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12/16(日)衆議院選挙の円相場への影響は・・
2012/12/12
衆議院選挙の円相場への影響
今週末12月16日、第46回衆議院総選挙が実施される。
11月16日の衆議院解散後、政権を奪回する可能性が高いと見られている安倍自民党総裁の積極的な金融緩和を求める発言を受けて、米ドル・円相場は今年4月以来の円安水準にまで上昇してきた。
安倍自民党総裁の主な発言
11月15日 |
★日銀に無制限な金融緩和期待 |
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★TPP参加に前向き |
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11月21日 |
★建設国債の直接買い入れで修正 |
☆インフレ目標は3%がいいと思っているが専門家に任せる |
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★次元の違う金融政策実行 |
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12月3日 |
*デフレから脱却しないと財政再建はできない |
*公共投資行って消費を促し、雇用を創出する政策もやる |
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*インフレ目標の上をどんどん超えていってもだめだ |
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*インフレが4%とか5%になれば金融を引き締め |
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*アンリミテッドな金融緩和しないとデフレ脱却できない |
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*インフレ目標、2006年にあれば量的緩和やめていなかった |
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*2%の物価目標を日銀とアコードする中で決めると決断 |
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12月4日 |
*目標は自公で過半数、政治の安定取り戻す |
*大胆な金融緩和を行う |
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*来年の景気を見ながら来年秋に判断−消費増税実行 |
上記の安倍総裁の発言を背景に円安へと進んできた米ドル・円相場、実際に自民党が政権与党として返り咲いた際には、これまでの発言内容の実現性が高まり、円安トレンドが定着してくるのかどうか、という点が今回の選挙に対する為替市場参加者の注目ポイントの一つであろう。
衆議院定数は480議席。過半数となるためには241議席以上が必要。全体の2/3となる320議席を確保できれば参議院での否決を受けたとしても、衆議院における再議決で2/3が確保でき、法案を成立させることが出来る。
そうなると、安定政権が確立される。このことは日本買い、円買い要因としてマーケットに捉えられる可能性もある。
現在のマーケットの方向性としては、「自民党政権=積極的な金融緩和へのプレッシャー増」という方程式での円安反応。しかし、この単純な構図で選挙後もマーケットは展開していくのであろうか?
2000年以降で総選挙は4回実施されてきた。今回12月16日で5回目。
過去4回の衆議院選挙、解散、総選挙後の米ドル・円の反応を振り返り、今回の選挙後のマーケット展開を想定する上での参考にしてみようと思う。
(図1:米ドル・円 週足)
(出所:ブルームバーグ)
【第45回衆議院議員総選挙(麻生内閣):2009年8月30日】
【結果】
民主党:308
自民党:119
公明党:21
記憶に新しい、民主党が過半数を取得し始めて政権を獲得した選挙。
解散後はしばらく円安へ反応、選挙後は円高が進んだ。
しかし、この時期はリーマンショックの後遺症でマーケットが荒れており、安全資産である円への資金流入が継続していた時期であり、日本の政治がマーケットに影響を与える余地は少なかったといえよう。
(図2:米ドル・円 日足)
(出所:ブルームバーグ)
【第44回衆議院議員総選挙(小泉内閣):2005年9月11日】
【結果】
自民党:296
公明党:31
民主党:113
小泉内閣のもと行われた「郵政選挙」で有名な総選挙。自民党、公明党の圧勝に終わった。
解散直後は小泉政権の下、積極的な規制緩和を背景に、日本の構造改革期待から日本資産買いが進むであろうとの思惑から円は買われる展開となった。しかし、その円高も選挙結果が出た後は反転、逆に年末まで10円円安が進む結果となった。
(図3:米ドル・円 日足)
(出所:ブルームバーグ)
【第43回衆議院議員総選挙(小泉内閣):2003年11月9日】
【結果】
自民党:237
公明党:34
民主党:177
民主党が躍進、177議席と自民党以外の政党としては1958年以来の最大議席数となり、2大政党化の傾向が強くなった選挙。
解散前には円高が進んでいたが、解散、選挙後はレンジ相場入りとなり、米ドル・円相場へ与えた影響としては、それまでの動きを止めるという結果になった。
(図4:米ドル・円 日足)
(出所:ブルームバーグ)
【第42回衆議院議員総選挙(森内閣):2000年6月25日】
【結果】
自民党:233
公明党:31
民主党:127
森内閣のもと行われた選挙、解散後は円高反応を見せるも、選挙後はそれまでの流れが反転、その後1ヶ月は円安方向へと米ドル・円は進む展開。
(図5:米ドル・円 日足)
(出所:ブルームバーグ)
【選挙結果が出た後はトレンド転換か?】
以上、2000年以降の全4回の解散、選挙時のドル円相場の動きを見てきてくると、解散後、発生したトレンドは選挙結果が出た後には反転する傾向が強いということが言える。
また、現在の円相場、米国の通貨先物市場のポジション動向を見る限り2007年以来の売り越し水準にまで売りが膨らんできている。
このことは当然、一方向に傾いたポジションの修正の動きによる反転リスクも大きいということを示す。
過去の解散、選挙後の米ドル・円相場の動きをチェックしてみると、選挙後、自民党が政権を取れなかったときはもちろんのこと、予想通り自民党勝利の結果であっても、円安トレンドがある程度修正される可能性も想定においておく必要がありそう。
(図6:米通貨先物市場 円ネットポジション推移)
(出所:ブルームバーグ)
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