2025-06-22 16:48:54

金はドル安再開で押し目を買われる

更新:2025/5/7

提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米関税の不透明感が支援

 4月28日の週のニューヨーク金市場は、米中貿易戦争の緩和期待を受けて利食い売り主導で調整局面を迎えた。中心限月の6月限は4月14日以来の安値3,209.4ドルを付けた。ただ週明けは米関税の不透明感が残るなか、ドル安再開を受けて押し目を買われた。
 中国国営中央テレビ(CCTV)傘下のメディア「玉淵譚天」は1日、米政権が145%の対中追加関税を巡る協議を求めて中国側に接触していると報じた。中国は、合成麻薬フェンタニルの米国流入を巡る米政権の懸念に対応する方策を検討している。一方、ラトニック米商務長官は、25%の自動車・部品に対する追加関税の影響を軽減する措置を発表した。トランプ米大統領は、貿易協定を巡り中国を含む多くの国と協議しており、中国に関する最優先事項は公正な取引を確保することだと述べた。ただ米大統領は4日、米国外で製作される全ての映画に100%の関税を課す方針を明らかにし、米関税の不透明感が残った。5日には今後2週間以内に医薬品関税に関して発表するとの見通しを示した。米大統領は6日、政権が今後2週間で貿易相手国とのディールの可能性を精査し、どれを受け入れるかを決定すると明らかにした。米大統領はカナダのカーニー首相との会談に先立ち行われた共同記者会見で、政権が多くの国と経済に関する交渉を進めており、2週間以内に結果が出ると見込んでいると述べた。
 4月の米消費者信頼感指数は86.0と、前月から7.9ポイント低下して2020年5月以来の低水準となった。事前予想の87.5も下回った。関税に対する懸念が経済見通しの重しとなった。第1四半期の米国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比0.3%減となった。米経済がマイナス成長に陥るのは2022年第1四半期以来3年ぶり。トランプ米大統領が打ち出す関税措置を前に、企業による大量の駆け込み輸入があったことが響いた。3月の米個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇した。伸びは前月の2.7%から鈍化したものの、事前予想の2.2%を上回った。4月の米ISM製造業購買担当者景気指数は一段と低下し、48.7と5カ月ぶりの低水準となった。低下は2カ月連続。ただ事前予想の48.0を上回った。米ISM非製造業総合指数は51.6と、前月の50.8から上昇した。投入価格指数が約2年ぶりの高水準となり、関税措置によるインフレ圧力の高まりを示唆した。市場予想は50.2。4月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は17万7,000人増加し、市場予想の13万人増を上回った。7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きが見込まれている。ただ米大統領は利下げを要求しており、米FOMC後の反応を確認したい。
 5月2日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比2.01トン減の944.26トンとなった。米中貿易戦争の緩和期待やドル高を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月29日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万3,318枚となり、前週の17万5,378枚から縮小した。今回は手じまい売りが1万8,519枚、買い戻しが6,459枚入り、1万2,060枚買い越し幅を縮小した。

プラチナはドル安再開や金堅調で押し目を買われる

 ニューヨーク・プラチナ7月限はドル高を受けて軟調となり、4月23日以来の安値959.7ドルを付けた。週明けは957.0ドルで下げ一服となると、ドル安再開や金堅調を受けて押し目を買われた。連休明けの中国勢の押し目買いも入っており、米中が関税協議を始めるようなら、上値を伸ばす可能性がある。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、2日のロンドンで19.22トン(前週末19.23トン)、ニューヨークで32.49トン(同32.49トン)、南アで10.73トン(同10.73トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月29日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは9,962枚となり、前週の5,677枚から拡大した。

ニューヨーク金はドル安再開で押し目買い

 ニューヨーク金は米中貿易戦争の緩和期待を受けて利食い売り主導で調整局面を迎えたが、米関税の不透明感が残るなか、ドル安が再開すると、押し目を買われた。中心限月の6月限は4月14日以来の安値3,209.4ドルを付けたのち、押し目を買われた。4月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以上に増加し、米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きが見込まれている。ただ米大統領は利下げを要求しており、米FOMC後の反応を確認したい。

5月5日からの週の注目ポイント

5日

子供の日

6日

国民の祝日

7日

独製造業受注(3月)

ユーロ圏小売売上高(3月)

米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文公表

8日

フランス休場

日銀金融政策決定会合議事要旨(3月18-19日分)

独貿易収支(3月)

独鉱工業生産指数(3月)

英中銀政策金利公表

米新規失業保険申請件数

米卸売在庫(3月確報値)

9日

全世帯家計調査・消費支出(3月)

中国貿易収支(4月)

※重要度を3段階で表示

金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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