週初急落後のリバウンドは再び生じるか、中東情勢をにらみながら米経済指標に注目
2026/3/30
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2026/3/30-4/3)
今週(2026/3/30-4/3)の日経平均株価の予想レンジは50,000円-53,000円。東京株式市場は外部環境に依存する相場展開が予想される。
中東情勢をにらみながら米国の雇用関連指標やISM製造業景況指数など重要経済指標に注目が集まる。原油相場の上昇でインフレ懸念が根強く、米長期金利が上昇している。スタグフレーション懸念が台頭する中、予想以上に弱い経済データの結果は株式市場にとってネガティブとみられる。プライベートクレジットやAI脅威に関連した米国発のニュースフローにも注意が必要である。
先週は週間ベースでは日経平均株価は小幅反発、TOPIX(東証株価指数)は陽線で反発した。今週は週明けの3/30は配当落ち分に加え、米国株の大幅安を織り込む展開が予想され、3/23安値(50,688円)を意識しながらの大幅安スタートが予想される。
一方、TOPIXは2/27につけた史上最高値(3938.68P)から直近3/23安値(3486.44P)まで11.5%程度下落しており、TOPIXをベンチマークとする大口投資家によるリバランスに伴う下値買いが月末・月初付近に入る可能性もある。外部環境が株式市場にフレンドリーな状況になっていれば、先週同様、週初の売り一巡後は需給改善を通じてリバウンドが見込まれる。
米3月雇用統計が発表される4/3の米国株式市場が聖金曜日(グッドフライデー)で休場となるため、週末の東京市場は様子見姿勢が強くなることが予想される。
ちなみに、昨年の月末・月初を含む週の日経平均株価は大幅安となった。米国でスタグフレーションに対する警戒が高まったことから、週明け3/31は1,502円安と4ケタの下落。4/1と4/2は上昇したが、4/3は989円安と大幅下落。トランプ大統領が「相互関税」の詳細を発表し、日本には合計で24%の追加関税を課すとしたほか、他地域にも厳しめの関税率を提示したことから、リスクオフの様相が強まった。4/3の米国株もこれを嫌気して大幅安。円高進行も逆風となる中、4/4は主力株が総崩れとなって955円安と連日の大幅下落となった。週間では約3,339円の下落となり、週足は2週連続の陰線を形成した。
日経平均株価(図表1)は3/23の急落後の戻りが鈍い。3/27は売り先行から下値模索となり、一時は100日移動平均線(52,662円 3/27)を下回る場面があった。一方、売り一巡後は後場にかけて下げ幅を縮小する流れとなり、プラス圏に入る場面もあった。
先週は3/25までは自律反発がみられたが、54,000〜55,000円の価格帯は戻り待ちの売りが強く、後半は押し戻される展開となった。
2/27の史上最高値(58,850円 終値ベース)からの下落波動は続いており、今週も週初は売り先行が予想される。3/23安値(50,688円)を下回らずに下げ渋ることができるかが焦点となる。
3/18高値(55,239円 終値ベース)を上回ることができれば、史上最高値からの下落波動は上昇に転じた可能性が高まる。
上値メドは、50日移動平均線(54,850円 同)や心理的節目の55,000円、25日移動平均線(55,124円 同)、3/18高値(55,239円)、心理的節目の56,000円などがある。下値メドは、心理的節目の53,000円、100日移動平均線(52,662円 同)、心理的節目の52,000円、心理的節目の51,000円、3/23安値(50,688円)、心理的節目の50,000円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/9/1-2026/3/27)
出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、日銀金融政策決定会合の主な意見(3/18〜19開催分)(3/30)、3月東京都区部消費者物価指数(CPI)、2月失業率、2月有効求人倍率、2月鉱工業生産指数、2月商業動態統計、2年国債入札(3/31)、3月日銀短観、3月新車販売台数、新しい年金制度改正法が施行(4/1)、3月マネタリーベース、10年国債入札(4/2)などがある。
企業決算の発表では、しまむら、象印、ERIHD(3/30)、スターマイカHD、日プロセス、YEDIGIT、ヤマシタヘルケア、インテG、クラウディアH、テクノアルファ(3/31)、日フイルコン、オプトエレクト(4/1)、クスリのアオキ、霞ヶ関キャ、平和堂、西松屋チェ、ナガイレーベ、イーサポート(4/2)、ワールド、マルマエ、あさひ、瑞光、カネコ種、ミタチ、暁飯島、北恵、バイク王、リヒトラブ、KTK、エクスモーション(4/3)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、中国3月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米1月ケース・シラー米住宅価格指数、米2月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、米3月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)(3/31)、中国3月RatingDog製造業購買担当者景気指数(PMI)、米3月ADP雇用統計、米3月ISM製造業景況指数(4/1)、米2月貿易収支(4/2)、米3月雇用統計、米3月ISM非製造業景況指数(4/3)などがある。
