2025-06-22 16:57:00

金は米英の貿易合意などで戻りを売られる

更新:2025/5/12

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米中の通商協議の内容を確認

 5月5日の週のニューヨーク金市場は、ドル安再開を受けて押し目を買われたのち、米中の通商協議見通しや米英の貿易合意を受けて戻りを売られた。中心限月の6月限は4月22日以来の高値3,448.2ドルを付けたのち、上げ一服となった。
 米関税の不透明感が残るなか、ドル安が再開したが、米中の通商協議見通しや米英の貿易合意を受けてドル安が一服した。米中は6日、両国間の貿易摩擦を巡って週末にスイスで高官協議を行うと発表した。またトランプ米大統領が英国との貿易合意を発表する予定が伝えられると、利食い売りが出て急落した。米大統領は8日、英国との貿易協定に署名したと発表した。米国は英国への10%の相互関税は維持するものの、英国製自動車への関税を大幅に引き下げ、鉄鋼、アルミニウムは撤廃する。英国は牛肉など農産物や産業用機械などの市場を開放する。ただ今回の合意は包括的な通商協定とはならず、他国との交渉の青写真にはならいないとみられている。スイスで開催された米中の高官協議は著しい進展があったと発表された。ベッセント米財務長官と中国の何立峰副首相が発表する内容を確認したい。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25〜4.50%に据え置くとした。決定は全会一致。インフレと失業率の上昇リスクが高まっているとしたほか、トランプ米政権の関税の影響に対応する中で、経済見通しが一段と不透明になっているとの認識を示した。米大統領は、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを見送ったことを受け、パウエル米FRB議長を改めて批判した。ただ議長の解任を求める発言は控えた。バー米FRB理事は、米大統領の通商政策について、年内のインフレ加速、景気減速、失業増大につながる可能性が高く、米FRBはどの問題に対処するかで難しい決断を迫られることになるとの認識を示した。3月の米貿易赤字は前月比14.0%増の1,405億ドルと過去最大となった。関税導入を前にした企業の駆け込み輸入が背景にある。事前予想は1,370億ドル赤字。今週は4月の米消費者物価指数(CPI)や米小売売上高の発表がある。
 4月末の中国の金準備は2,295トンとなり、前月から3トン増加した。6カ月連続で増加した。上海金のプレミアムが4月後半から大幅に上昇し、中国勢の買い意欲が強い。ただ米英の貿易合意や米中の通商協議開始で緊張緩和に対する期待感が高まっており、高値での買いが見送られると、上値を抑える要因になりそうだ。
 5月9日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末6.32トン減の937.94トンとなった。ドル安再開が支援要因になったが、米中の通商協議見通しや米英の貿易合意を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、5月6日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万2,497枚となり、前週の16万3,318枚から縮小した。今回は手じまい売りが2,932枚、買い戻しが2,111枚入り、821枚買い越し幅を縮小した。

プラチナは貿易摩擦の緩和期待で買い戻される

 ニューヨーク・プラチナ7月限はドル安一服や金の戻りを売られたことが圧迫要因になったが、貿易摩擦の緩和期待を受けて買い戻し主導で上昇し、4月3日以来の高値1,003.5ドルを付けた。米中の通商協議見通しに加え、米英の貿易合意が支援要因になった。米国は日本やインド、韓国、ベトナムなどとも協議を進めている。スイスで開催された米中の高官協議は著しい進展があったと発表されており、内容を確認したい。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、8日のロンドンで19.23トン(前週末19.22トン)、ニューヨークで32.48トン(同32.49トン)、南アで10.73トン(同10.73トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、5月6日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは9,510枚となり、前週の9,962枚から縮小した。

ニューヨーク金は史上最高値を更新できず上げ一服

 ニューヨーク金はドル安再開を受けて押し目を買われたのち、米中の通商協議見通しや米英の貿易合意を受けて戻りを売られた。3,448.2ドルで上げ一服となり、史上最高値3,509.9ドルを突破できなかった。1日安値3,209.4ドルが目先の支持線である。スイスで開催された米中の通商協議は著しい進展があったと発表されており、内容を確認したい。今週は4月の米消費者物価指数(CPI)や米小売売上高の発表がある。

5月12日からの週の注目ポイント

12日

国際収支・経常収支(3月)

米財政収支(4月)

13日

英雇用統計(4月)

独ZEW景況感指数(5月)

米消費者物価指数(4月)

14日

企業物価指数(4月)

独消費者物価指数(4月確報)

15日

英国内総生産(1-3月期速報)

英貿易収支(3月)

英鉱工業生産指数(3月)

ユーロ圏国内総生産(1-3月期改定)

ユーロ圏鉱工業生産(3月)

米小売売上高(4月)

米新規失業保険申請件数

米生産者物価指数(4月)

米ニューヨーク連銀製造業景況指数(5月)

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(5月)

米鉱工業生産・設備稼働率(4月)

米企業在庫(3月)

16日

国内総生産(1-3月期1次速報)

ユーロ圏貿易収支(3月)

米住宅着工・許可件数(4月)

米輸出入物価指数(4月)

米ミシガン大消費者信頼感指数(5月速報)

対米証券投資(3月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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