生産活動を下押しした。調整局面で上海プラチナの出来高が急増し、中国勢の安値拾いの買いが入ったが、内需低迷が続くと、戻り場面での高値での買いが見送られるとみられる。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、29日のロンドンで11.23トン(前週末10.97トン)、30日のニューヨークで45.06トン(同43.79トン)、29日の南アで6.50トン(同5.73トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月27日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万3,922枚となり、前週の1万5,124枚から縮小した。
ニューヨーク金4月限は次期FRB議長指名で調整局面
ニューヨーク金は米政府機関の一部閉鎖の可能性やドル安、イラン情勢に対する懸念を受けて買い優勢となったのち、次期米連邦準備理事会(FRB)議長にタカ派のウォーシュ元FRB理事が指名されると、調整局面を迎えた。中心限月の4月限は一代高値5,626.8ドルを付けたのち、4,700.4ドルまで下落した。米政府機関閉鎖の回避で合意しており、一部閉鎖は短期間になるとみられている。一方、ミランFRB理事は31日に任期が切れる自身の理事ポストに、ウォーシュ氏が就任するとの見方を示した。ただ米上院ではトランプ米大統領がFRBに対する報復をやめない限り、ウォーシュ氏指名承認に反対するとされた。またイランの最高指導者ハメネイ師が地域戦争の可能性を警告しており、手じまい売り一巡後の安値は買われることになりそうだ。
2月2日からの週の注目ポイント
| 2日 | 中国RatingDog製造業購買担当者景況指数(1月) | |
|---|---|---|
| ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(1月確報) | ||
| 独小売売上高(12月) | ||
| 米ISM製造業景況指数(1月) | ||
| 3日 | 豪準備銀行政策金利発表 | |
| 4日 | 中国RatingDogサービス業購買担当者景況指数(1月) | |
| ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(1月確報) | ||
| ユーロ圏購買担当者総合景況指数(1月確報) | ||
| ユーロ圏消費者物価指数(1月速報) | ||
| ADP全米雇用報告(1月) | ||
| 米製造業新規受注(12月) | ||
| 米ISM非製造業景況指数(1月) | ||
| 5日 | 独製造業受注(12月) | |
| ユーロ圏小売売上高(12月) | ||
| 欧州中央銀行(ECB)理事会 | ||
| 英中銀政策金利発表 | ||
| 米貿易収支(12月) | ||
| 米新規失業保険申請件数 | ||
| 6日 | ニュージーランド休場 | |
| 全世帯家計調査・消費支出(12月) | ||
| 独貿易収支(12月) | ||
| 独鉱工業生産指数(12月) | ||
| 米雇用統計(1月) | ||
| 米ミシガン大消費者信頼感指数(2月速報) | ||
| 米消費者信用残高(12月) |
※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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