米貿易関税に対する不透明が重荷、エヌビディアやセールスフォースの決算に注目
2026/2/24
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2026/2/24-2/27)
今週(2026/2/24-2/27)の日経平均株価の予想レンジは55,500円-57,500円。株式市場は4日立会いの中、週前半は米貿易関税に対する不透明が重荷となりそうだ。大きな材料やイベントが限られる中、米国株式や為替動向にらみの神経質な動きが予想される。
米連邦最高裁判所は国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく「相互関税」などの措置について違法とする判決を下した。違法判決を受けてトランプ米大統領は2/20、早々に記者会見を開いて新たに10%の「グローバル新関税」を課すと発表。2/21には15%に引き上げると発表した。さらに、新関税に続く新たな関税措置を導入する考えも示している。2/24のトランプ米大統領による一般教書演説に一段と注目が集まる格好となった。イラン情勢の緊迫化に加え、トランプ米大統領の言動に警戒が必要となる。
2月最終週で需給イベントも複数重なる。2月権利付最終日を迎えるほか、年金資金やファンド系など大口投資家のリバランス、MSCIのリバランスなどもある。
2/25に米半導体メーカー大手のエヌビディアの11-1月期の決算発表が予定されている。巨大ハイテク各社のAI関連設備投資を追い風に利益成長への期待は根強い。一方、同社の株価は前回の決算発表時の11月頃からほぼ横ばいの推移にとどまっており、今回の決算では上下に動意が生じる公算が大きい。かつてほどエヌビディアの業績や株価動向に対する相場全体への影響は大きくないが、昨年10月の史上最高値に向けた上昇のきっかけになるような強い反応となる場合、2/26の国内の半導体関連株に追い風となり、指数先物への買い戻しにつながる展開が予想される。
一方、弱気の反応となる場合には注意が必要となる。米ハイテク株主体のナスダックはテクニカル面で正念場にあるからだ。25日移動平均線が75日移動平均線を下回るデッドクロスとなっているほか、一目均衡表では抵抗帯「雲」を下回る状態が続く。米国株式市場におけるグロース株の相対的な弱さを示唆しており、グロース株売りが短期的に強まる展開も想定すべき局面でもある。2/25はクラウドサービスを展開するセールスフォースの決算発表もあり、足元まで売り叩かれているソフトウェア関連への買い戻しのきっかけになるかどうかも含め、注目のタイミングとなる。
ちなみに、昨年の2月最終週の日経平均株価は軟調だった。前週末にダウ平均が大きく下げたことから、三連休明け2/25は500円を超える下落。2/26も下落し、取引時間中には38,000円を割り込んだ。2/27はナスダック高を好感して上昇。しかし、エヌビディアが好決算を発表したにもかかわらず大幅安となったほか、トランプ関税のリスクが意識されたことなどから、2/27の米国ではナスダックが大幅安。これを受けた2/28は4ケタの下落となり、37,000円を割り込む場面もあった。週間では約1,621円の下落。週足は2週連続で陰線を形成した。
日経平均株価(図表1)は高値圏でもみ合いが続いている。2/20は大幅反落。前日の値動きからマドを開けるスタートとなり、軟調な展開が続いた。一方、10日移動平均線(56,766円 2/20)付近を下値で意識して下げ渋る動きとなった。
2/12につけた史上最高値(57,650円 終値ベース)を前に押し戻される格好となったが、想定内の動きである。
5日移動平均線(56,962円 同)と10日移動平均線がほぼ同水準で推移する中、今週はもみ合いを上放れることができるかが焦点となる。
上値メドは、心理的節目の57,500円、2/12高値(58,015円)、心理的節目の58,500円や59,000円、59,500円などが考えられる。下値メドは、2/17安値(56,135円)、心理的節目の56,000円、心理的節目の55,000円、25日移動平均線(54,809円 同)、心理的節目の54,000円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/9/1-2026/2/20)
出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、1月企業向けサービス価格指数、1月百貨店売上高、2月の月例経済報告(2/25)、2月東京都区部消費者物価指数(CPI)、1月商業動態統計、1月鉱工業生産指数、2年国債入札(2/27)などがある。
企業決算の発表では、プラネット(2/25)、パーク24、サイバーSOL、東和フード、ラクーンHD、ナトコ、キタック(2/27)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、独2月Ifo景況感指数、米12月製造業新規受注(2/23)、米12月住宅価格指数、米12月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米2月リッチモンド連銀製造業指数、米2月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米2年国債入札、トランプ米大統領が一般教書演説(2/24)、米5年国債入札(2/25)、米7年国債入札(2/26)、米1月生産者物価指数(PPI)(2/27)などがある。
