2026-05-20 01:52:23

金は安全資産の買いで史上最高値更新

更新:2025/10/20

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米CPIでインフレに対する見方も確認

 10月13日の週のニューヨーク金市場は、米中の貿易摩擦に対する懸念や米政府機関閉鎖に加え、米地銀不安も支援要因となって安全資産の買いが続き、史上最高値を更新した。中心限月となる12月限は一代高値4,392.0ドルを付けた。JPX金先限は上場来高値2万2,288円を付けた。地銀持ち株会社2社が融資先による不正行為を発表した。ザイオンズ・バンコープは商業ローンに関連し、借り手による不正疑惑で5,000万ドルの損失が生じたと発表した。ウエスタン・アライアンス・バンコープも、債務者が詐欺行為を働いたとした。両社の詐欺疑惑に伴う潜在的損失は比較的小規模だが、米自動車部品メーカーの破綻や低所得者向けの自動車ローン企業による会社清算で消費者心理が悪化しており、リスク回避の動きが続くかどうかを確認したい。金ETF(上場投信)が安全資産として買われており、投資資金の動向も焦点である。
 ベセント米財務長官は、米国は中国との対立激化もデカップリング(分断)を望んでいないとしつつも、中国が信頼できない供給国であることが判明すれば、行動を起こさざるを得なくなるだろうと述べた。グリア米通商代表部(USTR)代表は中国によるレアアース輸出規制の大幅拡大は、過去6カ月間にわたる米中通商合意を完全に反故(ほご)にするものとの見解を示した。中国はレアアース輸出管理の厳格化は通常の貿易フローを損なうものではないと説明しており、10月下旬の韓国でのトランプ米大統領と中国の習国家主席の会談で協議がまとまるかどうかが焦点である。
 米上院は16日、つなぎ予算案を否決した。10回目の否決となった。米政府機関の一部閉鎖は3週目に入り、共和党と民主党の議員は引き続き互いに行き詰まりの責任を押し付け合っている。米行政管理予算局(OMB)のボート局長は17日、トランプ米政権は民主党基盤州で新たに110億ドル相当のインフラ整備向け資金を凍結すると発表した。米政府機関の一部閉鎖が続くなか、各省庁の経済指標の発表は延期された。ただ9月の米消費者物価指数(CPI)は24日に発表される。インフレ加速が見込まれているが、労働市場の悪化に対する懸念から今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを織り込んでいる。
 イスラム組織ハマス幹部は、パレスチナ自治区ガザの和平に向けた移行期間中、治安管理を維持する意向を示した。武装解除についてはコミットできないとした。イスラエルは19日、ガザへの空爆を実施した。イスラエル軍兵士に対してパレスチナ側から攻撃があったとして、ハマスを非難し、ガザへの支援物資搬入を全面停止した。一方、ウクライナの紛争終結について、トランプ米大統領はロシアのプーチン大統領とハンガリーの首都ブダペストで会談し、協議すると述べた。米大統領は17日、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。巡航ミサイル「トマホーク」供与の可能性を否定しなかったが、プーチン大統領との直接会談を控えるなか、供与に積極的な姿勢を示さなかった。
 10月17日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比30.05トン増の1,047.21トンとなった。強材料が目立つなか、安全資産として買われた。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告は米政府機関閉鎖を受けて発表が延期されている。9月23日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは26万6,749枚(前週26万6,410枚)となっている。

NYプラチナはドル安や金堅調で一代高値を更新

 ニューヨーク・プラチナ1月限は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しやドル安、金堅調を受けて買い優勢となり、一代高値1,770.0ドルを付けた。国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを上方修正したことも支援要因である。関税の影響や金融環境が当初の想定より穏やかだったとした。ただ米中の貿易摩擦が再燃すれば、成長の大幅な減速につながる恐れがあると警告した。米中の貿易摩擦の行方や米地銀不安の影響も確認したい。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、16日のロンドンで12.43トン(前週末10.39トン)、17日のニューヨークで39.05トン(同39.33トン)、16日の南アで7.45トン(同7.54トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告は米政府機関閉鎖を受けて発表が延期されている。9月23日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万2,042枚(前週1万5,203枚)となっている。

ニューヨーク金は安全資産の買いで史上最高値更新

 ニューヨーク金は米中の貿易摩擦に対する懸念や米政府機関閉鎖に加え、米地銀不安も支援要因となって安全資産の買いが続き、史上最高値を更新した。中心限月となる12月限は一代高値4,392.0ドルを付けた。地銀持ち株会社2社が融資先による不正行為を発表しており、投資家心理と株式市場の行方を確認したい。一方、今週は米政府機関の一部閉鎖が続くなか、24日に9月の米消費者物価指数(CPI)の発表がある。インフレが加速する可能性があるが、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを織り込んでいる。

10月20日からの週の注目ポイント

20日

中国住宅価格指数(9月)

中国国内総生産(7-9月期)

中国小売売上高(9月)

中国鉱工業生産(9月)

独生産者物価指数(9月)

ユーロ圏国際収支(8月)

21日

加消費者物価指数(9月)

22日

貿易収支(9月速報)

英消費者物価指数(9月)

23日

米新規失業保険申請件数

米中古住宅販売統計(9月)

24日

消費者物価指数(9月)

英小売売上高(9月)

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(10月速報)

ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(10月速報)

米消費者物価指数(9月)

米新築住宅販売(9月)

米ミシガン大消費者信頼感指数(10月確報)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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