金は米政府機関再開も利下げ観測後退で上げ一服
更新:2025/11/17
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金は米小売り大手の決算も焦点
11月10日の週のニューヨーク金市場は、過去最長となった米政府機関閉鎖が終了したことが支援要因になったが、米金融当局者の利下げに慎重な発言が出ると、利食い売りが出て上げ一服となった。中心限月となる12月限は10月21日以来の高値4,250.0ドルを付けた。米下院で13日につなぎ予算案が可決、トランプ米大統領が署名し、政府機関閉鎖は終了した。民主党は医療保険制度改革法(オバマケア)の補助金の1年間延長を求めていたが、今回の法案には盛り込まれず、12月に協議する見通しである。一方、米企業の人員削減数が22年ぶりの高水準になるなどし、経済指標の発表で労働市場の減速が確認されれば米連邦準備理事会(FRB)の利下げにつながるとみられていた。しかし、米金融当局者の利下げに慎重な発言が目立ち、利下げ観測は後退した。CMEのフェドウォッチで、12月利下げの確率は44.4%(前週66.9%)に低下した。
米労働統計局(BLS)は9月の米雇用統計について、20日に発表すると明らかにした。また9月の物価調整済み賃金データを21日に発表するとした。9月の米雇用統計のデータ収集は米政府機関閉鎖が始まる前に完了していた。商務省は、米小売売上高や個人消費など主要統計の新たな発表日をまだ公表していない。今週の米株式市場では、19日のエヌビディアの決算発表などが焦点である。人工知能(AI)ムーブが株高を主導したが、過熱感から調整局面を迎える可能性が指摘されている。一方、実体経済と直結する消費関連株の決算が個人消費を見極める材料になるとみられている。小売り大手のウォルマートやホーム・デポの決算発表が予定されている。
中国はレアアース(希土類)やその他重要鉱物の輸出に関する包括規制の導入を、2026年11月まで停止した。米中の通商合意で中国のレアアースに対する強硬姿勢から、貿易休戦は長くは続かないとの見方も出ていたが、輸出規制の停止が発表されたことで先行き懸念は後退することになりそうだ。一方、中国人民銀行は、第3四半期の金融政策報告で、経済が依然リスクと課題に直面しており、適度に緩やかな金融政策を維持し、流動性を潤沢に保ちながら政策伝達を改善する方針を示した。中国では不動産不況が経済全体の足を引っ張っている。10月の住宅価格は下落ペースがさらに加速しており、在庫が需給バランスの取れた妥当な水準を回復するには約1年半を要する、との見方も出ている。
11月14日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比1.94トン増の1,044.00トンとなった。米政府機関閉鎖の終了を受けて1,048.93トンまで増加したのち、利食い売りが出た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告は米政府機関が再開したが、発表予定は公表されていない。9月23日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは26万6,749枚(前週26万6,410枚)となっている。
11月7日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比2.86トン増の1,042.06トンとなった。4,000ドル割れで下げ一服となるなか、安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告は米政府機関閉鎖を受けて発表が延期されている。9月23日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは26万6,749枚(前週26万6,410枚)となっている。
NYプラチナは金主導の値動き
ニューヨーク・プラチナ1月限は金主導の値動きとなるなか、10月21日以来の高値1,666.4ドルを付けたのち、上げ一服となった。過去最長となった米政府機関閉鎖の終了が支援要因だが、米金融当局者の利下げに慎重な発言で米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退したことから、利食い売りが出た。米経済指標の発表再開で景気見通しや金融政策の見通しを確認したい。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、13日のロンドンで11.46トン(前週末12.23トン)、14日のニューヨークで37.6 1トン(同37.61トン)、13日の南アで7.15トン(同7.18トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告は米政府機関が再開したが、発表予定は公表されていない。9月23日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万2,042枚(前週1万5,203枚)となっている。
ニューヨーク金は約1カ月ぶりの高値で上げ一服
ニューヨーク金は過去最長となった米政府機関閉鎖が終了したことが支援要因になったが、米金融当局者の利下げに慎重な発言が出ると、利食い売りが出て上げ一服となった。中心限月となる12月限は10月21日以来の高値4,250.0ドルを付けた。米政府機関再開で経済指標が発表されると、米連邦準備理事会(FRB)の利下げにつながるとの見方が出たが、米金融当局者はインフレ高止まりを指摘した。再開される経済指標の発表と金融当局者の見方を確認したい。テクニカル面では3,901.3~4,398.0ドルで半値戻しの水準で上げ一服となり、方向性を模索する動きである。
11月17日からの週の注目ポイント
| 17日 | 国内総生産(7-9月期1次速報) |
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米ニューヨーク連銀製造業景況指数(11月) |
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| 18日 | 米輸出入物価指数(10月) |
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米鉱工業生産・設備稼働率(10月) |
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対米証券投資(9月) |
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| 19日 | 機械受注(9月) |
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貿易収支(10月速報) |
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英貿易収支(10月速報) |
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ユーロ圏国際収支(9月) |
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ユーロ圏消費者物価指数(10月確報) |
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米住宅着工・許可件数(10月) |
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米FOMC議事録(10月28-29日) |
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| 20日 | 独生産者物価指数(10月) |
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南ア準備銀行政策金利公表 |
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米雇用統計(9月) |
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米新規失業保険申請件数 |
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米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(11月) |
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米中古住宅販売統計(10月) |
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| 21日 | 消費者物価指数(10月) |
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英小売売上高(10月) |
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ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(11月速報) |
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ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(11月速報) |
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米物価調整済み賃金データ(9月) |
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米ミシガン大消費者信頼感指数(11月確報) |
※重要度を3段階で表示
※米政府機関閉鎖の影響で米経済指標の発表が延期になる可能性があります。
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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