海外の企業決算の発表では、ドミノ・ピザ、ドミニオン・エナジー(2/23)、HP、ヘンリー・シャイン、NRGエナジー、キューリグ・ドクター・ペッパー、ファースト・ソーラー(2/24)、エヌビディア、セールスフォース、シノプシス、アジレント・テクノロジー(2/25)、ユニバーサル・ヘルス、デル、インチュイット、オートデスク(2/26)などが予定している。
今週の注目銘柄!(2/24-2/27)
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銘柄コード銘柄目標株価
(円)ロスカット株価
(円)注目ポイント -
3193エターナルホスピタリティグループ4,5003,280東名阪中心に全品均一価格の焼き鳥店「鳥貴族」展開。海外事業育成中。2026年7月期1Q(8-10月)の連結営業利益は前年同期比21.9%増の8.9億円で着地。次の決算発表は3月に予定している。昨年12月度の既存店売上高は前年同月比10.5%増。2/6に公表した1月度も10.7%増と好調を維持している。株価は2024年3月の上場来高値(4,950円)から昨年4月安値(2,340円)まで大きく下落したが、月足で長期線となる60ヵ月移動平均線で下げ止まり、反発局面が続いている。昨年12月以降はもみ合い形成だったが、2/19までの上昇でもみ合い上限を上方にブレイクしており、一段高の展開が期待できる。ターゲットは4,500円、ロスカットは3,280円
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4151協和キリン3,3002,420医薬品、バイオが主力。独自の抗体高活性化技術に強み。2/9の本決算発表を受けて、翌2/10は大幅上昇。今期2ケタの最終増益計画や、配当方針の変更が好感された。そこから間を置かず2/13にも強い動きとなり、昨年11/26につけた直近高値(2,673円)を更新。2/20には高値引けで2,778.5円まで上値を伸ばした。月初の2/2には、アムジェンとロカチンリマブ開発・商業化に関する提携契約を終了することを発表したことで急落したが、その際の安値(2,235円)は昨年10/17安値(2,223.5円)を下回っていない。直近安値を下回らない状態で、決算発表後に75日移動平均線に続いて25日移動平均線を上回る上昇につながっており、チャートの形状は好転した。決算を好感した買いが続くと予想する。ターゲットは3,300円、ロスカットは2,420円
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6145NITTOKU3,1002,250コイル用自動巻線機の国内最大手。2/13に3Q累計決算を発表し、各利益は同期間として過去最高。通期の利益見通しと配当予想も引き上げたが、翌営業日となった2/16は好材料に反して売りの反応だった。ただ、AIロボットの重要部品、ペロブスカイト太陽電池の製造ラインと注目分野にも絡んでいる。好業績のテーマ株として注目度が高まることに期待したい。業績が伸びていることでPERは足元15倍程度にとどまり、株価上昇局面では30倍台まで評価されるケースが多かった。昨年後半から2,000〜2,600円の間でもみ合いを続けており、相場全体の上昇に対する出遅れ感などを背景に再評価される展開を予想する。ターゲットは3,100円、ロスカットは2,250円
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6258平田機工4,3002,470自動車、半導体などさまざまな分野の生産システムを手掛ける。2/13に発表した3Q累計営業利益は前年同期比45%増と好調だった。通期予想に対する進ちょく率も81%と高い。受注の伸びがよく来期の業績にも期待ができるため、良好なファンダメンタルズが支えになると考える。株価は昨年秋から堅調に推移しており、25日移動平均線がサポートラインとして機能している。直近も2/16に25日移動平均線付近で下ヒゲをつけて反発する展開。RSI(14日)は50〜80%の水準で安定的に推移しており、ピークアウトを示す状況にはなっていない。当面は上昇基調が続くと予想する。ターゲットは4,300円、ロスカットは2,470円
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6965浜松ホトニクス2,6001,600光電子増倍管で世界シェア9割を持ち、半導体関連装置も手掛ける。2/5大引け後に発表した1Q決算を受けて翌営業日は急落したが、その後の戻りは早くレンジ相場を続けていた。そのような状況下、2/20に急騰したことで昨年12/10の高値1,858円を上回る展開となった。ここ数年でみると2023年以降の下落が大きく、株価の回復は道半ばの状況。業績動向の影響はあるものの、上昇相場全般の中では出遅れ感が強い。これまでのレンジ相場から上放れる展開が予想され、ボリンジャーバンド(20日)は収束から次は拡大に向かう公算が大きい。会社は下期にかけて売上総利益率が改善する予想を立てており、利益回復を織り込んで上昇局面入りを予想する。ターゲットは2,600円、ロスカットは1,600円
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・2/20現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が300億円以上、PBRが5.0倍未満、配当利回りが1.2%以上、今期増収・増益予想(日経予想、純損益ベース)、株価が25日・75日・200日移動平均線を上回っている銘柄の中から、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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