金は米FRBの利下げ見通しなどで史上最高値を更新
更新:2025/9/8
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金は米CPIや米国の対ロ制裁などを確認
9月1日の週のニューヨーク金市場は、米連邦控訴裁判所が米政権の関税措置の大半が違法との判決を下したことや、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて史上最高値を更新した。中心限月となる12月限は一代高値3,655.5ドルを付けた。JPX金先限も上場来高値1万7,298円を付けた。米控訴裁は、関税の大半が違法との判決を下した。控訴裁が取り上げたのは、米大統領が4月に発動した相互関税と2月に中国、カナダ、メキシコに対して発動した関税の合法性で、米大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき関税を課す権限はないとした。米政権は3日、最高裁へ上訴し、10日までに本件を審理するかどうかを決定し、11月に弁論を行うことで審理を進めるよう要請した。
8月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は2万2,000人増となり、市場予想の7万5,000人増を大幅に下回った。失業率は4.3%と前月の4.2%から上昇し、約4年ぶりの高水準となった。労働市場の減速が示され、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が高まった。CMEのフェドウォッチで17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げの確率は25ベーシスポイント(bp)が89.0%(前週91.9%)、50bpが11.0%(同0%)となった。今週は8月の米消費者物価指数(CPI)の発表がある。一方、トランプ米大統領がFRB理事に指名したミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は4日、米上院銀行委員会の指名公聴会に出席した。同医院長はFRBの独立性を守り、自身の分析と経済の長期的運営にとって最善の判断に基づき決定を行っていくと述べた。また米司法省は、住宅ローン契約に関する不正疑惑を巡り、米大統領が解任を表明したクックFRB理事に対する捜査を開始した。米FRBの独立性に対する見方も当面の焦点である。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領がモスクワを訪問すれば首脳会談は実現するだろうとしつつ、会談に価値があるかは不明という認識を示した。上海協力機構(SCO)や軍事パレードのイベントで中国を訪問した際に述べた。ただロシアは連日のようにウクライナを攻撃しており、ゼレンスキー大統領は「我が国がミサイルにさらされ、毎日攻撃を受けている時にモスクワに行くことはできない。私はテロリストの首都には行けない」と述べた。一方、ベセント米財務長官は、欧米がロシアに対する新たな制裁と、ロシア産原油を購入している国に対する二次関税を協議しており、ロシア経済の崩壊がプーチン大統領をウクライナとの和平交渉に導くとの考えを示した。米国の対ロ制裁の行方も確認したい。
9月5日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末4.29トン増の981.97トンとなった。米国の関税に対する不透明感や米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月2日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは24万9,530枚となり、前週の21万4,311枚から拡大した。今回は新規買いが4万0,029枚、新規売りが4,810枚出て、3万5,219枚買い越し幅を拡大した。
NYプラチナは米利下げを織り込んで利食い売り
ニューヨーク・プラチナ10月限は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金堅調を受けて買い優勢となり、7月28日以来の高値1,465.0ドルを付けた。ただ米FRBの利下げをほぼ織り込むなか、米ISM非製造業総合指数の上昇を受けてドル高に振れると、利食い売りが出た。ブラジルのルラ大統領は、8日にBRICS首脳のオンライン会議を開催する。上海協力機構(SCO)で中国とロシア、インドが連携を示しており、米国との通商協議への対応を確認したい。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、4日のロンドンで10.99トン(前週末11.76トン)、5日のニューヨークで36.37トン(同35.83トン)、4日の南アで8.14トン(同8.14トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月2日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万6,998枚となり、前週の1万5,786枚から拡大した。
ニューヨーク金は史上最高値を更新
ニューヨーク金は米連邦控訴裁判所が米政権の関税措置の大半が違法との判決を下したことや、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて史上最高値を更新した。中心限月となる12月限は一代高値3,655.5ドルを付けた。予想以下の米雇用統計を受けて17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント(bp)利下げを織り込んだ。今週は8月の米消費者物価指数(CPI)の発表があるが、RSIが買われ過ぎの水準に入っており、利食い売り主導の調整局面も警戒される。
9月8日からの週の注目ポイント
| 8日 | 国内総生産(4-6月期2次速報) |
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国際収支・経常収支(7月) |
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中国貿易収支(8月) |
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独貿易収支(7月) |
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独鉱工業生産指数(7月) |
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米消費者信用残高(7月) |
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| 9日 | マネーストック(8月) |
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| 10日 | 中国消費者物価指数(8月) |
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中国生産者物価指数(8月) |
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米生産者物価指数(8月) |
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米卸売在庫(7月確報) |
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| 11日 | 企業物価指数(8月) |
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欧州中央銀行(ECB)理事会 |
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米新規失業保険申請件数 |
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米消費者物価指数(8月) |
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米財政収支(8月) |
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| 12日 | 英貿易収支(7月) |
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英鉱工業生産指数(7月) |
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独消費者物価指数(8月確報) |
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米ミシガン大消費者信頼感指数(9月速報) |
※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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