金はイラン情勢や米つなぎ予算案の行方を確認
更新:2026/1/26
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金は米FOMCで今後の見通しも焦点
1月19日の週のニューヨーク金市場は、地政学的リスクやドル安再開を受けて買い優勢となった。新たな中心限月となった4月限は一代高値5,028.3ドルを付けた。グリーンランド問題が一服したが、米国のイラン攻撃の可能性がある。一方、米民主党上院トップのシューマー院内総務は、共和党が国土安全保障省への予算削減に同意しない限り、大規模な歳出法案を阻止すると表明した。米政府機関が一部閉鎖される可能性が残る。
グリーンランドを巡る欧米の対立を受けて連休明けのニューヨーク市場でリスク回避の動きとなり、ドル安・株安・債券安となった。ダウ平均株価が一時900ドル安となり、VIX指数は昨年11月24日以来の高値20.09を付けた。ただトランプ米大統領はダボス会議で演説し、グリーンランド取得に「武力は使わない」と述べた。また北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長との会談を受け、グリーンランドの将来について大枠の合意に達したとし、欧州諸国に対する関税措置を撤回するとした。合意の枠組みには米国のミサイル配備、中国の関与を排除することを目的とした採掘権、北極圏でのNATOのプレゼンス強化が含まれるという。一方、米大統領はイランが核開発計画を再開すれば米国は行動を起こすと警告した。また米国の空母打撃群を含む戦闘部隊が中東地域へ到着する。イランは米国のいかなる軍事行動も全面戦争と見なして報復するとした。イランでインターネット制限が解除される見通しであり、イラン国民の反応も焦点である。
2025年第3四半期の米国内総生産(GDP)改定値は前期比4.4%増となった。速報値の4.3%増から小幅に上方改定され、2023年第3四半期以来の大幅な上昇率となった。輸出や設備投資の上振れを反映した。11月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.8%上昇し、前月の2.7%から伸びがやや加速した。米新規失業保険申請件数は前週比1,000件増の20万件となった。小幅増にとどまり、雇用の伸びが1月も安定したペースを維持した可能性が高いことを示唆した。1月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.8と前月の52.7から小幅に上昇した。新規受注が改善したが、労働市場の低迷と輸入関税によるコスト上昇を巡る企業の根強い懸念に相殺された。27〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きが見込まれている。
米つなぎ予算案の期限が30日に迫るなか、米下院は22日に歳出法案を可決した。ただ国土安全保障省の予算削減などの修正を加えた場合、米下院が再び召集され、新たな法案について採決を行う必要がある。歳出法案の上院通過には、民主党から7票の賛成が必要となる。
1月23日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比0.86トン増の1,086.53トンとなった。地政学的リスクやドル安再開を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月20日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは24万4,770枚となり、前週の25万1,238枚から縮小した。
1月2日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.00トン減の1,065.13トンとなった。調整局面を迎えるなか、投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月23日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは24万0,700枚となり、前週の23万3,978枚から拡大した。
NYプラチナも一代高値を更新
ニューヨーク・プラチナ4月限は地政学的リスクや金急伸を受けて買い優勢となり、一代高値2,776.1ドルを付けた。2025年の中国の国内総生産(GDP)は前年比5.0%増となり、中国政府の成長率目標を達成した。中国の堅調な輸出が成長要因であり、プラチナの支援材料でもある。ただ長引く不動産不況や消費の伸び悩みで先行き不透明感が残っており、中国勢の高値での買いが続くかどうかも確認したい。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、22日のロンドンで10.89トン(前週末10.96トン)、23日のニューヨークで43.79トン(同43.08トン)、22日の南アで5.73トン(同5.73トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月20日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万5,124枚となり、前週の1万7,594枚から縮小した。
ニューヨーク金4月限は5,000ドルを突破
ニューヨーク金は地政学的リスクやドル安再開を受けて買い優勢となった。新たな中心限月となった4月限は一代高値5,028.3ドルを付けた。トランプ米大統領が欧州諸国に対する関税発動を見送り、グリーンランド問題が一服したが、米国のイラン攻撃の可能性がある。一方、米民主党上院トップのシューマー院内総務は、共和党が国土安全保障省への予算削減に同意しない限り、大規模な歳出法案を阻止すると表明した。米政府機関が一部閉鎖される可能性が残る。つなぎ予算案の期限は30日となっている。
1月26日からの週の注目ポイント
| 26日 | オーストラリア休場 | |
|---|---|---|
| 独ifo景況感指数(1月) | ||
| 米耐久財受注(11月速報) | ||
| 27日 | 中国工業利益(12月) | |
| 米S&Pケース・シラー住宅価格指数(11月) | ||
| 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 | ||
| 28日 | 日銀金融政策決定会合議事要旨(12月18-19日分) | |
| 米消費者信頼感指数(1月) | ||
| 米FOMC声明文公表 | ||
| カナダ銀行政策金利発表 | ||
| 29日 | 南ア準備銀行政策金利発表 | |
| 米国内総生産(10-12月期速報) | ||
| 米個人所得・支出(12月) | ||
| 米新規失業保険申請件数 | ||
| 米耐久財受注(11月確報) | ||
| 米製造業新規受注(11月) | ||
| 30日 | 失業率(12月) | |
| 鉱工業生産指数(12月速報) | ||
| 小売業販売額(12月速報) | ||
| ユーロ圏域内総生産(10-12月期速報) | ||
| ユーロ圏雇用統計(12月) | ||
| 独消費者物価指数(1月速報) | ||
| 米卸売在庫(12月速報) | ||
| 米生産者物価指数(12月) | ||
| 米雇用コスト指数(10-12月期) | ||
| シカゴ購買部協会景気指数(1月) |
※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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