海外の企業決算の発表では、ファクトセット・リサーチ・システムズ、マコーミック(3/31)、コナグラ・ブランズ(4/1)などが予定している。
なお、4/3は聖金曜日のため、米国株式市場や香港市場などは休場となる。
今週の注目銘柄!(3/30-4/3)
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銘柄コード銘柄目標株価
(円)ロスカット株価
(円)注目ポイント -
5110住友ゴム工業2,7001,850タイヤ国内2位。2026年12月期の通期連結純利益(IFRS)は前期比9.2%増の550億円を見込んでいる。株価は原油相場の急騰を横目に3月はかなりの値幅を伴って下落した。3/2にマドを開けて急落した直後も下げが続き、3/23には200日移動平均線を割り込んだ。早々に200日移動平均線上を回復しており、底固めが進む。ダメ押しの局面では押し目買いの判断が有効か。スロー・ストキャスティクス(9-3-3)は売られ過ぎの水準を上方に抜け出し、すでに上昇基調にある。原油相場の不安定な動きは続く可能性も高いが、PERは10倍未満、PBRは1倍未満の割安株であり、本格リバウンド局面入りは必至だろう。ターゲットは2,700円、ロスカットは1,850円
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6508明電舎10,0007,110重電5位。発電・変電・制御装置、水処理関連設備に強み。2026年3月期の通期連結営業利益(IFRS)は前期比11.6%増の240億円を見込んでいる。1/30の決算発表時に従来の225億円から上方修正した。株価は2月以降、騰勢を強める展開となっている。昨年10月高値(7,520円)を更新した直後は3/3に8,040円まで上昇し、1989年の上場来高値(8,050円)に迫った。その後、相場全体の調整の影響で25日移動平均線を割り込む場面もあったが、3/26には8,780円まで上昇し、連日で上場来高値を更新した。このタイミングで上場来高値を更新する銘柄は数少なく、高値更新による上値期待から追随買いが予想される。ターゲットは10,000円、ロスカットは7,110円
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8132シナネンホールディングス9,5006,930LPガス、灯油主体の燃料商社。リフォームや建物設備管理など多様化を進める。2026年3月期の通期連結営業利益は前期比9.7%増の44.0億円を見込む。原油価格の上昇は業績に追い風である。株価は2024年後半から長いもみ合い基調が続いているが、3/18に形成した大陽線による大幅高で昨年4月高値(7,270円)を上回り、昨年来高値を更新した。3/23までは連続陰線で押し目形成となったが、3/27までは4日連続の陽線で連日で高値を更新した。5日移動平均線上を維持する状態からの一段高が見込まれる。大陽線が長いもみ合いを上放れるきっかけになるとすれば、中期的にも上値余地は大きい。ターゲットは9,500円、ロスカットは6,930円
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8377ほくほくフィナンシャルグループ7,3005,320傘下に北陸銀行と北海道銀行。同社は3/27、2026年3月期の通期連結純利益予想を従来の500億円から560億円(前期比43.3%増)に上方修正を発表した。貸出金が順調に増加し貸出金利息が堅調に推移しているほか、有価証券利息も増加し、資金利益が前回予想を上回る見込みとなったもよう。第6次中期経営計画における経営指標目標を見直すことも発表した。2027年度の経営指標目標について、ROEは8.5%(従来は8%台)、連結純利益は650億円(同550億円)に引き上げた。株価は2/12高値(6,477円)からのもみ合い基調にあり、今回の上方修正をきっかけに当面は見直し買いが継続する可能性が高い。ターゲットは7,300円、ロスカットは5,320円
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9279ギフトホールディングス5,8004,210横浜家系ラーメン「町田商店」を直営展開。同社は3/16、2026年10月期の通期連結営業利益予想を従来の43.0億円から44.0億円(前期比30.6%増)に上方修正を発表した。翌3/17の株価は素直に買いで反応し、大きなマドを開けて急騰。当日はストップ高まで買われた。その後は5日移動平均線上で堅調に推移している。プライム市場が全面安となる中でも逆行高になることもあり、この不安定な相場環境の中では相対的に注目できそう。目先のモメンタムの強さは継続しそうだ。ターゲットは5,800円、ロスカットは4,210円
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・3/27現在、プライム市場に上場、時価総額が500億円以上、PERが38.0倍未満、PBRが9.0倍未満、配当利回りが0.5%以上、株価が10日・200日移動平均線を上回っている中から、成長性や話題性、業績面など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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