株式投資やFX取引、経済についてお伝えする番組を担当していますので、以前から取引には興味があり、身近にも感じていました。

3年ほど前だったと思いますが、あるFX会社が開催した「ドル円のレンジ当てクイズ」に参加したのです。その内容は、一日24時間を4時間ごとに分割し、起点の時間から4時間後のドル円の価格を当てるというもので、1ヵ月間勝負し、成績上位者には賞金が出る仕組みになっていました。

勝てた理由は詳しくは覚えていませんが、たしか、チャートを見ながら予想し、初心者ながらも賞金2万円をゲット！その賞金を元手にFX取引を始めたのが最初でした。

少額でFX取引ができるというのは、本当に魅力ですよね。「たった2万円で？」と笑われるかもしれませんが、その2万円は半年後には10倍の20万円に増えていました。これは、少し自慢です(笑)

イギリス国民投票の際にEU残留と思い込んでトレードした失敗をふまえて迎えた、昨年11月の米国大統領選挙の日。

ポジションをしっかり手じまって、いつでも動ける状態でチャートと向かい合っていました。準備は万端です。

ご存じの通り、トランプ候補優勢の状況が続き、ドル円は下落。しかし、101円がなかなか割れません。
「これは！」と思い、ロングポジションを持つタイミングを狙いました。101円20銭あたりで最初のポジションを持ち、その後、駆け上がっていく動きの中で、何度かポジションを買い足しました。

2016年は、「勝手な思い込みでトレードするのではなく、値動きに柔軟に対応していく大切さ」を感じた一年になりました。

• ※ 出所： FX総合分析チャート ドル円 1時間足

失敗例でもお話しさせていただきましたが、ファンダメンタルを分析して、その後の値動きを予想するのは簡単なことではなく、勝手な予想がトレードの邪魔になることも多いと感じています。

ですから、チャートを見ながら、レートがどちらに行きたがっているのかを肌で感じるようにしています。

日足チャートでトレンドラインを引き、大きな流れを見誤ることなく、15分足、1時間足、4時間足を画面に映しています。エントリーする時は、さらに短い5分足、1分足を見ながら、引きつけたところでポジションを持つようにしています。

• ※ 出所： FX総合分析チャート

損切りはとても大切ですね。マイナスのポジションも持っていればプラスになることもあるので、損切りができるようになるまでにはとても時間がかかりました。

でも、損を極力少なく抑えることで、利益を守ることができると、今は思っています。損切りするのが「お金」だと思わず、ただの数字だと思うようにするのもコツですよ(笑)

FX取引のため、アメリカの雇用統計などはチェックしていますが、トランプ大統領の誕生で大きく動く可能性もある米国株投資をしてみたいですね。

株式投資はFX取引とは違った業績予想や未来を想像しながら、企業の成長に投資していく点が、とても魅力的です。SBI証券では、ドル円の建玉の範囲内で現引きができますから、とても便利で、チャレンジしやすいですね。今年は、投資の幅を広げてみたいです。

4年間連続で億を超える利益を稼いでいるのに、いまだに仕事と両立しているトレーダーの方ですね。

「10年続けて同じように利益が出せたら、その時は仕事を辞めることも考える」

と話してくれましたが、常に謙虚で、ニュートラルに相場と向き合っていて、そのコツコツ努力する姿勢はいつも刺激を与えてくれます。損切りができるようになったのも、そのトレーダーのおかげです。

「僕の勝率は4割くらい。小さく負けて、小さく勝って…それを繰り返しながら、どこかでガツンと勝つ」

というトレード内容を伺って、「それでいいんだ」と安心できたことがメンタルに好影響を与えてくれています。

今は、数日間ポジションを持ち続けるスイングトレードが主ですが、もう少し短めのトレードをしてみたいと思っています。その日のうちにポジションを手じまい、次の日に持ち越さない。リスクを極力抑えたトレードで、着実に利益を積み上げていきたいですね。

あとは、豪ドル円のロング(買い)ポジションと、ニュージーランドドル円のショート(売り)ポジションを同時に持つ取引です。

この2つの通貨は、同じような動きをしているように見えますが、時々、レートの差が縮まったり、広がったりする動きをします。差が縮まった時に、ポジションを持ち、通常の差に戻ったところで手じまう。この手法で、利益を積み上げているトレーダーの方に話を聞いた時は、目からうろこが落ちたような気がしましたから。

― 内田さん、FX取引に役立つお話、ありがとうございました！