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日本株投資戦略 〜観光・レジャー関連セクターに注目!優待と株価上昇が両方狙える!?〜
2013/3/22
投資調査部 後藤 多賀男
米国市場ではNYダウが約16年4ヶ月ぶりに10営業日続伸し、国内市場ではその米株高を背景に投資家のリスクを取るスタンスが高まったことや、海外投資家の積極的な買いを受けて、日経平均株価は3月15日には終値ベースで12,500円を上回るなど、日米を中心にした株高の期待が強まっている。また、日銀の新正副総裁のもと、3月20日に新たな体制がスタートしたが、早期の金融緩和期待が高まっており、その動向に早くも注目が集まっている。
周知の通り、昨秋以降の金融緩和観測の高まりを受けて外国為替市場では円高修正が進行、それに伴う株高で資産効果が表れ始めており、先に発表された2月の消費動向調査において一般世帯の消費者態度指数が44.3となり、2007年6月(44.4)以来、5年8ヶ月ぶりの水準を回復(図1)するとともに、1〜3月期の法人企業景気予測調査では大企業全産業の景況判断指数が2期ぶりにプラスに浮上(図2)した他、4〜6月期及び7〜9月期の先行き見通しも改善傾向を予想するなど、家計部門のみならず法人部門においても景況感の回復が浮き彫りになりつつある。
図1:消費者態度指数と日経平均株価の推移
- ※内閣府データよりSBI証券が独自に作成(一般世帯:左目盛り、日経平均株価(円):右目盛り)
図2:法人企業景気予測調査(大企業全産業)
- ※内閣府データよりSBI証券が独自に作成
このような国内景況感の改善は、必然的に設備投資や個人消費の拡大につながることが予想され、株高の恩恵から旅行や観光などのレジャー関連セクターに関心が集まるのではないかと思われる。その中でも、アベノミクスの金融緩和政策により資産株が注目されているが、その代表銘柄の鉄道株は、旅行や観光などのレジャー関連セクターでもあり、しかも株主優待を実施している企業も多いため、個人投資家に人気である。
観光・レジャー関連企業については、円安の影響で海外旅行はアゲインストの環境ではあるが、逆に、外国通貨が高くなることで海外から我が国への旅行客が増加する可能性が高まっていることは、関連業界にとっては明るい話題ではないだろうか。特に、近年ではLCC(格安航空会社)が相次いで就航していることに加え、新興国の経済発展及びこれらにおける所得の増大で、海外旅行のニーズが拡大しつつあることも環境的にはフォローといえるのではないだろうか。
具体的な業種としては、旅客輸送の鉄道や空運、そして旅行や宿を検索または価格を比較するサイトを有しているネット関連、対面営業を強みとする旅行取扱業者などが挙げられよう。各地で多角的に大規模な観光・レジャー施設を運営している企業などにも注目したいところである。
図3:観光・レジャー関連セクターは上昇していた!
- ※BloombergデータをもとにSBI証券が独自に作成
- ※東証1部株価単純平均指数と当社株主優待検索の優待内容が「交通・旅行」「宿泊」で優待権利付確定月が3月の銘柄の2013年1月4日終値を100として指数化
- ※上昇率等の実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません
表1:(参考)株主優待実施の観光・レジャー関連セクター&予想配当利回りランキング!
コード |
銘柄 |
株価 |
PER |
PBR |
予想配当 |
---|---|---|---|---|---|
4,655 |
4.5 |
2.2 |
3.8 |
||
4,530 |
22.8 |
1.2 |
2.4 |
||
211 |
14.1 |
1.0 |
1.9 |
||
1,861 |
29.4 |
1.6 |
1.6 |
||
7,940 |
19.7 |
1.6 |
1.5 |
||
455 |
40.0 |
4.3 |
1.1 |
||
559 |
28.5 |
2.1 |
1.1 |
||
10,140 |
12.2 |
1.4 |
1.0 |
||
719 |
27.8 |
2.0 |
1.0 |
||
579 |
15.8 |
1.4 |
0.9 |
||
832 |
41.5 |
1.9 |
0.8 |
||
1,201 |
37.3 |
3.8 |
0.6 |
||
1,004 |
92.4 |
2.9 |
0.6 |
- ※BloombergデータをもとにSBI証券が独自に作成
- ※当社株主優待検索の優待内容が「交通・旅行」「宿泊」で優待権利付確定月が3月の銘柄にうち、時価総額が5千億円以上の銘柄を抽出し、予想配当利回りが高い順に掲載
- ※株価は2013年3月21日終値ベース
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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