金は米FOMCの利下げを織り込む
更新:2025/12/8
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金はウクライナ和平の行方も焦点
12月1日の週のニューヨーク金市場は、次期米連邦準備理事会(FRB)議長にホワイトハウスの国家経済会議(NEC)のハセット委員長が指名されるとの見方などが支援要因になったが、9〜10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げを織り込み、利食い売りが出たことに上値を抑えられた。中心限月となる2月限は10月21日以来の高値4,299.6ドルを付けたのち、上げ一服となった。CMEのフェドウォッチで、米FOMCの利下げ確率は86.2%(前週86.4%)となった。米FOMCで今後の見通しを確認したい。
トランプ米大統領は、次期連邦準備理事会(FRB)議長の人選を来年初めに発表する予定と明らかにした。ホワイトハウスの国家経済会議(NEC)のハセット委員長が指名される可能性が出ている。市場ではハセット氏がFRB議長に選ばれれば、米大統領の意向に沿って積極的な利下げに動くとの観測が高まった。ただ米銀大手や米債市場の大口投資家らは、ハセット氏の過度な利下げ姿勢を不安視していることを米財務省に伝えた。
11月のADP全米雇用報告によると、民間雇用者数は3万2,000人減と予想外に減少した。中小企業の雇用減少が響いた。事前予想は1万人増だった。再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、11月に発表された人員削減数は前月比53%減の7万1,321人だった。ただ企業が不確実な経済環境を乗り切ろうとするなか、採用計画は低迷が続いた。一方、9月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.8%上昇し、前月の2.7%上昇から小幅加速した。2024年4月以来の大幅な上昇率となった。前月比は0.3%上昇。前年比、前月比ともに市場予想と一致した。労働市場の減速リスクが残るが、インフレ高止まりに対する懸念が残り、米連邦公開市場委員会(FOMC)で意見が分かれることになりそうだ。
米国とウクライナの当局者は30日、ロシアとの和平案を巡って米フロリダ州で協議した。双方が協議は生産的だったとした。ロシアのプーチン大統領とトランプ米政権のウィットコフ特使が2日、モスクワで会談し、ウクライナ和平案について協議した。会談は約5時間に及んだが、妥協には至らなかった。一方、独誌シュピーゲルが掲載した記事によると、米国が進めるロシアとのウクライナの和平交渉に対し、仏独首脳が強い懐疑感を示していることが分かった。ロシア大統領府のウシャコフ補佐官は、モスクワで行われたプーチン大統領と米特使らとの会談を踏まえた米国側の反応を待っていると明らかにした。ウクライナ和平の行方を引き続き確認したい。
12月5日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比4.82トン増の1,050.25トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月28日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは20万4,664枚となり、前週の17万6,609枚から拡大した。
NYプラチナは米利下げ期待も上げ一服
ニューヨーク・プラチナ1月限は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が支援要因になったが、利下げを織り込み、上げ一服となった。10月16日以来の高値1,736.0ドルを付けたのち、上げ一服となったが、下値は限られた。一方、中国の民間データ会社2社が月次住宅販売データの公表を見送り、不動産不況に対する懸念が出た。中国のサイバー空間規制当局である国家インターネット情報弁公室(CAC)の上海支局は、オンライン投稿を数千件削除したと発表した。中国経済の見通しも確認したい。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、4日のロンドンで10.24トン(前週末11.36トン)、5日のニューヨークで39.85トン(同38.74トン)、4日の南アで6.47トン(同6.47トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月28日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万6,874枚となり、前週の1万8,953枚から縮小した。
ニューヨーク金は米FOMC前でもみ合いに
ニューヨーク金は次期米連邦準備理事会(FRB)議長にホワイトハウスの国家経済会議(NEC)のハセット委員長が指名されるとの見方などが支援要因になったが、9〜10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げを織り込み、利食い売りが出たことに上値を抑えられた。中心限月となる2月限は10月21日以来の高値4,299.6ドルを付けたのち、上げ一服となった。11月のADP全米雇用報告で雇用者数が予想外に減少し、労働市場の減速リスクが示されたが、9月の米個人消費支出(PCE)価格指数で伸びが加速し、インフレ高止まりに対する懸念が残った。米FOMCで今後の見通しを確認したい。
12月8日からの週の注目ポイント
| 8日 | 国内総生産(7-9月期2次速報) | |
|---|---|---|
| 国際収支・経常収支(10月) | ||
| 中国貿易収支(11月) | ||
| 独鉱工業生産指数(10月) | ||
| 9日 | オーストラリア準備銀行政策金利発表 | |
| 独貿易収支(10月) | ||
| 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 | ||
| 10日 | 企業物価指数(11月) | |
| 中国消費者物価指数(11月) | ||
| 中国生産者物価指数(11月) | ||
| カナダ銀行政策金利発表 | ||
| 米FOMC声明文発表 | ||
| 11日 | スイス国立銀行政策金利発表 | |
| 米新規失業保険申請件数 | ||
| 12日 | 独消費者物価指数(11月確報) | |
| 英貿易収支(10月) | ||
| 英鉱工業生産指数(10月) |
※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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