2026-05-11 02:54:42

金は米FOMC後のドル安が支援

更新:2025/12/15

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米雇用統計や米CPIを確認

 12月8日の週のニューヨーク金市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げを織り込み、もみ合いとなったのち、会合後のドル安を受けて堅調となった。中心限月となる2月限は10月21日以来の高値4,387.8ドルを付けた。米FOMCでは利下げが決定され、利下げの一時停止見通しが示されたが、警戒されたほどタカ派ではないとの見方が強まり、ドル安に振れた。ただ米金融当局者の利下げ反対発言を受けて利食い売りが出た。ドル安が続くと、一代高値4,433.0ドルを試す可能性がある。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)では、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、3.50〜3.75%とすることを決定した。利下げは3会合連続。また2026年については、利下げ1回との見通しを維持した。FOMC声明では、「FF金利の目標誘導レンジに対する追加調整の程度と時期を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」とした。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は会見で、労働市場の下振れリスクを指摘し、市場では警戒されたほどタカ派ではないとの見方が強まった。ただ米クリーブランド地区連銀のハマック総裁が、現時点での自身の経済見通しを踏まえると、FRBの金融政策は現行より引き締め的であることが望ましいとの考えを示すなどし、利下げ反対の意見も出た。
 10月の米雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は767万件と前月から1万2,000件増加した。求人は小幅に増えたものの、企業が不確実な経済環境に対処するなか、採用は低調に推移した。市場予想は715万件だった。米新規失業保険申請件数は23万6,000件と、前週から4万4,000件増加し、約4年半ぶりの大幅増となった。市場予想の22万件も上回った。今週は11月の米雇用統計が16日、米消費者物価指数(CPI)が18日に発表される。労働市場やインフレに対する見方を確認したい。
 トランプ米政権のケロッグ・ウクライナ担当特使は、ウクライナ戦争終結に向けた合意は近いと述べ、2つの問題の解決にかかっているとの見方を示した。未解決の2つの問題はドンバスなど領土問題と、ロシアの管理下にあるザポロジエ原発だと指摘した。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアとの戦争終結を目指す和平案の改訂版を米国に10日に提示したと明らかにした。ただいかなる領土割譲についても国民投票を実施する必要があるとの考えを改めて示した。またゼレンスキー大統領は、北大西洋条約機構(NATO)加盟という目標に代わる形で、欧米による安全保障を受け入れる可能性を示唆した。
 12月12日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比2.87トン増の1,053.12トンとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル安を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、11月18日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは21万0,339枚となり、前週の20万7,069枚から拡大した。

NYプラチナはドル安や金堅調が支援

 ニューヨーク・プラチナ1月限は米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル安や金堅調を受けて買い優勢となり、一代高値1,804.3ドルを付けた。中国が中央経済工作会議を開催し、2026年の経済運営について消費と投資を刺激し、高い経済成長を維持する積極的財政政策を継続する方針を示したことも支援要因である。ただ中国の不動産開発大手、万科企業の社債の償還を1年間延長する案について、債権者の支持を得られなかった。債務不履行(デフォルト)リスクが高まっており、不動産不況に対する懸念が再燃すると、中国勢の高値での買いが見送られることになりそうだ。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、11日のロンドンで10.47トン(前週末10.23トン)、12日のニューヨークで41.41トン(同39.85トン)、11日の南アで6.47トン(同6.47トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、11月18日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万6,573枚となり、前週の1万8,885枚から縮小した。

ニューヨーク金は米FOMC後のドル安が支援

 ニューヨーク金は米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げを織り込み、もみ合いとなったのち、米FOMC後のドル安を受けて堅調となった。中心限月となる2月限は10月21日以来の高値4,387.8ドルを付けた。米FOMCでは利下げが決定され、利下げの一時停止見通しが示されたが、警戒されたほどタカ派ではないとの見方が強まり、ドル安に振れた。ただ米金融当局者の利下げ反対発言を受けて利食い売りが出た。今週は11月の米雇用統計や米消費者物価指数(CPI)の発表があり、ドル安が続くと、一代高値4,433.0ドルを試す可能性がある。

12月15日からの週の注目ポイント

15日

日銀短観概要及び要旨(12月調査)

中国住宅価格指数(11月)

中国小売売上高(11月)

中国鉱工業生産(11月)

ユーロ圏鉱工業生産(10月)

米ニューヨーク連銀製造業景況指数(12月)

16日

南ア休場

英雇用統計(11月)

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(12月速報)

ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(12月速報)

ユーロ圏貿易収支(10月)

独ZEW景況感指数(12月)

米小売売上高(10月)

米住宅着工・許可件数(11月)

米雇用統計(11月)

米鉱工業生産・設備稼働率(11月)

17日

機械受注(10月)

貿易収支(11月速報)

英消費者物価指数(11月)

英生産者物価指数(11月)

独ifo景況感指数(12月)

ユーロ圏消費者物価指数(11月確報)

米企業在庫(10月)

18日

日銀金融政策決定会合1日目

英中銀(BOE)政策金利公表

欧州中央銀行(ECB)理事会結果公表

米経常収支(7-9月期)

米新規失業保険申請件数

米消費者物価指数(11月)

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(12月)

対米証券投資(10月)

19日

消費者物価指数(11月)

日銀総裁記者会見

独生産者物価指数(11月)

英小売売上高(11月)

ユーロ圏国際収支(10月)

米国内総生産(7-9月期確報値)

米個人所得・支出(11月)

米ミシガン大消費者信頼感指数(12月確報値)

米中古住宅販売統計(11月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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