メジャーSQ前に下値を探る展開か、決算銘柄へ個別色が強まる公算

2026/3/9

提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2026/3/9-3/13)

 今週(2026/3/9-3/13)の日経平均株価の予想レンジは49,200円-55,200円。東京株式市場は下値を探る展開か。3/6の米国株式市場は下落。注目された米2月雇用統計で、非農業部門雇用者数が予想に反して減少し、失業率も悪化したことで景気悪化懸念が強まったことに加え、イラン情勢の悪化を受けて原油相場が大幅続伸。世界的な景気悪化やインフレ懸念を強めた。トランプ米大統領がイランとの戦争終結には無条件降伏が条件だと自身のSNSに投稿したことで、早期戦争終結への期待が後退したことも重荷となった。

 二日新甫となった3月第1週は大幅安の展開となった。2月までの上げ過ぎの反動といえばそれまでだが、短期間で大幅な値幅を伴う下落となったことで投資家心理の悪化はしばらく続きそうだ。

 週前半は米国株安や原油高を材料に売り優勢の展開が予想される。売り一巡後は自律反発狙いの買いや売り方の買い戻しなどで底堅く推移する場面もあるだろうが、外部環境の悪化で積極的に下値を買う動きは期待できず、戻り売りが上値を抑える構図か。3/13のメジャーSQを前に主体的には動きづらく、米国株式市場における物色動向やトランプ大統領の発言などに神経質になる展開が予想される。

 米主要指数ではダウ平均が2月の史上最高値を起点に直近安値を更新する動きが続いており、ナスダックも2月前半からの下限を下回ってきた。インフレ懸念が生じている足元の原油相場の上昇に続いて、今週発表の米2月消費者物価指数(CPI)が予想以上に強い結果となる場合、市場の混乱につながることも想定され留意したいポイントである。

 なお、翌週にはFOMC(連邦公開市場委員会)があるが、すでにブラックアウト期間に入っているため、FRB(連邦準備制度理事会)関係者による金融政策に関する発言は出てこない。

 国内では決算発表が多数予定されている。悪化している外部環境を織り込む状態になっていれば、相場全体が低迷していたとしても短期目線の決算プレーの活発化によって急騰する銘柄も散見されるだろう。

 ちなみに、昨年のメジャーSQ週は方向感が定まらなかった。週明けの日経平均株価は米国株高を好感して上昇したが、3/11は場中に4ケタ安となって一時36,000円を割り込むなど底割れに対する警戒が高まった。3/12は米国株安を受けても小幅高。3/13は一時500円超上昇したにもかかわらず、後場に崩れて小幅な下落と強弱感が入り交じった。メジャーSQ日の3/14は売りが先行したものの、早々にプラス転換して200円を超える上昇。節目の37,000円を上回り、週間でもプラスとなった。

 日経平均株価(図表1)は2/27につけた史上最高値(58,850円 終値ベース)からスピード調整となっている。3/6は続伸で終えたが、5日移動平均線(55,896円 3/6)の下方での推移にとどまっており、短期的には不安定な動きが続く公算が大きい。

 上向き基調にある50日移動平均線(54,145円 同)などを下値で意識しながら自律反発が続く可能性もあるが、25日移動平均線(56,113円 同)に加え、下向きに変化している5日移動平均線や10日移動平均線(56,981円 同)などが目先的には上値抵抗となりやすい。

 史上最高値からの下落途中の中段保ち合いの可能性もあり、引き続き75日移動平均線(52,726円 同)や100日移動平均線(51,944円 同)などまで下げが続く想定も必要となる。

 上値メドは、25日移動平均線、10日移動平均線、心理的節目の58,000円、2/26高値(59,332円)などが考えられる。下値メドは、50日移動平均線、3/4安値(53,618円)、心理的節目の53,000円、75日移動平均線や100日移動平均線、心理的節目の51,000円などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/9/1-2026/3/6)

出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、1月毎月勤労統計調査、1月景気動向指数、2月景気ウォッチャー調査(3/9)、1月家計調査、10-12月期GDP改定値、2月工作機械受注(3/10)、2月国内企業物価指数、5年国債入札(3/11)、1-3月期法人企業景気予測調査、2月都心オフィス空室率(3/12)、メジャーSQ(3/13)などがある。

 企業決算の発表では、学情、萩原工業、ミライアル、B&P(3/9)、アサヒ、カナモト、サトウ食品、Bガレージ、トビラシステム、グリーンエナジー&カンパニー、浜木綿、不二電機、ギグワークス、アールエイジ(3/10)、ANYCOLOR、三井ハイテ、テンポスHD、デジタルグリッド、あさくま、ネオジャパン、ステムリム、神島化、pluszero、ナ・デックス、モイ、ハウテレビ、ベストワン、ジャパM&A(3/11)、タイミー、GENDA、3Dマトリックス、シーイーシー、巴工業、サムコ、トーホー、柿安本店、アイモバイル、アイ・ケイ・ケイ、鎌倉新書、MacbeeP、トーエル、アシロ、ベステラ、ウエスコHD、大盛工業、WSCOPE、イムラ、リッジアイ、Casa、新都HD、コーセーアールイ、Pアンチエイジ、アルチザ、トップカルチャ、VALUENEX、トミタ電機、GLOE、POPER、トラースOP(3/12)、神戸物産、くら寿司、アストロスケール、トリケミカル、エイチ・アイエス、クミアイ化、J.S.B.、ノースサンド、スマレジ、JEH、エターナルホスヒ、フィットイージ、フリービット、丸善CHI、モロゾフ、オハラ、稲葉製作、INTLOOP、リベラウェア、ファンディーノ、アルトナー、ナレルG、楽待、エイチームHD、ファーマフーズ、gumi、ランドネット、ノバック、さくらさ、HEROZ、バルニバーヒ(3/13)が予定している。

