2026-05-16 10:56:33

金は米FRBの利下げ見通しが支援

更新:2025/9/1

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米雇用統計や露ウ会談の行方を確認

 8月25日の週のニューヨーク金市場は、トランプ米大統領のクック米連邦準備理事会(FRB)理事の解任騒動で米FRBの独立性に対する懸念が高まったことや、米FRBの利下げ見通しを受けて買い優勢となった。中心限月となる12月限は8月8日以来の高値3,518.5ドルを付けた。今週は8月の米雇用統計の発表があり、労働市場の減速が示されると、一代高値3,585.8ドルを試す可能性が出てくる。一方、JPX金先限は1万6,474円と上場来高値を更新した。
 トランプ米大統領は、クック米連邦準備理事会(FRB)理事が住宅ローン申請書類を巡り不正を働いたとする指摘を受け、解任に踏み切った。同理事は米大統領による解任通告に対し、連邦裁判所に提訴した。また訴訟が続く間は米FRBの解任措置を禁じる仮差し止めを求める申し立てを提出したが、仮差し止めの判断は下されなかった。この訴訟は米FRBの独立性と米大統領権限の境界を巡る重要な法的争点となる可能性があるという。一方、米上院銀行住宅都市委員会は、米大統領が米FRB理事に指名したミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を巡って、9月4日に公聴会を開催する。
 第2四半期の米国内総生産(GDP)改定値は前期比3.3%増となった。個人消費と設備投資の上方修正を反映し、速報値の3.0%増から修正された。市場予想の3.1%増も上回った。ただ下半期は関税の影響で経済成長が鈍化するとみられている。一方、7月の米耐久財受注は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.1%増となった。予想以上に増加し、企業の設備投資が第3四半期に好調なスタートが示唆された。7月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.6%上昇し、伸びは6月から横ばいとなった。ただ8月の米ミシガン大消費者信頼感指数確報値でインフレ期待の鈍化が示されると、利下げ見通しが高まった。1年先は4.8%と速報値の4.9%から鈍化した。5〜10年先も3.5%と速報値の3.9%から鈍化した。CMEのフェドウォッチで9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)利下げの確率は86.4%(前週84.7%)となった。
 トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領と最近話したと明らかにした上で、プーチン氏がウクライナのゼレンスキー大統領を嫌っていることが両首脳の会談実現を妨げているとの認識を示した。米ホワイトハウスのレビット報道官は、ロシア軍によるウクライナの首都キーウに対する大規模な夜間攻撃について、米大統領は驚いてないものの、不満に感じていると明らかにした。ラブロフ外相を含むロシア当局者は、ウクライナに外国軍を駐留させるような安全保障は受け入れないと明言している。米大統領は、ウクライナ和平に向けた進展がなければロシアに制裁を科すと警告しており、露ウ会談と制裁の行方を確認したい。
 8月29日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末20.91トン増の977.68トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の独立性に対する懸念や利下げ観測を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月26日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは21万4,311枚となり、前週の21万2,590枚から拡大した。今回は新規買いが490枚、買い戻しが1,231枚入り、1,721枚買い越し幅を拡大した。

NYプラチナはドル安や金堅調もレンジ相場を継続

 ニューヨーク・プラチナ10月限は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。ただ米国の関税引き上げの影響で景気減速が見込まれていることから上値は限られた。米国は8月27日、インドに対する50%の関税を発動した。インドのモディ首相は中国の習近平国家主席と首脳会談を行い、米国の高関税に対して協力する方針を確認した。8月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.4となり、節目となる50を5カ月連続で下回った。7月の49.3から改善したが、製造業者が米国との貿易交渉を見極めようと様子を見ていることが示された。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、28日のロンドンで11.76トン(前週末11.15トン)、29日のニューヨークで35.83トン(同37.53トン)、28日の南アで8.17トン(同8.50トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月26日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万5,786枚となり、前週の1万5,050枚から拡大した。

ニューヨーク金は米FRBの利下げ見通しが支援

 ニューヨーク金はトランプ米大統領のクック米連邦準備理事会(FRB)理事の解任騒動で米FRBの独立性に対する懸念が高まったことや、米FRBの利下げ見通しを受けて買い優勢となった。中心限月となる12月限は8月8日以来の高値3,518.5ドルを付けた。ウクライナの和平協議に対する懸念もあり、戻り高値を突破すると、一代高値3,585.8ドルを試す可能性が出てくる。

9月1日からの週の注目ポイント

1日

米国・カナダ休場

中国財新製造業購買担当者景況指数(8月)

ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(8月確報)

ユーロ圏雇用統計(7月)

英マネーサプライ(7月)

2日

ユーロ圏消費者物価指数(8月速報)

米建設支出(7月)

米ISM製造業景況指数(8月)

3日

中国財新サービス業購買担当者景況指数(8月)

ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(8月確報)

ユーロ圏購買担当者総合景況指数(8月確報)

ユーロ圏生産者物価指数(7月)

米耐久財受注(7月確報)

米製造業新規受注(7月)

米地区連銀経済報告(ベージュブック)

4日

ユーロ圏小売売上高(7月)

ADP全米雇用報告(8月)

米貿易収支(7月)

米新規失業保険申請件数

米ISM非製造業景況指数(8月)

5日

全世帯家計調査・消費支出(7月)

独製造業受注(7月)

英小売売上高(7月)

ユーロ圏域内総生産(4-6月期確報)

米雇用統計(8月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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