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2022-06-26 23:16:42

金は米大幅利上げ見通しも安値拾いの買いが下支え

2022/6/20
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は原油急落でインフレ見通しも焦点

6月13日の週のニューヨーク金市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて大幅利上げ見通しからドル高に振れたことが圧迫要因になったが、米FOMCで利上げが決定されると、織り込み済で下げ一服となった。中心限月となる8月限は5月16日以来の安値1,806.1ドルを付けたのち、下げ一服となった。米FOMCではフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、1.50〜1.75%とした。インフレ高進に積極的に対応しながらも、今後は景気が減速し失業率が上昇すると予測した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は会見で、継続的な金利引き上げは適切と考えるとし、利上げのペースは今後のデータ次第とした。ただ75bp刻みが一般的になるとは思わないと述べた。米連邦準備理事会(FRB)のFF金利見通しは今年末3.4%、来年末3.8%(前回1.9%、2.8%)に引き上げられた。CMEのフェドウォッチでは、17日時点で7月の75bp利上げの確率が88.5%(前週9.5%)となっており、大幅利上げが続くことが見込まれている。米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、米FRBが米FOMCで75bpの利上げを決めたことを支持し、7月にも同規模の利上げを支持する可能性があると述べた。ただ拙速な利上げには「慎重」であるべきだとした。17日のニューヨーク市場では、原油が利上げによる需要減少懸念を受けて急落し、期近7月限は5月19日以来の安値108.25ドルを付けており、今後の原油の動向とインフレ見通しを確認したい。

米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)証券は、インフレが高止まりするなか、2023年に米経済が景気後退(リセッション)に陥る確率は約40%との見方を示した。5月の米小売売上高は前月比0.3%減少と事前予想0.2%増から予想外に減少した。商品不足で自動車購入が減少したことに加え、ガソリン高騰のあおりで他の商品の支出が減ったことが背景にある。6月のニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス1.2と同3.1に反し、2カ月連続のマイナスとなった。前月はマイナス11.6。フィラデルフィア地区連銀連銀業況指数もマイナス3.3と前月の2.6や事前予想の5.5から予想外に低下した。低下は3カ月連続。一方、ディース米国家経済会議(NEC)委員長は19日、バイデン米政権がインフレとの闘いで取り組む新たな経済対策について、数週間以内に議会が可決することを望んでいると述べた。40年ぶりの高インフレに家計が対処するのを助ける方法として、処方薬価格の引き下げ、エネルギーを巡る税制優遇措置、「長年の懸案である税制改革」を挙げた。

スイス国立銀行は政策金利を0.5%ポイント引き上げマイナス0.25%とした。市場では金利据え置きが見込まれていたが、インフレに対処するために15年ぶりに利上げに踏み切った。またイングランド銀行(英中央銀行)は政策金利を0.25%ポイント引き上げ1.25%とすると発表した。昨年12月から5会合連続の利上げとなるが、インフレの悪影響を阻止するため「力強く行動」する用意があると述べた。欧州中央銀行(ECB)は7月の理事会で利上げに着手するとみられている。ECBは15日に臨時会合を開催し、国債利回りの格差拡大によるユーロ圏市場の分断を防ぐ措置を検討すると表明した。パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)で買い入れた債券の償還資金の再投資を柔軟に運用する。市場では詳細が示されず、失望感が出たが、現時点で行える最低限のものとの見方が出ている。ただラガルド総裁は16日のユーロ圏財務相会合で、ECBスタッフが現在練り上げている新たなメカニズムは、市場の理不尽な動きで個別の国に圧力がかかることを防ぐ意図があると説明しており、今後の協議の行方を確認したい。

6月17日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.67トン増の1,075.54トンとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後に下げ止まったことを受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月14日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは15万4,598枚となり、前週の17万5,268枚から縮小した。今回は手じまい売りが3,760枚、新規売りが1万6,910枚出て、2万0,670枚買い越し幅を縮小した。

プラチナは米FOMCの大幅利上げが圧迫

ニューヨーク・プラチナ7月限は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の大幅利上げ見通しを受けて売り優勢となり、5月19日以来の安値908.4ドルを付けた。米FOMC後はドル高一服を受けて下げ一服となったが、景気減速懸念から952.2ドルで戻りを売られた。原油が需要減少懸念を受けて急落しており、今後発表される経済指標と各市場の動向を確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、16日のロンドンで16.47トン(前週末16.62トン)、ニューヨークで36.66トン(同36.37トン)、南アで10.68トン(同10.68トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月14日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2,214枚となり、前週の5,933枚から縮小した。手じまい売り・新規売りが出た。

ニューヨーク金は200日移動平均線前後の動きが続く

ニューヨーク金8月限は、1,806.1〜1,882.5ドルで乱高下した。インフレ懸念の高まりが支援要因になったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて一部投資銀行が利上げ予想を引き上げると戻りを売られた。ただ米FOMCで大幅利上げが決定されたが、織り込み済で買い戻されて下げ一服となった。テクニカル面では中長期の節目となる200日移動平均線(17日1,849.5ドル)前後での動きが続いており、どちらに放れるかが焦点である。米FOMC後の下げ一服を受けて金ETF(上場投信)に投資資金が流入しており、安値拾いの買いが続くかどうかも確認したい。

6月20日からの週の注目ポイント

20日 米国休場
独生産者物価指数(5月) ☆☆
21日 ユーロ圏国際収支(4月)
米中古住宅販売統計(5月) ☆☆
22日 日銀金融政策決定会合議事要旨 ☆☆
英消費者物価指数(5月) ☆☆
23日 ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(6月速報) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(6月速報) ☆☆
米経常収支(1-3月期) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
24日 消費者物価指数(5月) ☆☆☆
独ifo景況感指数(6月) ☆☆
米新築住宅販売(5月) ☆☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(6月確報) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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