 海外の経済指標の発表やイベントは、中国2月消費者物価指数(CPI)、中国2月生産者物価指数(PPI)(3/9)、中国2月貿易収支、米2月中古住宅販売件数、米3年国債入札(3/10)、米2月消費者物価指数(CPI)、米2月財政収支、米10年国債入札(3/11)、米30年国債入札(3/12)、米1月個人所得、米1月個人消費支出(PCE)、米1月個人消費支出(PCEデフレーター)、米10-12月期GDP改定値(3/13)などがある。

海外の企業決算の発表では、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(3/9)、キャンベル・スープ(3/11)、ダラー・ゼネラル、アドビ、アルタ・ビューティー、レナー(3/12)などが予定している。

今週の注目銘柄!(3/9-3/13)

  • 銘柄コード
    銘柄
    目標株価
    (円)
    ロスカット株価
    (円)
    注目ポイント
  • 2229
    カルビー
    4,100
    2,825
    スナック菓子最大手。米、中、英など海外に積極展開している。株価は昨年8月に2,600円でボトムを打った後は、右肩上がりのトレンドが長く続いている。3月決算は累計で21%営業減益となったが、これを消化した2/2は下に長いヒゲをつけてプラスで終えた。このところは押しても75日移動平均線近辺では買いが入っており、このときも同水準付近で切り返している。3月に入って日本株は大きく崩れたが、3/6は連日の昨年来高値更新となり、ノーダメージである。足元では75日移動平均線より上に位置している25日移動平均線がサポートとして機能している。底堅い動きが見られる中で商いも増加傾向。ディフェンシブ性を有した基調の強い銘柄として、買いの勢いが強まる展開を予想する。ターゲットは4,100円、ロスカットは2,825円
  • 268A
    リガク・ホールディングス
    2,800
    1,460
    X線分析装置シェア世界首位級、電池材料解析も手掛ける。海外売上比率が高い。X線装置は一般的に医療用のイメージが強いが、学術分野や半導体製造工程、製薬、電池などさまざまな分野で使用される。特に多いのは微細化が進む半導体・電子部品の分野であり、全体の約3分の1を占めるという。2025年12月期の連結営業利益(IFRS)は167.0億円(前年同期比9.0%減)で着地。今期営業利益は前年同期比16.1%増の194.0億円を見込む。株価は2/6に強気の陽線を形成し、10日移動平均線上を明確に回復した。2/26につけた上場来高値(2,076円)が視野に入っており、順張りでも押し目買いでも注目のタイミングとみられる。出遅れ半導体関連銘柄として再評価する向きもある。ターゲットは2,800円、ロスカットは1,460円
  • 3436
    SUMCO
    2,400
    1,280
    半導体用シリコンウェハで世界的シェアをもつ。新工場の減価償却費が利益を圧迫しているが、解消は時間の問題となる。先端向けウェハの需要は強く、メモリ需給のひっ迫もあって今後の業績期待は大きい。半導体関連では出遅れ感が強く、上昇余地は大きいと考える。昨年後半から株価は上下に振れ、日々のボラティリティが大きい。ただ、年明けは100日移動平均線あたりが下値支持線となっており、着実に上値を切り上げる動きを続けている。直近では2/16安値(1,460.5円)からV字で反発し、2/27には1,858円まで買われ昨年来高値を更新した。ボリンジャーバンド(20日)も拡大し始めたため、本格的な上昇局面入りを予想する。ターゲットは2,400円、ロスカットは1,280円
  • 6378
    木村化工機
    2,100
    1,180
    化学機械装置を手掛け、核燃料の輸送容器なども取り扱う。対米投資の第2弾に関して原発建設などが候補との報道を受け、3/8は同社株を含めて関連銘柄が買われた。3/3〜3/4に起きた相場急落の影響からV字で回復していることを考えると、需給はそれほど悪化していない可能性が高い。対米投資の第2弾は3/19に予定する日米首脳会談での発表となる見込みであり、当面は期待感が醸成されやすい。第1弾の際に人工ダイヤモンド関連が思惑で高騰したことを考えると、今回は原発関連が人気化すると想定される。RSI(14日)は50%以上〜80%以下の水準で安定しており、過熱感はみられない。ここから日米首脳会談に向けて株価の水準を切り上げる展開を予想する。ターゲットは2,100円、ロスカットは1,180円
  • 7832
    バンダイナムコホールディングス
    5,200
    3,810
    玩具首位級。ゲーム、娯楽施設、映像ソフト等総合エンタメ企業である。昨年後半辺りからゲーム株に対する風向きが悪くなる中、売りに押される流れが続いた。ただ、今年に入って2/5に3Q決算と併せて通期見通しの上方修正を発表。これに株価が好反応を示したことで、以降の売り圧力が和らいでいる。3/3は3%を超える下落となったものの、寄った後の下値は限られ、25日移動平均線近辺で下げ渋り、その後も同線がサポートしている。直近安値は2/5につけた3,882円。もう一段下げたとしても、同水準は下値のメドとして意識されるだろう。相場が落ち着きを取り戻した際には、過熱感の少ない銘柄の買い安心感が高まると思われる。守りと攻めの両面から、良い買い場と判断する。ターゲットは5,200円、ロスカットは3,810円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・3/6現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が300億円以上、PBRが5.0倍未満、株価が25日移動平均線を上回っている銘柄の中から、成長性や話題性、業績面など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • 本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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