2026-05-11 02:22:07

金は米利下げ観測やドル安などが支援

更新:2025/8/12

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米CPIや米ロ首脳会談を確認

 8月4日の週のニューヨーク金市場は、弱気の米経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が戻ったことや、クーグラー米FRB理事の後任にミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長が指名されたことを受けて買い優勢となった。また米国の相互関税発動でスイスからの金塊輸入に関税が通知されたことも支援要因になったが、誤情報とされると、上げ一服となった。中心限月となる12月限は4月22日以来の高値3,534.1ドルを付けたのち、上げ一服となった。
 7月の米ISM非製造業総合指数は50.1と前月の50.8から予想外に低下した。市場予想は51.5。投入コストが約3年ぶりの大幅上昇となる一方、受注はほぼ横ばい、雇用は一段と軟化し、米関税政策の不確実性が大きく影響した。米新規失業保険申請件数は7,000件増の22万6,000件となった。市場予想の22万1,000件を上回り、1カ月ぶりの高水準となった。CMEのフェドウォッチで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)利下げの確率は92.7%(前週37.7%)となった。今週は12日に7月の米消費者物価指数(CPI)の発表がある。
 クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事の後任にミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長が指名された。トランプ米大統領は「彼は私の政権2期目発足当初から共に歩んできた人物であり、経済の世界における専門性は比類ない。彼は素晴らしい仕事をするだろう」と投稿した。ミラン氏が就任するには上院の承認が必要で、任期は来年1月末までとなる。
 トランプ米政権は7日、相互関税の新たな税率を発動した。サプライチェーン(供給網)やインフレに対する影響が懸念されている。ただ各国との合意文書が作成されていないことから混乱もあった。日米間の合意に沿っていない内容の大統領令が発令され、赤沢経済再生担当相が米閣僚と会談し、米側から大統領令を適時修正するとした。またスイスの精錬所が関税の適用対象外となる金製品の種類に関する照会を行った結果、米国の金塊輸入に関税が課されることが通知された。米国はスイスの関税を39%に引き上げており、ケラーズッター大統領が交渉したが、合意に達することはなかった。ホワイトハウスが誤情報として正すための大統領令を出すと発表すると、混乱は収まった。
 トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領との会談を15日にアラスカで行うと発表した。ウクライナの戦闘終結を交渉する。欧州首脳は13日にウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、オンライン形式で会合を開く。プーチン大統領はウクライナ4州と2014年に併合したクリミア半島の領有権を主張しており、ウクライナと欧州は米大統領がウクライナに不利な条件で合意する可能性を懸念している。
 8月8日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末6.56トン増の959.64トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が戻ったことを受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月5日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは23万7,050枚となり、前週の22万3,596枚から拡大した。今回は新規買いが1万0,953枚、買い戻しが2,501枚入り、1万3,454枚買い越し幅を拡大した。

NYプラチナはドル安や金堅調が支援

 ニューヨーク・プラチナ10月限はドル安や金堅調を受けて買い優勢となり、7月30日以来の高値1,373.7ドルを付けた。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が戻ったが、米国の相互関税が発動することを受けて戻りは限られた。トランプ米大統領は中国との関税休戦を90日間延長する大統領令に署名したが、中国に対してはロシア産原油の購入を停止するよう要求しており、今後の行方を確認したい。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、7日のロンドンで11.12トン(前週末10.97トン)、8日のニューヨークで37.24トン(同37.26トン)、7日の南アで8.70トン(同8.71トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月5日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万6,662枚となり、前週の2万0,568枚から縮小した。

ニューヨーク金はレンジ内で上げ一服

 ニューヨーク金は弱気の米経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が戻ったことや、クーグラー米FRB理事の後任にミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長が指名されたことを受けて買い優勢となった。また米国の相互関税発動でスイスからの金塊輸入に関税が通知されたことも支援要因になったが、誤情報とされると、上げ一服となった。中心限月となる12月限は4月22日以来の高値3,534.1ドルを付けたのち、上げ一服となった。レンジ相場を継続し、テクニカル面で中立である。今週は12日に7月の米消費者物価指数(CPI)の発表がある。また15日には米ロ首脳会談が予定されている。

8月11日からの週の注目ポイント

11日

山の日

12日

オーストラリア準備銀行政策金利発表

英雇用統計(7月)

独ZEW景況感指数(8月)

米消費者物価指数(7月)

米財政収支(7月)

13日

企業物価指数(7月)

独消費者物価指数(7月確報)

14日

英国内総生産(4-6月期速報値)

英貿易収支(6月)

英鉱工業生産指数(6月)

ユーロ圏域内総生産(4-6月期改定)

ユーロ圏鉱工業生産(6月)

米新規失業保険申請件数

米生産者物価指数(7月)

15日

フランス休場

国内総生産(4-6月期1次速報)

中国住宅価格指数(7月)

中国小売売上高(7月)

中国鉱工業生産(7月)

米小売売上高(7月)

米輸出入物価指数(7月)

米ニューヨーク連銀製造業景況指数(8月)

米鉱工業生産・設備稼働率(7月)

米企業在庫(6月)

米ミシガン大消費者信頼感指数(8月速報値)

対米証券投資(6月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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